皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「方向転換のスピードアップのために」と言うテーマでお届けしたいと思います。
スポーツを行う上で「方向転換」に迫られるシーンというのは非常に多く見られるシーンだと思います。
サッカーやバスケは言うに及ばず、野球のベースランニングや守備、はたまたテニス、バトミントン、バレーボールなど様々なスポーツで「方向転換」をしなければならないことが数多くあります。
この方向転換のスピードが速くなればなるほど、今まで拾えなかったボールが拾えるようになったり、今まで抜けなかった相手を抜き去ったりすることが出来る可能性が高くなります。
しかし、・・・あまり方向転換に関わる筋肉ってどんな筋肉があるんだろう?
と疑問を持ってトレーニングすることって、あまりないと思います。
今日は、そんな「方向転換のスピードアップのためにはどの筋肉を鍛えたらいいのか?」と言うテーマで色々とお話をしていきたいと思います。
方向転換のスピードアップのためにはどの筋肉を鍛えたらいいのか?
まず、Neptuneという人が、方向転換(サイドシャッフルと、45度カットイン)を行なった際の下半身の筋肉に筋電図をつけてどんな筋肉をよく使っているのか?を測定した研究データがあります。
この研究では以下の筋肉が方向転換の際に使われる主な筋肉であることがわかったそうです。
- 股関節伸展筋群
- ひざ関節伸展筋群
- 足関節の底屈筋群
えーっと・・・・わからないですよね(^^;
まず股関節の伸展筋群と足関節の伸展筋群とは、簡単にいうとスクワットの動作を思い出していただければいいと思います。
股関節と膝を伸ばす動作になるのですが、これに関わる筋肉群の事だと思ってください。
また、足関節とは足首の関節のことです。
底屈とは、足首を伸ばす・・
つまり爪先立ちになる方向に足首を伸ばす動作のことを言います。
全体的に言えば、ジャンプするときの下半身の動作に使われる筋肉がそのまま方向転換時にも使われます。
方向転換は、身体を内傾させながら上記の筋肉を使って各関節を伸展させて地面を蹴ります。
その地面からの反発力により、内側に働く力を大きくさせて身体の進行方向に変化を加える動作となります。
またこの際、ポイントなのは股関節を外転させる筋肉の働きです。
外転とは、足を外側に広げていく動作のことを言います。
方向転換なら当然足を外側に広げる筋肉も重要なのでは?
と思われる方も多いでしょぅ。
しかし、やはりNeptuneの研究によると、方向転換時の股関節の外転の角度というのは、あまり大きく変化はしないことがわかったそうです。
そして、股関節を外側に開く時に使う筋肉というのは、中臀筋や小臀筋(お尻の少し外側にある筋肉です)の筋肉の活動もほぼ一定した活動量だったそうです。
このことから、股関節を外転させる筋肉というのは、股関節内転筋群と共に、大きく伸縮して方向転換に大きく関与するというよりは、股関節を安定させる働きの方が強いと考えられるのです。
んー、この辺がちょっと興味深いですよね(^^)
また、片足で立っている時・・・
つまり方向転換する際に踏み出す足ではなく、地面を蹴っている足の股関節の外転筋群は、足を「外側に蹴り出す働きをする」というよりは、足が浮いているサイドに「骨盤が傾いてしまうことを防ぐ」ために収縮をしている働きの方が強いそうです。
また、静止時から側方や、斜め前に一歩を踏み出すシーン・・
バレーボールのレシーブを思い出してもらうといいと思います・・
では、下半身の伸展のパワーを適切な方向へ発揮されるよう動作の時の身体の傾きの調整に働いているという研究データもあります。
つまり方向転換の速度を上げるために筋トレをする場合はシンプルにスクワットやレッグプレスなどの下半身の伸展系のエクササイズにまず力を入れてもらった方がいいかもしれません。