筋トレの生理学

【効果絶大】筋トレのインターバルの正しい過ごし方

筋トレインターバル

ストレッチの他にもこの筋トレのセット間インターバルにあることをしていただくといいかも・・という事があります。

それは・・・・軽い有酸素運動です!

ん?それってサーキットトレーニング?と思われる方もいるかもですが、ちょっと違います。

サーキットトレーニングでは筋トレの間に有酸素運動を挟みますが、肝心の筋トレは数種類、いくつかの筋肉に満遍なく行なっていくのが基本です。

そしてサーキットトレーニングの目的は筋持久力~全身持久力の向上が主です。

しかしここでオススメしているパターンのトレーニングはガッツリ、セット法で行なう筋肥大トレーニングのインターバル(休息)で「あえて」有酸素運動を行なうというものです。

筋トレのセット間インターバルで有酸素運動をするメリット

各種研究事例

有酸素運動を行なうメリットはいくつかあげられます。

筋トレを行なうと筋肉の中の乳酸値があがります。

そしてセット間のインターバルでただ安静にしているより、すこし動いていた方がこの筋肉内の乳酸を血行の促進とともに除去するスピードが速くなります。

そして乳酸は最終的に筋肉を動かすエネルギーとなるので、この「乳酸のエネルギー化」への促進をうながしてあげる作用が期待できるのです。

実際のデータとして、パラレルスクワットのセット間に25%血中乳酸開始点(OBLA)という低強度の自転車運動を用いて積極的な回復を行なった所、パフォーマンス向上が有意に認められたと言うデータがあるそうです。

また、別のデータでは65%1RM負荷のベンチプレスで限界レップ×4セットを行なセット間休息時に45%Vo2max負荷のバイクを2分行なった所血中乳酸の除去が10%向上したといういうデータもあります。

また、セット間のインターバルで有酸素運動を行なうもう一つのメリットとして「筋温の低下の抑制」があげられます。

筋肉の温度が適正温度を保てるとパフォーマンスの向上が認められるんです。

ラットの実験では速筋・遅筋ともに筋肉の温度が低下していくとともに力学的な等尺性筋力が35~42%、速度が83~89%、最大パワーが63%~64%低下したそうです。(筋温を半分以下にするくらいの極端な実験結果ですが)

人間では筋温を上昇させ最適化すると力学的効率(エネルギー代謝回転速度と力学的パワー)を32%から34%に高める事が明らかになっています。

成長ホルモン

筋トレのセット間のインターバルに軽い有酸素運動をしていただくと、トレーニング全体の「成長ホルモンの分泌量」が高まります!

成長ホルモンとは、簡単に言えば、筋肉の成長過程の開始や刺激において重要な役割をになうホルモンです。

このホルモンは筋トレをするとトレーニング後30分にわたって分泌が上昇を維持します。

加圧トレーニングやスロートレーニングは、基本的にこの成長ホルモンの分泌が高まる働きをねらって行われているトレーニングです。

また、プロテインがなぜ筋トレ後30分以内の摂取と寝る前の摂取が勧められているかというと、その時間が一番成長ホルモンの分泌が激しく、そのいわば「ゴールデンタイム」にタイムリーにたんぱく質を筋肉に送ろう!という考えのもとに勧められています!

そして、実は筋トレだけでなく自転車などの繰り返し運動においても、成長ホルモンなどの同化ホルモン(筋肉を作るホルモンだと思ってください)の濃度が上昇したという報告があります。

いくつかの研究結果で、実は有酸素運動も筋肉のホルモン環境に影響を及ぼすことがわかっています!

いやいや、そんなこと言ったって、筋トレの間だけバイクなんか漕いだって、量的にたかがしれてるでしょ・・・・と思割れるかもしれません。

筋肉を肥大させるトレーニングの筋トレのセット間インターバルは通常90秒前後あり、セット数はすべての種目を合計するとかなりの数になると思います。

筋トレを行う全ての種目のセット間にバイクを漕いだりしていただくと・・・・・

バイクを漕ぐ時間はわりと長くなり、20~40回くらいはバイク乗れる機会があるはずです。

つまり時間にして移動の時間を勘案しても、1回のトレーニングのトータルで20分以上から30分程度はバイクがこげてしまうんです(^^)

そうなると、筋トレだけして途中休んでいるより、トータルでの成長ホルモンの分泌量はおのずと高くなるのです。

神経系の働きに及ぼす影響

なにやら、難しそうな予感が・・・・・(苦笑)

筋肉は、脳から「筋肉が縮め!」という指令を、神経を通じて受け取り収縮するものです。

この神経伝達ですが、100%10RM・・・・つまり10回ギリギリできる重さで10回行う筋トレを3セット3分休息で行った場合は、筋電図のデータは10%低下したというデータがあります。

また、別の研究で80%RMのニーエクステンションを8レップ×3セット、2分休憩で行った場合、1セット後で41.1%、2セットで33.9%、3セットで24.4%、神経筋効率(筋電図での評価)が低下したと報告されています。

まあ、筋トレを頑張っていけば、徐々にパワーは落ちるものですが、これは筋肉の疲労のみならず筋肉に対しての指令の速度や効率も下がっていってしまうことも要因のひとつです。

そして筋トレの休憩時間に軽い有酸素運動をすると、この神経系の低下がおさえられる「可能性が高い」んです。
(これはエピデンスなし)

どういうことかというと、先ほどの「筋温」といって筋肉内の温度の低下が、この神経系の低下を引き押すすことが考えられています。

筋温が適正な生理的レベル・・・・温度で言うと37度にまで上昇させると、神経伝達速度と神経受容体(脳からの指令の受け皿的なもの)、の感受性を高めるのです。

ジャンプ・スプリントのパフォーマンスは、筋温39度以下の場合、1度さがる度に4~6%低下することが、そして最大等尺性筋力は2%ずつ低下することがわかっています。

つまり身体が温まっていないと筋肉に対しての脳からの伝達もあまりよくならないのです。

筋トレ中も完全休息して筋温を下げていくより、少し動いて筋温を高い状態をキープしていただくことが、筋肉に対しての神経伝達の観点から有利と言えるんですね。

高強度の筋トレをしていると次のセットまで休みたくなるのはよーーくわかるのですが(^^;、

ぜひ少し歩き回ったり、ちょっとバイクを漕いだりして、できるだけ筋肉の温度を下げないように気をつけてみてはいかがでしょうか?

参照元 NSCAストレングス&コンディショニングジャーナル

筋トレをしている方はよろしければぜひご参考に(^^)

ではでは!!

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