皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日はまず皆さんとのやりとりからご紹介したいと思います
今日ご紹介するのはこのようなやり取りです。

現在はスクワット・スケートジャンプ、メディシンボール投げ(上下前後左右斜め後方)等をしてます。

よろしければそちらをご覧ください(^^) ちょっと内容が分かりづらいかもしれませんが(^^;

通常の筋トレや特別、特異なトレーニングを組み合わせた方が良いとのことを理解しました。
具体的にプライオメトリクストレーニングの種目等は書いてなかったのですが、どこかに記載ありますか?


というものでした(^^)
プライオメトリックトレーニング
プライオメトリックトレーニング(Plyometric Training)・・・
だいぶ市民権を得たきたようなそうでないような・・・(^^;
まず、ご存知でない方のためにさっと説明しておくと、「ジャンプ系のトーニング」だと思っていただけれはいいと思います。
最も分かりやすいのは「縄跳び」を想像していただければ分かりやすいと思います。
このトレーニングの目的は、もう見たまんま「瞬発力」を鍛えるトレーニングになります。
「瞬発力」を必要とするスポーツは数多くありますが、それらのスポーツをされる方には「必須」のトレーニングとなります。
しかし、この「プライオメトリックトレーニング」ですが、闇雲に行ってはいけないトレーニングなんです。
プライオメトリックトレーニングの導入にあたって
まず実際のジャンプ力向上のためのトレーニングには2種類あって、
- 基本的な筋力トレーニング
- プライオメトリックトレーニング
を行う必要があります。
順番的には筋力アップトレーニングをしていただき、身体がある程度できてきたらジャンプ力アップのトレーニングを追加していくという手順になります。
なぜかというとこれは「安全面」からなんです。
プライオメトリックトレーニングというジャンプ系トレーニングは筋力がないと膝等の関節に必要以上に負荷がかかってしまい怪我をする可能性が高くなります。
スクワット等の筋力トレーニングでしっかりとした足腰の筋肉を構築した上で各種ジャンプ力向上の為のドリル(以降プライオメトリックトレーニング)を行なうべきなのです。
もしトレーニーに十分な筋力がない場合、ある程度の基準を満たす迄こういったプライオメトリックメトリックトレーニングの導入の開始は遅らせる必要があります。
まずその目安は「自分の体重でしっかりとしたスクワット」ができるかどうかです 。
低強度のドリルを導入するにはハーフスクワットの姿勢で30秒持つ筋力は最低必要です。
これで30秒もたない方はジャンプ力アップのトレーニングを入れる前に基本的な筋力アップのトレーニングだけをする必要があります。
そしてハーフスクワットの姿勢が一定時間キープ出来る筋力を養った後でなければジャンプ力アップのトレーニングをしてはいけません。
また片足のジャンプ系の種目に取り組む前にチェックしてほしい事は片足で30秒間ハーフスクワットの姿勢をキープできるかどうかです。
両脚各ワット30秒はみなさんいける方も多いと思います。
これがOKな場合、両脚での低強度のジャンプ系のトレーニングは大丈夫です。
しかしこの時点ではまだ片足で行うようなジャンプ系エクササイズは控えて下さい!
まあスキップくらいの低強度種目であれば大丈夫だと思いますが。
つぎにある程度の強度以上のドリルを行う場合スクワットのマックス(1RM)(1回でぎりぎり上がる重さ)は、体重の1.5倍が上げられるのが望ましいとされています。
バーベルでできればベストですがちょっといきなりテストに入られると怪我をする可能性があります。
自分と同じ体重の方をおんぶか肩車して12回普通のフルスクワットができればテストして大丈夫でしょう(^^)
これ位の筋力ができるまでは「低強度プライオメトリックトレーニング」にとどめるようにしてください。
そしてこれができるようになったら中強度プライオメトリックトレーニングに進み、慣れてきたら「高強度プライオメトリックトレーニング」を導入していくことになります。
「強度」について
この「プライオメトリックトレーニング」にはいくつかのジャンプの種類があります。
そしてそれぞれに「強度」がつけられています。
この強度」とは「着地」の強度によって格付けされています。
つまり、
- 両足で着地している
- 「自分で飛んだ高さ」から着地している
場合、低い強度として取り扱われている傾向にあります。
これがボックスなどを使って
- 高いところから着地している
- 連続してジャンプする
場合は中強度に分類されさらに
- 高いところから着地して連続でジャンプする
- 片足で着地する
場合は高強度に分類されます(あくまで全体的な傾向です)。
処方に関しては個人の体力により変わってくるので、このQ&Aにあったように「一概には言えない」となってしまうのです。
ただ低強度のプライオメトリックトレーニングにおいては、どんなレベルのトレーニーでもやっていただいていいと個人的には思っています。
縄跳びは誰にでもオススメできますよね(^^)
中強度のプライオメトリックトレーニングの導入においては、それを行って「着地」の姿勢がちゃんとできているかどうかを判断基準にしていいと思います。
着地の姿勢は
- 膝が内側に倒れない
- 頭はまっすぐ起こす
- 肩を水平にする
- 体幹は力強く直立させコントロールする
- 足を肩幅に開く
- 股関節と膝関節を十分に屈曲する
- 膝がつま先より過度に前に出ない
- 柔らかく着地する
です。
中強度のプライオメトリックトレーニングで、着地の姿勢が上記の点をクリアできるているのであれば取り入れて良いと思います。
Q&Aにあったように、何かのスポーツに向けてこの種目をやっておいたほうがいい・・・
という種目と競技との相性的なものは、最初はあまり細かく考えなくても良いと個人的に思っています。
(もちろんなくはないですが、ここはそれほど大きな問題にはならない)
それよりむしろ「いろいろな種目を行う」方が競技全般にはいい結果をもたらすでしょう。
種目そのものより自分の筋力に合わせた「プライオメトリックトレーニングの強度」を外さないようにしながらバリエーション豊かに自身のトレーニングに取り入れるようにしてください(^^)
関連YouTube動画 膝を守れ! ジャンプトレーニング接地回数のガイドラインを公開します
各種プライオメトリック種目
低強度のプライオメトリック種目
- アンクルホップ
- スタンディングロングジャンプ
- ダブルレッグバーティカルジャンプ
- ジャンプツーボックス
中強度のプライオメトリック種目
- ダブルアーム交互バウンド
- スプリットスクワットジャンプ
- レッグタックジャンプ
- ジャンプフロムボックス
高強度のプライオメトリック種目
- デブスジャンプ
- ラテラルバウンド
「トレーニングの組み合わせってどうしたらいいんだろう?」
プライオメトリックトレーニングと一般の筋トレをどう組み合わせていくか?
この点が「筋肥大」を目的としてトレーニングされている方と「スポーツの為」にトレーニングされている方との違いが大きく現れるポイントでもあります。
スポーツの為のトレーニングには筋肉の肥大を目的としたトレーニングの他にジャンプ力の向上を目指すプライオメトリックトレーニング、スピードアップや加速力アップの為のトレーニングが入ってくるものです。
筋肥大だけを目指している方にはこれらのトレーニングまで行っている方はほぼいないのが現実ではないでしょうか?
まず例として週に1日だけ練習休みがあり、後は全て練習に費やせられる環境にいる方(部活動等されている方)の場合をご紹介します。
左から筋トレ プライオ スピードトレ です
- 月曜 上半身 下半身 休み
- 火曜日 下半身 上半身 休み
- 水曜日 休み 休み テクニックトレ
アシステッドスプリント - 木曜 上半身 下半身 休み
- 金曜日 下半身 上半身 休み
- 土曜日 休み 休み テクニックトレ
レジステッドスプリント - 日曜日 休み 休み 休み
といった具合です。
ちなみに注意点として、ここでいう筋トレは「自重」で行なうような軽い筋トレではなく、がっつりフリーウェイトで筋肥大を目指すような筋トレだと思って下さい。
超回復という言葉を聞いた事がある方も多いと思います。
これは「トレーニング」をしたあと48時間~72時間空ける事により、休息している間にトレーニング前のレベルより高い所迄筋肉や能力が回復してくれる現象のことを言います。
この順番でトレーニングしていただくと、同じ筋肉と同じ能力が続けてトレーニングされる事がないのがわかると思います。
そして、全てのトレーニングが週に2回ずつトレーニングされています。
筋トレや瞬発力トレーニング、スピードトレーニングを毎日同じ場所を続けてトレーニングする事は超回復と休息時間の関係から見てあまり望ましくはないのです。
そのためこのようにいろいろな能力と身体の場所を「分割」して適度に分けながら行なっていく事はとても有効な手段です。
しかし、これはあくまで一例です。
週に3回しかトレーニングできない方もいれば、週に4回トレーニングという方もいると思います。
またトレーニングを行なっているシーズンによって(試合期なのか、オフ期なのか、鍛錬期なのか)当然「さじ加減」はかわってきます。
それによっては上記のように綺麗に分けると言うより一日のうちにいくつかの能力の向上トレーニングを混合して行なわなければならないケースも多々出てくると思います。
こういった基本パターン以外の「個人のレベルや季節に合わせた」場合のトレーニングは現場のプロコーチの年間計画の手腕にかかってくる部分ともいえます!
量や内容はまさに「個人によって変わる」というのが本当の所です。
いろいろなトレーニングを行なわなければならない点は「スポーツ」でいろいろな能力を求められている以上仕方のない部分でもあります。
ぜひ無駄のないよう効率的にトレーニングを進めていくように上記の例を自分なりにカスタムしましょう!
よろしければご参考にしてください(^^)
ではでは!