足首は柔らかい方がいいのか?
皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
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今日は皆様とのやり取りを詳しくご紹介したいと思います。
みなさんにご紹介するのはこんなやり取りです(^^)

よろしければ、足首をやわらかくするストレッチやほぐしなどを教えていただけないでしょうか。お願いします。

基本何かにつかまりながらかかとをつけて立ったり座ったりして足首を慣らして行くくらいしかないんです。
ただ、陸上であれば、足首が硬いのは決してデメリットではないですよ(^^)

というものでした(^^)
足首が柔らかいデメリット
今日は「足首は、柔らかい方が本当にいいのか?」というテーマでお話ししようと思います。
〇〇のスポーツをしているのですが、かかとをついたまま座ることができないんです。
足首を柔らかくするストレッチ何かありませんか?
・・・・・と・・・・
このご質問結構多いです。
まず、このような縦方向の足首の柔軟性を上げるのは、他の筋肉・・・
例えばハムストリングとか内転筋を柔らかくするより結構大変なケースが多いです。
かかとをついたまま座ったりできるようになりたいということであれば、このQ&Aのように、もうその動作を行っていきながら柔らかくしていただくことをおすすめしています。
何かにつかまって、お風呂上りや運動後の筋肉の温度が高い時に、かかとをつきながらしゃがんでいただき、ぐっと足首周りの筋肉を伸ばして20秒から30秒静止する
・・・呼吸はもちろん止めない・・・
もう王道のスタティックストレッチですが、おそらくこれが一番でしょう。
ただアキレス腱を伸ばすのもアリだと思いますが「この姿勢・動作に慣れる」意味でも、何かにつかまりながら、あえてこの姿勢に慣れていく方がいいと思います。
でですね・・・・・・
そもそも、この姿勢に意味ある?
・・・と思うのですが・・・(^^;
よく聞きますよね?
- 体が柔らかい方が怪我をしづらい
- 体が柔らかい方が動きも柔らかくなる
- 身体が柔らかい方が高いパフォーマンスを発揮できる
と・・・「ある程度」は真実なのですが・・・・
実際のスポーツシーンでは「極端な柔軟性は要らない」ことがほとんどです(^^;
逆にむしろ「柔らかすぎるとパフォーマンスが落ちる」ケースすらあるのです。
特にこのご質問者さんのような「陸上競技」ではぶっちゃけそれほど「足首の柔らかさ」は必要はありません。
なぜか?
走る・飛ぶという動作のそのほとんどが筋肉の「伸張反射」というものを利用して動作をしています。
これは「筋肉が急激に伸ばされることによって、筋肉が反射的に縮まる」ことです。
ジャンフする前に勢いよくしゃがむのは、筋肉を勢いよく伸ばしてこの反射を起こそうとする予備動作です。
これ「身体が柔らかすぎる」と「筋肉が急激に伸ばされている感覚が麻痺」して(筋肉が柔らかいから急激に伸ばされても「やばい」と筋肉が思わない)、伸張反射がうまく起こらなかったりするんです。
「ある程度の硬さ」は反動動作を引き起こしたい場合はあえて必要だったりします。
例えばゴルフや野球のスング動作でバレリーナのような柔軟性があったら「決まったところにテイクバックを止める」動作すら難しくなってしまうでしょう。
身体が「大きく動けすぎる」ことによる弊害とも言えます。
ある程度固ければそもそも「それ以上動けない」ので、フォームがピシッと固まりやすく、筋肉もそこで目一杯伸ばされているので、そこから反射動作を使い高いパワーを発揮しやすくなります。
陸上競技では、特にアキレス腱周辺の「伸張反射」の利用は欠かせません。
あまりにも柔らかすぎるより多少硬いくらいの方が、着地の時の地面からの反力を伸張反射に活かしやすいとすら言えます。
ガチガチに硬い・・・というのであればやはり問題ですが、少なくとも今普通に走れているのであれば、それ以上の足首の柔軟性を追い求めるより、もっと別の練習にその時間を割いたほうがタイム的には効率的だと思います。
これは他の多くのスポーツにも言えます。
普通にプレーができている・・・のであれば、それ以上の「足首の柔軟性」に関しては、そこを向上させるより他の「筋トレ」なり「技術向上の為のドリル」練習などに時間を割いたほうが、全体のパフォーマンスの向上は見込めると思います。
よくこの姿勢できないと「お前足首硬いなあ」と揶揄されること多いです。
しかしそれが実際のプレーに影響を与えることは逆にかなりレアケースでしょう。
ちょっと気にされる方の多い箇所ではありますが、あえて「あまり気にする必要はない」と個人的には思っています(^^)
色々書きましたが、よろしければご参考にしてください(^^)
ではでは!
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