ストレッチ概論色々!
みなさんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日はちょっとストレッチの基本的なことを色々とおさらいしたいと思います!
ストレッチの種類
まずストレッチには
- ダイナミックストレッチという動きながら行うストレッチ
- スタティックストレッチという一般的に想像されるじっとしたまま行うストレッチ
の二つがあります。
細かく言うとPNFストレッチやカウンターストレッチ、コンプレッションストレッチ、バリスティックストレッチなどいろいろな種類のストレッチがあるものの、おおまかにストレッチはこの二つで考えてよいと思います。
スポーツの準備体操にはダイナミックストレッチを行った方がよく、整理体操時にはスティックストレッチが良かったりします。
ダイナミックストレッチの利点は動きながら行うので筋温が暖かくなりやすく、逆にスタティックストレッチスタティックストレッチの欠点としては筋温が上がりづらいという部分が上げられます。
スタティックストレッチの利点は柔軟性がより高まりやすい(じっくり行うので伸ばしきりやすい)という利点があります。
ただしこの場合身体が温まっていないと怪我をしやすいという側面も存在します。
なのでウォーミングアップとしては筋温の暖まりやすいダイナミックストレッチを、筋温が暖まった状態でのクールダウン時にはスタティックストレッチをおこなって柔軟性を高めるようにした方がいいんです。
ついウォーミングアップで身体を動かしやすくしようと身体が温まる前からスタティックストレッチでぐいぐい伸ばしてしまう方がたまにいらっしゃいますが、そういうストレッチは運動後に行います。
それぞれのストレッチの特性をよく理解して取り入れるようにしましょう。
また、身体の柔軟性を高めたい時はスタティックストレッチを運動後とあともう一つ入浴後に行うととても効果が上がります。
柔軟性を高めたい方はぜひお風呂上がりのストレッチを取り入れてください!
バリスティクストレッチについて
バリスティックストレッチとは、素早く、急激で、反動を使ったストレッチの事です。
バリスティックストレッチは以前は広く用いられてきたストレッチですが、現在は関節稼働域を広げるには不適なストレッチとなっています。
バリスティックストレッチのマイナス面は急激な動作で抵抗する組織を引っ張ることによって柔軟性を求めてしまう点です。
動作が速いスピードで行なわれるため、伸張の程度、伸張させる為の力をコントロールできなくなってしまいます。
そしてこのストレッチは怪我をしている場所があった場合、そこをさらに悪化させてしまう可能性もあります。
またこのストレッチは「伸張反射」がおきてしまい、筋肉が収縮する方向に力が働いてしまい、筋肉を「伸ばす」という本来的なストレッチの目的から離れた現象もおきてしまうのです。
動的ストレッチには、こうした反動をつけておこなうようなものもありますが、その場合
- 動作や筋肉の動きをよく理解しながら、
- 動作スピードとその動きがちゃんとコントロールされた中で行なわれているかチェック
- 伸張反射がおきていないように出来ているか?、
- 静的ストレッチとの効果的な組み合わせは?
などをよく見極めながら取り入れていく事が大事です。
ちなみに、厳密に動的ストレッチとバリスティックストレッチはそういう意味では明確に区別されています。
バリスティックではなく動的ストレッチの方はお勧めですので!
ストレッチのポジションについて
次にストレッチの「ボジション」について少しまとめてみましょう
ストレッチには、
- スタンディング(立って)
- シッティング(座って)
- ライイング(寝て)(仰向け、うつ伏せ、横向き)
のポジションがあります。
これは同じ動作のストレッチをそれぞれのボジションで実施することが出来る事を意味します。
例えば、大腿四頭筋のストレッチ、足を曲げるストレッチを、立って行なう、座って身体を後ろに倒して行なう、横に寝て行なう、うつ伏せで行なう、イスにすわって座面からちよっとお尻をずらして行なうなど、いろいろなボジションで出来ると言う事です。
これは指導する上で、対象者の年齢、対象者の身体がどの程度動けるのか、置かれた環境(室内でイスに座っている、外なのですわったり、寝たりできない)などの違いで使い分けるのです。
一つのストレッチでもいろいろな体勢で行なえることができるということを頭で覚えておくといろいろな応用がすぐに思い浮かびますので覚えておくと便利です。
ストレッチで伸ばす筋肉の「向き」について
みなさんは、ストレッチで何処を伸ばしていますでしょうか?
骨?・・・・いやいや違いますよね(^^;
「筋肉」を伸ばして柔軟性を高めるために行なっていると思います。
その肝心な筋肉ですが、筋肉ってどうついているかお分かりでしょうか?
筋肉というのは、あたり前の話ですが「立体的」に「幾重にも重なって」ついています。
まあ一番簡単にいうと「アウターマッスル」と「インナーマッスル」というのが代表的なものだと思います。
そこでみなさん、今皆さんがストレッチをしていると仮定して、いま行なっているストレッチは、アウターの方を伸ばしているのか、インナーの方を伸ばしているのか分かりますか?
なぜならアウターマッスルとインナーマッスルはほぼ筋肉が走っている方向が違います。
その走っている方向の異なる筋肉達すべてを、一つの動作で満遍なく伸ばすって実は無理なんです。
なので、
「今自分が行なっているストレッチはなになに筋となになに筋のストレッチです。」
「なぜならなになに筋はこの方向に走っているのでこの方向に伸ばせば十分に伸びるからです。」
と言えるようになると完璧です。
とくに「インナーマッスル」をどう伸ばすか?に関しては、そのインナーマッスルがどの方向に走っていて、どんな動作の時にどうなるのか?というのを知っておくとかなり効果的なストレッチが可能になってきます。
まあ、このレベルの話はつきつめるとかなり高度になってくるとは思いますが、ぜひこういう考え方の部分だけでも抑えておきましょう!