皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「走った後に膝が痛いんだけど・・」と言うテーマでお届けしたいと思います。
ジョギングを普段から楽しんでいる方、東京マラソンを始めとするマラソン大会に出場したい!
そう言う方も多いと思います。
普段の練習を頑張っている方も多いと思いますが、中にはこう言う方いませんか?
「走った後、膝・・・痛いな・・・」と・・・
膝の痛みというのは人間が2足歩行で歩いたり走ったりしている以上、ある程度宿命づけられている痛みなのかもしれないです。
なぜなら4足歩行の動物の単純に2倍の負荷がかかります。
そして歩くよりも走るという動作は、一回空中に身体が浮くので着地の衝撃は歩行の比ではありません。
長距離走のように長い時間膝に着地の衝撃を与え続ければ、なかには当然痛みを発症する方がいるのも不思議ではありません。
今日はこの辺について少しお話をさせていただきたいと思います。
最初に肝心なのは走り終わった後「膝のどこが痛いのか?」です。
まず走った後になぜか膝の皿の下に痛みや違和感を感じると言ったパターンの方ですが・・・
このパターンの方は「膝蓋腱炎」の疑いがあります。
膝蓋腱炎・・・・別名ジャンパー膝と言います。
これはバレーボールのようにジャンプを繰り返す競技の選手に多く見られる障害から、こう呼ばれるようになりました。
両足が地面から浮くランニングももちろんジャンプを繰り返すような動作ですので、まずこの症状を疑うべきです。
痛みの原因は太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)と繋がっている膝蓋腱にあります。
膝蓋腱
なんですか?それ?
と思われる方がほとんどだと思います(^^;
まず、膝頭・・・俗に言う膝のお皿ってあるじゃないですか(^^)
このお皿の正式名称は「膝蓋骨」と言います。
膝蓋腱は太ももの前の大腿四頭筋からこの膝のお皿である膝蓋骨に向かって伸びています。
そして膝の前を通って、脛の骨に付着しています。
ジャンブをして膝が伸びる(大腿四頭筋は収縮する)と膝蓋腱も収縮します。
そして着地すると太ももの前の筋肉は伸びながらジャンプの衝撃を吸収します。
この時に膝蓋腱も急激に伸ばされながらジャンブの衝撃を吸収します。
これを過剰にくり返されることによって膝蓋腱に小さな損傷ができて痛みが発症します。
これが膝蓋腱炎と考えられています。
ジャンブに限らず、ランニングなどで発症する場合もメカニズムは基本的に同じです。
大部分の痛みは膝のお皿のすぐ下側でおきます。
走った後膝の下が痛くなるって経験された方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?
痛みだけでなく、ひどい場合は腫れたりもします。
初期では腫れるところまではいかずに、運動後に痛みだけが出るという程度のことが多いです。
しかし慢性化すると強い痛みが出るようになります。
さらにひどくなると運動後に膝の曲げ伸ばしができなくなったり、立ち上がれなくなったりすることもあります。
そして腱の損傷に対する反応として徐々に膝のすぐ下側が腫れてくるのです。
僕はたまに一日中ロードバイクで走ったりするとこれに陥ることがありました。
痛いんですよねえ・・・・これ・・・・・階段上がれなくなったりします(TT)
なので、ランナーの方でここがもう腫れているという方はすでに慢性化していると思いましょう!
対処法
まず痛みを感じたら運動を中止して2〜3日様子を見ます。
痛みが引けば運動を再開してもOKです。
この痛みを発症したらまず第一に「運動を中止する」こと・・
・・・これが・・・なかなかできないんですよね(^^;
・・・アスリートの方は特に熱心なので・・・
こういうオーバーユース(使いすぎ症候群)に対しては、とにもかくにも休むのが一番です!
初期の方なら痛みがなくなれば運動を再開してもOKです。
しかしそのトレーニング量には十分注意しながら始めるようにしましょう!
またこの障害になる方は、大腿四頭筋が疲労することで大腿四頭筋常に緊張し、膝蓋腱が常に引っ張られていることが多いです。
予防のためには大腿四頭筋を伸ばす系のストレッチを入念に行い、大腿四頭筋の拘縮をできるだけ防いで膝蓋腱への緊張をできるだけ緩めてあげましょう。
運動が終わった後に、大腿四頭筋を伸ばすストレッチをそれぞれの足に30秒ずつ行うように習慣づけてください(^^)
もちろん慢性化して、腫れが出ている方は医師に診てもらい相談するようにしてください。
またオーバーユース系の障害ですので、何か特別なトレーニングをしたら治りが早くなるなんてことはありません。
これもたまにジャンパー膝で今膝が痛いんですが、何かトレーニングで治りますか?みたいな質問をよくいただきます。
その度に「今痛いのなら休むことがベストです。」と言っています。
ストレッチはあくまで「予防」です。
またこのストレッチも練習前と言うより練習後に行うことをお勧めいたします。
練習前に筋肉をじっと伸ばす系のストレッチをすると筋肉が緩みすぎて、かえって筋肉が着地の衝撃を受け止める能力に差し障りが出る可能性もあります。
アップ時は動的ストレッチで筋肉を活動的に準備し、練習終了後に筋肉の緊張を緩ませ、膝蓋腱への緊張も緩ますという方がいいと思います。
次のページではこれらとは別のパターンである膝の「外側が痛い」というケースについてお話ししたいと思います。