姿勢・身体の歪み

「ジャンパー膝」について!!!

2019年9月14日

ジャンパー膝(Jumper's Knee)

皆さんこんにちは!

パーソナルトレーナーの野上です

今回は「ジャンパー膝」をテーマにお届けしたいと思います。

バレーボールをやっている方や、バスケットボールをしている方によく見られるこのジャンパー膝ですが、たまに僕のツイッターにもジャンパー膝になってしまったのですが、どうすればいいですか?というご質問をいただくことがあります。

まず、この「ジャンパー膝(Jumper's Knee)」とはどういう疾患なのか?です。

これですね・・・・驚くべきことに、いまだに実は原因がわかっていないそうなんです。

以前は、膝蓋腱といって、膝の前にある「腱」が使いすぎによって炎症を起こしていると考えられていました。

しかし、最近では、ジャンパー膝の患者さんの膝を調べても、炎症の状態は見られないというのが定説になってきています。

そして、いまだ詳しい原因はわかっていないものの、どうやら、その「膝蓋腱」が「変性」しているようだということが考えられています。

もちろん発生の原因は「オーバーユース」・・・つまり「使いすぎ」であることには間違いありません。

しかし、使いすぎたことによってどういう状態で痛みがてでいるのか?がわかっていないのです。

腱の変性は、腱の線維束と線維に4〜8%のひずみが繰り返し加えられることによって生じています。

そのような条件下に置かれた腱は、それ以上の張力に耐えられず、結果として腱の障害が発生してしまいます。

そして、このジャンパー膝ですが、発生数には明らかに男女差があります。

これはもう圧倒的に男性の方が発生数は格段に多いのが現状です。

原因としては、体重・筋力が女性よりも重く、強いので、膝にかかる負荷がどうしても男性の方が強いことが原因となっています。

そしてその差は、ハレーボール選手に至ってはなんと2倍以上ともされています。

まず、ジャンパー膝に限らず、オーバーユース症候群の疾患にかかってしまったら、まずは「安静」が基本になります。

この安静が、なかなかできないというか、「ストレッチや筋トレで早く治るんじゃね?」と思ってしまう方が多いのも事実です。

オーバーユース症候群に関しては「トレーニングすれば治る」なんてことはありませんので十分に注意してください。

むしろ逆に、治るのが遅くなると覚悟した方が良いでしょう。

リハビリもあくまで「元の筋力やパフォーマンスに戻す」ためのものであって「怪我を早く治す」ものではありません。

ジャンパー膝の「予防」

このジャンパー膝ですが、普段から気を使って「予防」をすることは可能とされています。

それは

  • フライホイールを用いたレジスタンストレーニング
  • 全身振動
  • EMS

が、腱の構造を改善し、下肢の筋力レベルを向上させることが明らかになっています。

さらに、これらのエクササイズを一つのトレーニングプログラムに組み込むことによって、トレーニングに対する有益な腱の適応を引き起こします。

これは、オーバーユースによる疾患に対して潜在的予防効果を期待できるのです。

 

しかし、オーバーユース・・・つまり使い過ぎが原因なのに、普段のトレーニング以外の事をやると、もっと使い過ぎになって、「ジャンパー膝」になりやすいのではないか?

なんてことが頭をよぎるかもしれません。

まず、この点についてですが、エクササイズがジャンパーひざの予防に効果があるということは数々の研究で証明されています。

人の腱は、エクササイズに対していくつかの適応を示します。

その理由として

  • 代謝活動の増加
  • コラーゲン合成の増加
  • 腱肥大
  • 伸張性の増加
  • 剛性の増加
  • 腱の力学的特性の向上

があげられています。

近年の研究では、60分間の一時的運動を1回実施しただけで、人の腱のコラーゲン合成が100%近く増加し、合成への刺激は3日間も持続したことが報告されています。

別の研究では、10分間のエクササイズに6時間の回復を組み合わせることでコラーゲン合成が促進されるという説もでできています。

どんなエクササイズが、「ジャンパー膝」の予防に有効なのか?

これですね・・・伸張性エクササイズがオススメとなっているんです。

伸張性エクササイズ・・・・そうエキセントトリックトレーニングです。

筋肉を引き延ばしながら筋肉に刺激を与えるふかの掛け方で、数ある筋肉への負荷の掛け方の中で「最強」の刺激を与えられるトレーニングとして有名です。

いやいやいや・・・「ジャンパー膝」ってオーバーユースが原因なんでしょ?

そんな強い負荷かけたら膝壊れちゃうんじゃないの?

と思われると思います(^^;

非常に強い負荷である「伸張性エクササイズ」がなぜ、「ジャンパー膝」の予防に有効なのか?です。

それはこのトレーニングが腱繊維の配列を改善させ、腱厚が変化しやすいことが報告されているからです。

ただし、高負荷の筋トレに対する腱の反応は一定ではありません。

腱の身体に対して近いところと遠いところにおける効果が大きく、腱の中間部に対しては変化が生じないとされています。

また、腱は負荷の状態、筋活動のタイプ、動作速度に対しても様々な反応を示すことから、多様な種類のトレーニングを低速で実施することが、腱の伸展性を高めます。

また、高負荷でのプログラムは12週間を超える長期プログラムでのみ効果を発揮するとも報告されています。

また高負荷の筋トレ以外では、不安定なサーフェイズ状のトレーニングが「ジャンパー膝」の予防に有効です。

これは、足場が不安定な状態でトレーニングする事(BOSUや、振動系の機械の上でトレーニング)でも腱に良好な反応を示すと言われています。

具体的な予防エクササイズについて色々とご紹介

その1   可動域全体で行うスクワット

・両足を床面(足関節の可動性が低い場合は傾斜板を使ってOK)にぴったりとつけて立つ

・ゆっくりとスクワット動作を行う

・各動作局面は3秒くらいかけて実施する

その2  エキセントリックレッグカール(ハムストリングスカール)

エキセントリック・・・つまり伸張性エクササイズをレッグカールで行います。

ここでは2分の1テクニックというものを使います。

レッグカールの、膝の屈曲動作の時は、両足でレッグカールを行います。

そして、レッグカールの下降局面・・・つまり、膝を伸ばしていく時はシングルレッグカールで行います。

あげる時は両足で扱う重量を降ろす時は片足で行うので、足にかかる負荷は非常に強くもゆっくりと降ろすことしかできないエクササイズとなります。

その3  サスペンショントレーニング器具を用いた エキセントリックピストルスクワット

サスペンショントレーニング器具とは、TRXやクロスコアのようないわゆる「吊るす系」のトレーニング器具となります。

この器具を使ったスクワットを指すのですが、何がエキセントリックなのか?です。

これは、スクワットの立つ動作を両足で行い、上体を下ろしていく・・・つまり、下降局面を片足で行うことにより、「降ろす時に強い負荷をかける」エキセントリックな状況を作ります。

また、これがなぜ「ジャンバー膝」に良い運動なのかというと、この「サスペンショントレーニング器具」を使用するところにあります。

これは、「不安定なサーフェス上のトレーニング」と言って、「ふらふら」した上体をわざと作ってトレーニングすることを言います。

ロープをあてにしてスクワットを行うと、この「フラフラ」した状態になります。

それをしっかり「安定」させながらトレーニング動作を行うことが、ジャンパー膝の予防となるエクササイズとなるのです。

ただし、いくらロープがあるとはいえ片足でのスクワットはかなりきついエクササイズなので、膝の角度が90度くらいになる程度までしか身体を下ろさないように気をつけましょう。

その4 不安定なサーフェス上で行うスクワット

先ほどの述べた「不安定なサーフェズ上のスクワット」を、さらに別の器具で行うスクワットです。

ここでは「BOSU」という半円球の器具を用います。

これは、半円球の中だけ空気の入ったパランスボールになっていて、この器具を逆さにして、フラット面に足を乗せて行うスクワットです。

完全なバランスボールの上ではバーベルを担いでスクワットなどできませんが、半円球のBOSUでなら、これが可能になります。

これも当然半円球の中が空気になっているので、この上に立つと「フラフラ」します。

このフラフラのバランスをとりながらスクワットを行うことによりジャンパー膝の予防エクササイズとなるわけです。

その5  バランスボールを用いたカーフレイズ

不安定なサーフェス上のトレーニングは、バランスボールでも行えます。

バランスボールに完全に乗ってエクササイズを行うのは非常に高等技術が必要であり、かつ、危険が伴います。

バランスボールを使ったエクササイズは、「壁」を利用すると、簡単に不安定なサーフェズ上のトレーニングが できるようになります。

どう行うのかというと、壁と自分の体の間にバランスボールを挟むようにしてトレーニングを行うのです。

この場合は、壁にバランスボールをあて、そのバランスボールに身体を預けて立ちます。

その体勢からかかとをあげる「カーフレイズ」を行います。

壁と自分の間にバランスボールを挟むだけで、実はかなり「フラフラ」した状態を作ることができます。

これもジャンパー膝を予防する「不安定なサーフェス上のトレーニング」となります。

次回も、色々と具体的な「ジャンパー膝の予防エクササイズ」をご紹介したいと思います。

よろしければ是非お楽しみに(^^)

ではでは!

 

写真 NSCA strength&conditioning journal 2019年3月号より

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