みなさんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「肩のリハビリ」と「肩甲骨の位置」と「肩甲骨リズム」「肩の関節可動域」について、というテーマでお届けしたいと思います。
んー盛りだくさんですね(^^;
肩関節のリハビリにおいて「肩甲骨と肋骨の間の関節」はとても重要なポジションをしめます。
ん?肩甲骨と・・・肋骨の間の・・・・関節?
はい(^^;
ここ・・・関節なんです。
正式名称「肩甲胸郭関節」といいます。
肩甲骨は肋骨の上を滑るように動きます。
そしてここは他の関節と違って靭帯や関節包といったものに守られていません。
この関節が肩を最適に機能させる能力は、周辺の筋肉の安定性と制御に大きく依存しています。
また動作中の肩甲骨のポジショニングはとても複雑で周辺の筋肉の微妙な筋力バランスと協調的な可動性を必要とします。
肩の疾患を招きやすい「肩甲胸郭関節」のエラー
「肩甲上腕リズム」の変化
まず肩の疾患を招きやすい「肩甲胸郭関節」のエラーの代表格は・・・
肩甲骨の「外転位」と言われるものです。
簡単にいうと肩甲骨が外側に広がっている状態を言います。
もう一つ型の疾患を招きやすいものがあります。
それは「肩甲上腕リズム」の変化です。
なんだそりゃ?という感じだと思いますが(^^;
腕は横から上げて行って真上にあげれば180度上がったことになります。
しかしこれ「肩関節」だけで180度上がっているわけではないんです。
この180度のうち120度までは型の関節が動いているのですが、残り60度は肩甲骨がせり上がって作っているのです。
この比率は2:1で動くのが基本で、これを「肩甲上腕リズム」と言います。
このリズムが正常に動かない場合も肩関節の疾患につながりやすいのです。
「インピンジメント」
ではとんな方の疾患につながりやすいのか?ですが・・
「インピンジメント」と言われるものです。
これは肩峰といわれる肩甲骨の肩部分の突起とその下の肩甲上腕結節と言われる部分の間に軟部組織が挟まってしまう症状を言います。
これは先ほど述べた肩甲骨の外転位や筋肉のアンバランスによって肩の挙上動作における肩甲上腕リズムが維持されないことが原因となって生じます。
リハビリにあたって
肩甲骨のポジショニングと肩甲上腕リズムは、しばしば肩の疾患のリハビリプログラムの焦点となります。
肩甲胸郭関節の筋肉群を強化することは肩関節全体の機能的筋力とバランスを向上させます。
まずポジショニングとしては肩甲骨を内転位にすることが大切です。
上肢の動作時に肩甲骨を内転位にして動的安定化を行うと肩甲骨に付着する筋群の筋活動が増大することが明らかになています。
肩疾患のプログラムは肩甲骨を、
- 内転
- 外旋
- 後傾
させたポジションで安定させる筋群、および肩甲骨を上方回旋させる筋群に重点を置くことが多いです。
具体的な筋肉としては、前鋸筋、僧帽筋中部&下部の筋活動を増大させることに重点が置かれます。
逆に僧帽筋上部の筋活動の促進することは避けられます。
リハビリエクササイズ
主なエクササイズとしては、
- T字エクササイズ
そして
- Y字エクササイズ
が取り入れられます。
T字エクササイズは僧帽筋の中部を、Y字エクササイズは僧帽筋の下部を鍛えるエクササイズとなります。
(もちろん他の肩関節周辺の筋肉も鍛えられる)
逆にダンベルのサイドレイズなどは、インピンジメントポジションといって障害を慢性化させる恐れがあるので、肩のリハビリには不適当となります。