皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「筋膜リリースと腰痛の関係について」というテーマでお届けしたいと思います。
最近わりと耳にする機会も多くなった「筋膜」ですが、初めて聞くという方もいらっしゃると思いますので、まず筋膜の基本について、すこしお話をしたいと思います。
筋膜とは何か?
筋膜とは何か?ですが、その名のとおり「筋肉を覆う膜」の事をいいます。
そして、あまり知られていないですが、筋膜にはいろいろな種類があります。
1 浅筋膜&深筋膜
浅筋膜とは、一番からだの表面に近い場所にある筋膜です。
そしてその下にあるのが深筋膜になります。
2 筋内膜&筋周膜&筋外膜(筋上膜)
次に筋肉そのものを覆っている筋膜がありますが、筋肉とは、いくつもの筋肉の束の構造をまとめたような作りになっています。
筋肉は、小さい順に「筋繊維」、筋繊維をいくつかに束ねた「筋束」、それをいくつか束ねたものが、みなさんご存知「筋肉」になります。
- 筋繊維のまわりにあるのが、筋内膜、
- 筋束の周りにあるのが筋周膜
- 筋肉のまわりにあるのが、筋外膜(筋上膜)
となります。

それぞれの筋膜が、ソーセージの皮が中の肉を包んでいるように、筋膜が、各筋繊維の束をまとめてまとめていると思うと想像が付きやすいのではないでしょうか?
筋膜の構造
つぎに筋膜の構造です。
筋膜を構成しているのは主に下記の二つのたんぱく質です。
- コラーゲン
- エラスチン
コラーゲンは皆様も耳なじみの深い物質で「お肌プルプル」のイメージがあると思います。
しかし、実はこのコラーゲンは伸縮性にすぐれてはいません。
むしろ硬い糸のような役割を果たします。
それに対してエラスチンは伸縮性に富んでいて大きく伸び縮みをします。
この二つを、縦糸、横糸に複雑に絡み合わせたものが「筋膜」というわけです。
なんで二つで構成されているかというと、伸縮性の高いエラスチンが身体の動きにあわせて伸びるのに対し「伸びすぎを防ぐ」ために硬いコラーゲンが「身体を守る」働きをするのです。
コラーゲンはそれほど伸びないですが、エラスチンはなんと1.5倍から2倍の長さまで伸びて体の動きに追従します。
この両者の特徴の組み合わせによって、筋膜は体幹の「支持」と「可動性」を両立させています。

腰痛と筋膜の関係
では、そのような筋膜がなぜ腰痛と関係するのか?です。
筋膜は衣類のように縦糸と横糸がおりなすように構成されていますが、衣類に「ほつれ」が出来るように、筋膜にも「ほつれ」が出来ることがあります。
筋膜は基質という水溶液のプールの中を漂うようにして存在し、その水溶液によってしなやかさを保っています。
しかし、この「ほつれ」ができるとその部分の水分量が減って伸縮性が失われます。
衣類でも、1箇所を引くと全体が引っぱられますよね(^^;
同じように筋膜に「ほつれ」がでると、そこに引っぱられてやがてほつれている場所以外のところに圧がかかり、痛んできてしまうという事がおきます。
これが腰で起こると「腰痛」とあいなるわけです。
胸腰筋膜
そしてその大切な筋膜ですが、体幹部分で一番大切なのは「胸腰筋膜」というものです。
これは腰回りを中心に覆われていて、形はトランプのダイヤのようなひし形をしています。

浅い層と深い層の2層構造となり、浅い層は脊柱の横に走っている脊柱起立筋という、背中の中で柱のような役割をしている大きな筋肉を覆っています。
上部は広背筋、下部はお尻の大臀筋というこれまた大きな筋肉につながっています。
つまり身体の背部の大きな筋肉群全てにまたがっている大きな筋膜なんです。
このとても広大な「胸腰筋膜」の構造は、繊維が斜めにクロスするように走り、対角にある手足が連携して動けるようにサポートをします。
一方深い層の筋膜は、脇腹にある腹斜筋(内腹斜筋)や、お腹をぐるっと腹巻きのように回っている腹横筋とシームレスにつながっています。
体幹トレーニングのプランクやドローインは体幹のインナーマッスルである「腹横筋」に効かせるトレーニングと紹介されることが多々あります。
この腹横筋、腹巻きのようにぐるっと体幹を回っているのですが、実は腰のあたりでは、この「胸腰筋膜」と一体化しているのです。
腹圧が弱くなって体幹の姿勢が崩れ、その姿勢がクセになっていると、伸縮性に富んだエラスチンの復元性が低下します。
そうすると「胸腰筋膜」が縮んで硬くなってしまうのです。
そうすると、支持が弱くなった脊柱にかかるテンションで高くなり、腰椎が反ってしまいます。
その結果、腰痛になるといった連鎖になっていくのです(^^;
家庭でできる対策
この「ほつれ」は、熱や圧による物理的な原因もあれば、筋原繊維が緊張し続けておこることもあります。
そのよれている布を、絡んでいる部分をほぐしてピンとした状態にする・・・
つまり「筋膜のほつれ」をフォームローラーなどでほぐしてあげることが「筋膜リリース」と言います。
もし、筋膜性の腰痛の可能性があるのであれば、一度全身の筋膜をリリースしてあげると症状が軽くなることがあります。
腰周りの筋肉が張っていると感じている方は筋膜リリースを試してみてはいかがでしょうか?
また筋膜をストレッチしてあげることで「胸腰筋膜」の動きをよくして手足の連携を取り戻してあげることは、腰痛の方には非常に大事になります。
家でできる簡単な筋膜リリース
なんか難しそうなことするんじゃない?と思われるかもです。
確かに専門家の方々はとても高度な施術をされる方多いです。
しかし、そんな専門家近くにいない、とか、そういうところに通うほどでもない・・・
という方も多いと思います。
そこでシンプルに自宅で、ある程度できる簡易なものをご紹介いたします。
仰向けに寝ていただきます。
両ひざも曲げておきましょう(^^)
そしてできれば双方の手で「肘」を持って少し両方とも引いていただいて、広背筋を伸ばした体勢を作ります。
そのまま今度は、上半身をあげ、体を丸めていきます!
膝も上げていって胸に近づけます。
大臀筋から腰にかけてを伸ばすイメージです(^^)
その姿勢を1分キープして上下から「胸腰筋膜」を引っ張ってあげます。
元の体勢に戻っていったんリラックスしたら、また行います。
3セットほど行って腰部の柔軟性を取り戻しましょう!
なんか最近腰のあたりが硬くなってきて痛みを感じる・・・
という方は、 まずはこう言った簡単にできるものから対処してみてください(^^)
テニスボールを使った筋膜リリース
この筋膜リリースを自宅で手軽に行うために「テニスボール」を使ってみたいと思います!
(なければ野球のボールでもOK)
腰・背中
まずは自分では圧をかけにくい、「背中」「腰」についてのご紹介です。
テニスボールを2個床に置きます。
そこに腰を当てて仰向けで寝ます。
・・・・これだけです(^^;
・・・ははは・・・(^^;
できれば椅子に両足をかけて行うと、腰が反りにくいのでより効果が上がります。
背中の場合、背中に当てる場所は肩甲骨の下あたりにボールが当たるようにして寝ましょう(^^)
両手は胸の前で組んで、深呼吸しながらリラックスするのを忘れないようにしてください。
ハムストリングス
次はハムストリングスです。
まず、椅子を用意します。
そして、座面にテニスボールを2個おきます。
太ももの裏にテニスボールを当てるようにして座ります。
これだけです(^^)
本当は筋繊維の方向を考えてゆっくりと、いろいろな方向に動いてあげるといいのですが、まあ、自宅で簡易でということであればこれでいいのではないかと思います。
慣れてきたら少しずつ、この場合、基本足の縦方向に移動しながら、さらにいろいろ動いて、少し広い範囲に圧をかけてあげましょう。
太ももの外側
最後は、これまた自分では圧をかけにくい「太ももの外側」です。
床にテニスボールを1個おき、太ももの外側にボールを当てて横に寝ます。
痛い場合は、肘などをついて圧力をコントロールしましょう。
フォームローラーや、ポールがある方は、前述したテニスボールを当てた場所にポールなどを「布にアイロンをかけていくような」イメージで筋肉を「ゆっくり」と「ならすように」圧を広い範囲でかけていきます。
するとどこかとても痛いところ(トリガーポイントという)があります。
出来ればそこをテニスボールなどでピンポイントで圧をかけるという手順が本来のオススメです(^^)
また筋膜リリースのポイントは「深呼吸」です。
筋膜リリースは「リラックス」しなければ意味がありません。
硬くなってしまった部分を「圧」をかけて「リラックス」して「緩めてあげよう」という手法なので、深呼吸を通してリラックスすることはとても大切です。
専門家はもちろん手で圧をかけるのですが、この圧が割と深い(おそらく特殊なやり方をしている)ところまでかける必要があるので、一般の方が自宅で手軽に行いたいという場合は、テニスボールや野球のボールを使う方がいいでしょう。
もし余裕がある方は、フォームローラーを使った方がいいです。
ここでご紹介したのは、あくまで「簡易」な方法で、専門家の方に見てもらえるのならそれに越したことはありませんし、むしろその方がオススメです。
しかし、専門家も「どのような人がいいかわからない」という方がほとんどでしょう。
そういう場合のためにも、自宅でフォームローラーやテニスボールなどを使って、セルフで実施しておくことは大事だと思います。
それら「セルフ」で行った場合の、身体の改善具合と専門家に診てもらった場合の改善具合とを比べてみるのです。
あまりセルフでやっているのと変わらない・・・
ということであれば、その先生は自分に合っていないと判断できると思います。
いや、見てもらったらセルフでやった時より明らかに良くなった!ということであればその先生は自分に合っていると言えます。
自分の中に、そう言った「ものさし」を作る意味でもセルフでの簡易筋膜リリース・・・
よろしかったらチャレンジしてみてはいかがでしょうか?(^^)
ではでは!
