レッグプレスの正しいやり方
皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「レッグプレスの正しいやり方」と言うテーマでお届けしたいと思います。
スタート位置
まず、椅子の位置の調整ポイントですが、僕はいつもこれは「できるだけ前に位置にしてください」と言っています。
そのために多少使用重量が軽くなっても可動域を優先しています。
なぜなら大抵のフィットネスクラブにおいてあるマシンというのは外国製なのです。
重量のピッチが「ポンド単位」で書いてあるものなら、それは外国製のものと思ってもらって間違いありません。
するとどうしても身体の大きい外国の人を目安に作っているので、椅子と足を置くフットプレートの間の距離は遠目に作っているものが多いのです。
特に女性がレッグプレスを行う場合できるだけ椅子の調整位置を前にして、椅子とフットプレートの距離を短くしてあげることをお勧めします。
ただし、マシンの種類によっては比較的距離の近いものもありますし、椅子ではなくフットプレートの方を調整するタイプのものもあります。
目安として、膝の角度が90度よりやや深く曲がるくらいの位置に調整するようにしましょう。
次にフットプレートに置く、「足の位置」についてです。
スクワットを行うときは膝があまり前に出過ぎないようにと色々な筋トレ本で注意されるくせに、レッグブレスで注意を促す本というのはとても少ないと思います。
しかしこれにも注意が必要です。
まず、
- 足の位置が上になればなるほど「お尻」の筋肉に効いてきます。
逆に
- 足を置く位置が低くなればなるほど太ももの前の筋肉である「大腿四頭筋」に効いてきます。
よく、スクワットでは膝があまり前に出過ぎないようにと注意されます。
レッグプレスでは、フットプレートに置く足の位置が低くなるとそのような形になりますので注意してください。
これも目安としては、膝が最も屈曲したとききに、膝の位置がつま先より1〜2センチメートルくらい前に出る程度に足を置く位置を調整しましょう。
動作状の注意点
足をフットプレートに置いた状態で、フルボトム・・・
つまり最も膝が屈曲した状態から動作を始めるマシンと、45度レッグプレスのように浅い屈曲から一旦足を伸ばして、ロックを外してからスタートするタイプのものと2種類あります。
フルボトムからスタートするマシンは初動でいきなり最もきつい負荷がかかります。
このときに「膝が内側に傾いてしまう」方が特に女性の方に多いです。
膝とつま先の向きは同じ方向を保ちながら動作するように心がけてください。
手はマシンにグリップがあるタイプのマシンならグリップを持ちます。
グリップのないマシンは椅子の横を持つようにしましょう。
ただし、このグリップも割と低い位置についているものも多く、グリップを持つことによって身体が必要以上に曲がってしまうようであればあえてグリップを持たないのもありです。
そういう場合は椅子の横を持つのもOKです
動作のスピードは2〜3秒ほどで上げて、3〜4秒ほどかけてゆっくり下ろすようにしましょう。
レッグブレスあるあるとして、ブレートをガチャンガチャンと音を立てて行う方がいます。
周りに迷惑になりますので注意してください。
呼吸は足を延ばすときに吐き、下ろすときに吸うようにしましょう。
レッグプレスは足腰を鍛える最も基本的なマシンです。
運動初心者なら、いきなりスクワットを行う前にレッグプレスで基礎的な筋力を養う方がお勧めです。
どんな方にでも安心して勧められるレッグプレスですが、正しいフォームを頭に入れながら行うようにしましょう(^^)
なぜプレス系の種目は太ももの前後の筋肉を同時に鍛えられるのか?
ここで皆さまとの質疑応答の内容を少し詳しくご説明しようと思います。
質疑応答は以下のようにものでした(^^)

ハムストリングスを効果的に鍛えるにはどんなメニューがいいのですか?
また、バランスをとるからといって大腿四頭筋を落とすのはいやなので、できることなら大腿四頭筋もしっかり鍛えつつ、ハムストリングスも強化したいです



という内容でした(^^)
この方は太ももの前の筋肉である大腿四頭筋と大腿二頭筋のバランスについてお悩みでした。
そして、それを是正する為にお勧めしたのがスクワットもしくはデッドリフト・レッグプレスという種目なわけですが・・
それはなぜか?
そもそも、太ももの前の筋肉と後ろの筋肉・って・・・
ちょっと考えると一つのエクササイズでトレーニング出来ないのでは?
だってお互い反対についている筋肉じゃん!
・・・と思われる方多いと思います。
しかしスクワットやデッドリフト等プレス系のトレーニングではこの両方を鍛える事が出来るのです。
しかも競技的特異性に合わせてバランスよく鍛えられるとも言えます。
なぜか?
それはこれらのエクササイズが「多関節運動」だからです。
多関節運動とは
多関節運動とは二つ以上の関節を使ってトレーニングするエクササイズのことを指します。
スクワットやデッドリフトの場合、主に動くのは「膝関節」と「股関節」です。
まず膝関節側から見ます
スクワットもしくはデッドリフト・レッグプレスのように膝関節を伸ばす時に使われる筋肉は「大腿四頭筋」です。
膝を伸ばす時に負荷がかかると言う点ではレッグエクステンションと同じなのでこちらはわかりやすいと思います。
しかし、スクワットをやり始めると太ももの後ろ側も筋肉痛になった経験のある方少なくないと思います。
そう、それはちゃんと太ももの後ろの筋肉も使われているからです。
これは「股関節の側」から見ると理解できます。
「股関節の側」から見る
スクワットで立ち上がる時に収縮しているのは大腿四頭筋だけではありません。
お尻の筋肉・・大殿筋(だいでんきん)も収縮します!
お尻の筋肉が収縮する事によって「股関節を伸ばしていく」事が出来るのです。
この時に脚の後ろ側の筋肉・・・
いわゆるハムストリングは収縮しているのです。
えっ?膝が伸びていくんだから、ハムストリングは伸びていくんじゃないの?と思われるかもしれません。
「膝関節側だけ」で見れば伸びていきます。
しかし「股関節側」からみれば収縮していくのです!
ちょっと考えれば、しゃがみきっている時って、太ももの後ろもめっちゃ伸ばされているじゃないですか!
膝は曲がって太ももの後ろの筋肉は収縮しているはずです。
股関節を中心に上体が前屈してお尻も伸ばされているので、結果太ももの後ろの筋肉も伸ばされるのです。
そして伸ばされたお尻の筋肉やハムストリングスが立っていく時には収縮します。
つまり、
- スクワットやデッドリフトの場合、太ももの「前の筋肉」も「後ろの筋肉」も「両方収縮」して鍛えられているのです!
なのでこの場合、大腿四頭筋もハムストリングも両方バランスよく鍛えたいと言う事なので、スクワットやデッドリフトをご紹介したのです。
さらにこれらの運動は、競技に置ける基礎筋力を養うベーシックエクササイズであります。
また脚の前後の筋肉バランスを整える意味でもとても大事なトレーニングです。
脚の前後の筋肉をバランスよく鍛えたい場合は、レッグエクステンションとレッグカールの重さの調整なんかに頭を使わず、スクワットもしくはデッドリフト・レッグプレスをしっかり行った方がいいと僕は思っています!
関連YouTube動画 なぜスクワットやレッグプレスは太腿の「前」も「後ろ」を同時に鍛えるのか?
よろしければ色々ご参考にして下さい!
ではでは!(^^)