「着地してから、足を後方に蹴り出そうと引き戻すその瞬間」について
足が着地している状態のことを「立脚期」と言います。
この立脚期の足の動きは当然「足を後ろに運ぶ」働きがメインとなります。
足が後ろに行くことによって相対的に身体は前方に推進されて行くわけですが・・・
この時にハムストリングスは当然収縮して、股関節を伸ばすように働きます。
ではこの時に膝の関節はどう動くでしょう?
着地して身体の重量を支えなければならないですよね?
しかも着地の勢いは結構な外からの外力をもたらします。
なので、膝に関しては着地してすぐくらいは、膝を伸ばす方向に力を働かせて身体を着地から支えなければなりません。
つまり膝は伸びようとする方向に力を発揮して身体の勢いを支えます。
そして膝を伸ばすということは、ハムストリングスも伸びる方向に力が働くことになります。
あれ?でも股関節を動かして足を後ろに運ぶためには、ハムストリングスは縮まらなきゃならないよね?
あれ?ハムストリングスは伸びるの? 縮むの?
この時もこのような複雑な状況になるわけです。
この時、ハムストリンクズには強く伸ばされる方向に力がかかりつつ筋肉が収縮しなければならないというジレンマな状況が発生します。
そしてここでもう一つ重要なことがあります。
走っている時って、足がカチコチになるくらい力を入れて走っているでしょうか?
違いますよね?
少しリラックスしているくらいの方が四肢は速く動いてくれます。
つまりハムストリングスはこの「瞬間的に力がかかる手前はリラックスしている」と考えられるんです。
そして特に膝の曲がりが強いと、相対的にハムストリングスはゆるむ方向になります。
この「緩んでいる時」から「瞬間的にものすごい力がかかる」わけです。
緩んだゴムを急激にすごい力で引き延ばすイメージを持ってもらえればいいと思います。

さらに伸びるのか縮むのかコントロールが難しい状況にハムストリングスが陥るので、この時に筋肉の断裂などが起きやすいと考えられています。
緩んでいる状態から急激に力がかかる状況というのは、他の筋トレ、例えばスクワットとかレッグカールとかでは考えられません。
これらの筋トレは動作中ある程度一定に負荷がかかり続けるからです。
なので、全力疾走中というのは、どんな重いスクワットやデッドリフトを行なっている時より受傷リスクが高いのです。
さらにこれが少し足場の悪い土のグランドでだったりすると、さらに受傷リスクは高くなります。
割と起こしやすいハムストリングスの肉離れですが、ウォーミングアップをしっかりと行いこれらの怪我を起こさないようにすることはとても大切です。
色々書きましたが、怪我を防止するためにもそのメカニズムを理解しておく事は色々と役に立つと思います。
よろしければご参考にしてください(^^)
ではでは
参考文献 JATI EXPRESS NO67
