ダンベルを使った爆発的エクササイズ
次にダンベルを使った爆発的エクササイズのご紹介です。
まず、ダンベルを使った爆発的エクササイズは、当然と言えば当然かもしれませんが、バーベルを使った爆発的エクササイズより相対的に「負荷が軽くなる」傾向にあります。
これは、爆発的エクササイズだけでなく、フリーウェイトでの筋トレにも共通して言えることですが、バーベルを使う場合と同じ種目をダンベルで行う場合、ダンベルの方が使用重量は格段に軽くなります。
これは、ダンベルの軌道がバーベルよりも自由であるために、その自由な軌道を固定・安定させながら動作をしていかなければならず、バーベルより使用重量が自然と軽くなるのです。
また、そのようなトレーニングの性質的な問題ではなく、単純に重いダンベルがないというトレーニングの環境的な問題に直面することの方が多いかもしれません。
バーベルはそこそこ重いものがあるものの、ダンベルでバーベル相当の重量まで揃えている施設はかなり限られてくると思います。
中には、家に5kgのダンベルしかない・・・
といった学生のホームトレーニーも多いでしょう(^^;
ただし、利点もあって、バーベルでの本格的なウェイトリフティング的爆発的エクササイズを行おうとすると、本格的な床材などが必要となります。
オリンピックで頭上まで上げたバーベルを放り投げるシーンを見たことがある方も多いと思います(^^;
あれは本格的な専用の床の上でしかできません。
一般のスポーツクラブや学校施設では、まずなかなかお目にかかれないものです。
その点ダンベルくらいならあのような本格的な床材は必要ではなく、どこでもできるという利点はあります。
また、先ほどいったように「軌道が自由」であるがゆえに、肩関節には、バーベルで爆発的エクササイズを行うよりも二つのダンベルを固定させるという必要上、肩を安定させる筋肉への刺激はダンベルの方が強くなります。
また、軌道が自由であるがゆえに、動作のバリエーションもバーベルよりは多様となるため、色々な筋肉を鍛えていくことも可能になります。
またバーベルのように、体の前にバーベルという「棒」がないため、前後への移動が容易なため、移動しながらのトレーニングも簡単に行えます。
また、ダンベルはバーベルと違って、片側だけのエクササイズや、両方の腕を交互に動作させるようなトレーニング、さらには、身体をひねるようにして、競技の形に近いフォームでトレーニングしていく事も行うことができます。
ダンベルを使って爆発的エクササイズを行う場合、これらの特性をうまく考えながら取り入れていく必要があります。
例えば、使用重量が軽いため、一般的な高重量を使うことが前提のクリーン系エクササイズをそのままダンベルで行うのはあまり得策ではありません。
それよりは、一気に頭上まで大きく引き上げる動作であるスナッチの方がまだダンベルという特性を考えた場合は適しています。
さらにそれを片腕で行う、ワンバンドダンベルスナッチの方がより多様な身体の使い方を学べるのでより適しているかもしれません
次のページでは具体的な、ダンベルを使った「ダンベル・ハング・パワースナッチと言う種目のやり方をご紹介です。