皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日は、ちょっと変わり種で「ベアフットランニング」というものについて、少しお話をしようと思います。
ベアフットランニングって何?
と思われる方もいらっしゃると思います。
これは「裸足」でのランニングを指しますが、通常は裸足に近い、とても薄手の5本指が独立している専用のシューズを履いて走ることを最近では「ベアフットランニング」と呼ぶことが多いと思います。
クッション性の高い最新シューズではなく、なんでそんな薄手のシューズで走るのか?
というと、単純に人間は元々靴なんて履いていなく裸足で走ってきた動物です。
こんな機能性の高いシューズで走るようになったのはここ100年?くらいのもので、日本でもちょっと前は草履で未舗装の山道を走っていた時代の方がはるかに長かったはずです。
自然への回帰とともに、高機能シューズを履いて走ることによって失われた人間本来の機能を回復させる事が目的です。
あと、ベアフットランニングを推奨している全米の団体では、ベアフットはランニング関連の障害を減らせる可能性があるとして推奨をしています。
最近フッイトネスクラブでも5本指がそれぞれ独立している薄手のシューズでトレッドミルを走る方も散見されています。
うちのジムでも何人か見かけます(^^)
では、実際そんなに違うのか?というのを、ちょっとバイオメカニクス的に話していこうと思います(^^)
ベアフットランニングとシューズランニングと最も大きな差は?
まず、ベアフットランニングとシューズランニングと最も大きな差は
「着地」に見られます!
シューズでのランニングの多くが「踵」から着地するのに対し、ベアフットランニングでは「足中央部〜前部」の接地パターンが利用されます。
これはまず「シューズの踵の厚さ」という物理的な問題・・・・
要するに踵部が厚ければ自然とそこが着地しやすくなるという点があります。
さらに多くの高機能シューズが「踵の衝撃吸収能力」に注力しているのは多くのランナーが踵着地であることも起因しています。
それに対してベアフットの場合、そもそもベアフットシューズの踵の衝撃吸収性はノーマルなシューズほど注力して作られてはいません。
構造的に非常に薄い・・もしくは時として本当に「素足」で走るため、踵にはシューズほどの衝撃吸収能力はありません。
なので「足全体」で衝撃を逃しながら着地をするか、足の前部から着地して足首のクッションを利用して衝撃を吸収するような走りに自然となりやすいのです。
試しに体育館などで素足で思いっきりダッシュすると、自然と足の前で着地しながら走るようなフォームになるはずです。
この結果どうなるのかというと、ベアフットランニングの場合、
- ストライドの長さは短くなり、
- ピッチの頻度は自然と増加する
傾向になります。
そしてそれらの変化が身体にどのような影響を及ぼすのか?ですが・・・
まずベアフットランニングの場合「足中央部〜前部」で着地をするため、足裏の筋肉の予備緊張が高まります。
またふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)の予備緊張もノーマルのランニングよりは高まり、着地の衝撃を吸収します。
実際にシューズのランニングよりベアフットランニングでは股関節と膝間接、足間接のピークトルクが低下することが報告されています。
まあ、一歩一歩の「足全体にかかる負荷」が軽くなるという感覚で捉えていただければいいと思います。
これには要因があり「ストライドが短く」「ビッチが増える」ことによって、重心の垂直変位制動衝撃、および瞬間的な衝撃力を減少させます。
簡単に言うと、一歩が短くなったことで、縦方向にジャンブする距離も短くなり、結果衝撃が少ない・・・・みたいな感じですね(^^)
また、ストライドが短くなったとして、それが10%未満である場合は、代謝コスト、つまりランニングに必要なエネルギーを変化させることがあまりないので効率的に耐衝撃能力を向上させられると言われています。