アクティブレスト(積極的休養)
皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「アクティブレスト(積極的休養)」というテーマでお届けしたいと思います。
アクティブレスト・・・みなさんご存知でしょうか?
これは日本語に訳すと「積極的休養」と言います。
要するに、積極的に休む?・・・・・わけではありません(^^;
簡単に言うと「少し動きながら疲労を回復させよう」というものです。
積極的とはどう言うことかと言うと、疲れたからただ休むのではなくて、少し体を動かしていくことで疲労を取ってあげよう!と言う疲労回復法です。
身体なんて疲れているときに動かしたら、余計疲れちゃうんじゃない?
なんて思われる方もいるかもしれませんが、これはれっきとした疲労回復の効果があります。
例えば皆さん、疲労回復のためにお風呂や温泉に入ったりマッサージを受けたりすると疲労が回復できますよね?
では、なんで温泉に入ったりマッサージを受けると疲れが取れるんでしょう?
これは、すべて「血行」が良くなるからです!!
血行が良くなると、体内の各部にある疲労物質が取り除かれリフレッシュできるとなるわけです。
ひるがえって、運動すると・・・・・・
心臓ドキドキしますよね?
血行めっちゃ良くなりますよね?
なので、本来は運動も「疲労」を回復させる要素はたくさんあるわけです。
ただし、激しい運動は疲労物質もたくさん作られてしまいます。
すると疲れてしまうので、疲れない程度の運動を行い「血行」だけを良くすることによって疲労を回復させよう!!
これが「アクティブレスト」です。
みなさんもご経験ありませんか?
疲れているときにちょっと外を軽く散歩したりすると、かえってスッキリしたなんて言う経験。
あれです。
このようにアクティブレストとは疲労が溜まった時に、ただひたすら休むのではなく、やや身体を動かすことによって疲労を回復させる最近かなりポピュラーになっている疲労回復法です。
アクティブレストはどれくらい効果があるのか?の実験
大学のサッカー部にアクティブレストを行わせてリーグ戦を戦わせた研究があります。
リーグ戦第一線は、完全休養を与えて試合にのぞみ、第二戦後はアクティブレストを導入したというものです。
そしてそれぞれの時に腰の筋肉の硬さを比べてみたところアクティブレストを行なった時の方が、腰の筋肉の柔軟性が高くなっていたそうです。
つまり疲労回復の効果が見込めたということなんです。
今ではサッカーの日本代表の試合でも試合後に軽くジョギングなどをしているシーンをたまに見かけたりしますが、まさにこれです。
筋肉はトレーニングや試合を重ねると酷使されて、収縮して硬くなる性質があります。
これを軽減するためにアクティブレストは非常に有効な手段と言えます。
何か特別なことをやるの?
なんて思われる方もいらっしゃるかもですが、何も特別なことをやる必要はありません。
本当に軽めの運動・・・・
例えばジョギング(本当に軽く)や、ウォーキング、もしくは「行なったスポーツの特定の動作」を軽く行うなどの方法で十分です。
例えば野球のピッチャーなら軽くキャッチボールする・・・みたいな感じですね(^^)
なぜアクティブレストをすると疲労回復ができるのか?
FFとFRについて
では、なんでちょっと身体を動かすと疲労が取れやすいのか?です。
これは「FF」と「FR」と言うものが関係してきます。
ちなみに車の前輪駆動「FF」と後輪駆動「FR」のことではありません(^^;
FFとは「疲労因子」と言われるもので「疲労」を直接産むタンパク質のことです。
マウスに激しい運動をさせたところ、このタンパク質が通常の3〜10倍も多く検出されたそうです。
この「FF」と言うタンパク質が、疲労そのものを生む原因とされています。
そして、人の体はよくできているもので、FFが増えるとこれを抑制しようとする物質も出でくるのです。
この「疲労抑制物質」のことをFRと言います。
これもタンパク質の一種で酸化した細胞を修復したり、FFそのものを減らしてくれたりするありがたいタンパク質なんです。
このFRの反応性が高いほど疲れが残りにくいのですが・・・・
ここがポイントです!
どう言うことかと言うと、FRは、FFがたくさん生まれたときにそれに反応して出てくる特性があります。
FFは疲れているときにてでいる物質・・・・
つまり、ちよっとFFを出した状態の方がFRは分泌が盛んになるのです。
この特性を生かして、多少身体を動かしてFFを作っておいて、FRを誘引して出させて疲労回復をスムーズに行うと言う寸法になるわけです。
まるでインフルエンザの予防接種のように、多少インフルエンザ菌を身体に入れて抗体を体内で作っておいて、いざ本番のインフルエンザが来たときに対処させるような感じだと思っていただくとイメージがしやすいかもしれません(^^)
ただ、ここで注意ポイントがあります。
やりすぎ厳禁です!(^^;
当たり前ですが、ちょっと身体を動かしてFRを誘引させればOKなわけです。
しかしもよくありがちなのは、少し身体を動かすと、それがいい感じのウォーミングアップになってしまい、そのまま身体を動かしすぎちゃうケースです(^^;
ええ・・・本末転倒です・・・・
インフルエンザの注射だって、ほんのちょっと身体に入れるからいいわけで、本格的に大量にインフルエンザウィルスを体内に投入したら、誰だってそのまんまインフルエンザでぶっ倒れちゃいますよね(^^;
なので軽く散歩する程度から、汗をかく直前程度のジョギングくらいがオススメなのです。
普段、身体を動かしていない方ならストレッチ程度でも十分でしょう!
血流について
また酷使した筋肉には新たな栄養も必要です。
この栄養も血液が運ぶので血流が悪くなっている状態が続くのは決して筋肉にいいことではありません。
筋肉を動かすということは、血液を送る「ポンプ」の役割も果たします。
また、静脈内には弁が付いていて、筋肉の収縮の繰り返しによるポンプ作用で血液が送られる方向は一つの方向に限られています。
つまり、筋肉を「軽く」使うと血流が促進され、疲労物質が押し流され新鮮な血液が栄養を運んでくれるようになります。
なのでこれらをまとめると、
- 筋肉を酷使した場所は筋肉が硬くなりやすい
- 筋肉が硬くなると血流が悪くなり疲労物質が除去されにくい
- 血流が悪いと新しい栄養も筋肉に届きにくい
- 筋肉を軽く動かすことにより筋肉のポンプ作用で新しい血を送りやすくなる
となります。
ということは・・・
アクティブレストの行い方としては、軽い有酸素運動とスポーツ特有の動作を組み合わせて行うことがお勧めということになります。
軽い有酸素運動は全身に血流を送る作業になります。
例えば野球のピッチャーなどが酷使するのは肩の筋肉です。
なので、肩によりポンプ作用で血液を送りたい場合は、軽いキャッチボールなどでわざと肩の筋肉を軽く動かしてあげてよりその部分の疲労物質を抜いてあげることが大事です。
さらにもう一つ大事なのは「軽く」行うとどうしても動作が小さくなってしまいます。
アクティブレストのためには「筋肉のポンプ作用」を有効利用するため少し大きな動作で筋肉を大きく動かして、細かい場所までしっかりと筋肉を動かし隅々まで血流を確保してあげたいところです。
アクティブレストは
- 動作は大きく、
- 回数は少なめ、
- 強度は極小、
で行うようにしましょう(^^)
ストレッチやウォーキングでアクティブレスト
ストレッチには、ラジオ体操のように動きながら行なう「動的ストレッチ」と、座って前屈するような、じっとして行なう「静的ストレッチ」があります。
アクティブレストに関しては、正直「どちらでも良い」というのが本音です。
また一般的な目安ですが、アクティブレストで行なう運動時間は、20分以下くらいを目安にします。
また、運動強度の目安としては最大酸素摂取量の40%以下が推奨ですが・・・・・
そんな事言われてもわかんないですよね(^^;
ここは「運動がどれくらいきつく感じるか?」のフィーリングでいいんです。
「ボルグスケール」というのですが、今行っている運動がどれくらいきつく感じるかを言葉で表した表があるのです。
最大酸素摂取量の40%以下というのは、ボルグスケールでいうと「楽」か「非常に楽」に感じる運動ということになります。
散歩を20分するのは誰でも「楽」な運動に感じる方は多いのではないでしょうか?
そんなざっくりな感じでいいの?と思われるかもですが、このボルグスケール結構使えるんです(^^)
普段運動している人には、全く持って物足りない量であることは間違いないと思いますが、これでいいんです。
したがって交感神経を刺激しない「静的ストレッチ」ですら、アクティブレストとしてありなんです。
運動好きな方ほど、そして真面目な方ほどなかなか自分をコントロールするのが難しい「アクティブレスト」です(^^;
やるときはやる、休むときはちゃんと目的を持ってしっかりと休む、というメリハリを持ってトレーニングに取り組むことはとても大事です。
休むときは「疲労を抜くことに真剣に取り組む」ように休みましょうね(^^)
ではでは!
