ヨガがダイエットに不向きな理由!
皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日はヨガやストレッチとダイエットの関係についてというテーマでご紹介しようと思います。
女性に人気のヨガですが、最近のフィットネスクラブやヨガスタジオでは、「ホットヨガ」といって室温を暖めて汗を流しながら行なう物も増えてきています。
またヨガではなく、学校の部活やお風呂上がりによく行なうストレッチなどは手軽に行なえますのでやられている方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか?
今日のテーマはまず、これらで瘦せるのか?というシンプルな疑問についてですが・・・・
これは「ケースバイケース」という言い方が一番適切ではないかと思います。
実際のみなさんとのやりとりをご紹介
ここでみなさんとのやりとりをご紹介したいと思います。
ご紹介するのは、このようなやりとりでした。
ヨガをしていますがやはりなかなか痩せません!
ヨガはいつも1時間。あと何を組み合わせれば良いですか?
有酸素運動(ジョギング・バイク)をたくさん行うことをお勧めいたします(^^)
走るのが嫌いで避けていたのですが、最近ジョギングを始めました。
食事にも気を使って健康に痩せたいです!
もう一つ、珍しくYouTubeのコメント欄にきたご質問ですが・・
ストレッチでしょ?っていっても通じず、ヨガは有酸素だから痩せるなんていうんです。
ヨガは有酸素じゃないから痩せないよっていっても通じません。困ったものです
という感じなのですが・・・(^^;
特にYouTubeの方のコメントは辛辣ですが、非常に的を得ているというかヨガインストラクターにとってはアイデンテティに関わる部分でもあるので、こういうインストラクターの方はとても多いように思います。
ヨガは有酸素運動なのか?
ええっと・・・・はっきり言いますが・・・・
基本的にヨガは有酸素運動ではありません!
まあ、ちょっとパワーヨガは置いておきますが、一般的なヨガに関しては、はっきり「ストレッチ」と言って過言ではないです!
そしてストレッチを「有酸素運動」と言うことはフィットネスの世界ではありません!
いやいや、ヨガは呼吸法がとても大事で、腹式呼吸と姿勢を意識しながら各部に刺激を与えるから立派な有酸素運動で、脂肪も燃やすんです!
これだからヨガを知らない素人さんは・・・・
とか、ヨガのイントラさんはいいそうですが(^^;
じゃないですよ? ほんと!!・・・・(^^;
いやあ、ヨガのイントラさんのフォロワーさんやブログ読者さんが見たらめっちゃ怒るだろうなあ・・・(^^;
・・・でも本当だからしょうがないです! 嘘はつけない!
なんでもかんでも有酸素運動というのなら、椅子に座って何か書きながら呼吸しているだけで有酸素運動です!
普通、椅子に座っているだけで「有酸素運動」とは言わないですよね?(^^;
ヨガは痩せる?
まず「やらないよりは、やった方がはるかに良い!!」ということはもう間違いありません!
では、なぜケースバイケースかというと「これだけやっていれば運動している」「これだけやっていれば瘦せられる」という誤解が生じるとまずいからです。
まず、消費カロリー的な面からです。
ストレッチやヨガというのは、安静時を1とした場合、2.5〜3倍位の消費カロリーとなります。
そのため、何もしていないのに比べればはるかにヨガやストレッチをしていた方がいいと言う事は間違いありません。
ただ、これらの消費カロリーがどれくらいかというと軽い散歩をしているときと同じくらいの消費カロリーと思っていただいてよろしいかと思います。
上記よりもっと詳しく説明するとMETS法でヨガの運動強度は以下の通りです。
- ハタヨガ 2.5メッツ
- ナディショナーダナ 2.0メッツ
- スリヤマナスカー 3.3メッツ
(厚生労働省資料より)
ちなみにパワーヨガでやっと4メッツです。
心拍数の面から見てみる
そして「有酸素運動」であるためには、少なくとも「心肺持久力の向上」「酸素摂取能力の向上」が見込めることが最低条件です。
そのためには、ある程度「心拍数が上がる」ことが必要になります。
また脂肪の燃焼と密接につながるのも「心拍数」です。
これもただ心拍数が上がればいいという訳ではなく「酸素がちゃんとエネルギーとして必要とされている状態で心拍数が上がっている」という状態が望ましいんです。
例えば、めちゃくちゃ緊張している場面では人間の心拍数は時に140くらい迄簡単に上がってしまいます。
場合によってはこれはジョギングをしているときより高い心拍数です。
しかし消費カロリーはただじっとして緊張しているだけでは、心拍数が140迄上がったとしても大したことはありません。
ジョギングをしていて同じ140迄上がっている状態とでは雲底の差がある事は誰にでも簡単に想像できると思います。
これはサウナなどに入っている時も心拍数が上がると思いますが、全く同じ理屈になります。
したがってホットヨガにも当てはまると思って下さい。
脂肪の燃焼には酸素が必要なので、ちゃんとそれが「身体が酸素を要求している」という状態が脂肪が燃える前提です。
それは呼吸法により無理やり酸素を身体に押し込むことではありません。
そして、その「酸素を要求」しているとき、つまり有酸素運動をしている時の心拍数の理想は110台から120台位が、(僕は130台くらいでもいいんじゃない?と個人的に思っています)一番脂肪の燃焼効率がいいとされています。
(ボルグ係数でいう、レベル10 〜11 楽に感じる運動レベルです。)
ストレッチ(主にスタティックストレッチ)やヨガだとこの肝心な心拍数が上がらないんです。
ゆっくりと深呼吸をしながら各部を伸ばすヨガではギリギリ100行くかどうかでしょう。
(正直2メッツ〜3メッツでは110まで上がることはほとんどない)
ちなみに経験的にですが、ジムのトレッドミルで時速4Km〜5km位でトレーニングの処方をすると傾斜をつけなくても心拍数は110前後位迄(時にはもっと)上がる方とても多いです。
いやいや、それでも呼吸しながらちょっとでも心拍数上がっているから有酸素運動でしょ!と言われるかもですが・・・
先ほど言ったように人の心拍数なんてちょっと緊張したらこれくらいまで上がります。
メッツ法による運動強度は、酸素消費量から算出されたエピデンスにもとづいた数字です。
どんなポーズをとったところで酸素の消費量が少なければ、消費カロリーを稼ぐことはありません。
体重50kgの方が1時間、代表的なハタヨガをした場合の消費カロリーは約125kcalです。
歩いて20分のコンビニに行って、中を20分散策、また20分歩いて帰ってきた時の消費カロリーは約150kcalになります。
同じ時間行うのなら、ちょっとコンビニに行く方が痩せるんです。
またパワーヨガや、それをさらにホットヨガで行なう場合も、基本それらは有酸素運動というより筋肉をトレーニングする筋トレ的な役割が強いのでちょっとパワーヨガの場合の心拍数の上がり方は微妙と言えます
(効果がないわけではないですよ!)
ヨガインストラクターはプロポーションの良い・・・・
女性の方がまさに憧れるようなスタイルをしている方が多いです。
そんなイントラさんに「ヨガは痩せますよ」と言えば、みんな「そうなんだ」と納得しそうですが・・・・
実情はコンビニまで歩いた方がより早く痩せます!
ヨガの良いところ
ヨガは心理的に落ち着きを与えたり柔軟性の向上には素晴らしいエクササイズです。
ヨガを伴ったライフスタイルに憧れる・・・
これは素晴らしいことだと思います。
そのライフスタイルに憧れてヨガを始めることはとても良いことですし、今まで何もしなかった方にとってはそれだけで身体的にも心理的にも健康に近づくと思います。
またストレッチやヨガのような柔軟性向上をめざしたトレーニングのダイエット的なメリットは直接の運動時の消費カロリーよりその他の時に有利に働く事が多いんです。
つまり柔軟性が向上すると身体の稼働域が大きくなるため、普通に生活していても動きがスムーズだったり大きくなったりして、そこで少しずつ消費カロリーを稼いでくれます!
人はトレーニングしている時間よりはるかに長い時間日常生活をしているので、ここの消費カロリーが上がる事はダイエット的にとても大事です。
一番いいパターンは、ストレッチ、ヨガをしていただいた後にウォーキング等の有酸素運動をしていただくと関節稼働域が大きくなっているのでさらなる消費カロリーのアップや有酸素運動による脂肪燃焼効果が期待できます。
なので「私は普段からヨガやストレッチをして「ちゃんと運動しているから瘦せるはず」と油断しないで、できれば他の運動も組み合わせて(特に有酸素運動)いただいて、よりいっそうの脂肪燃焼に役立てていただきたいなと思います。
とくに、単独のヨガスタジオに通ってらっしゃる方にはお勧めです。
単体スタジオだとスタジオ横にすぐトレッドミルやバイクなどがない環境だと思われます。
レッスン後の帰り道はちょっと長めに、そしていつもより少しだけキビキビと歩いてみてはいかがでしょうか?
よろしければご参考にしてください(^^)
ではでは!
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