スクワットジャンプとクリーンと、効果的に何が違うのですか?
みなさんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日はうちのクラブのスタッフからとてもいい質問があったので、みなさんにご紹介したいと思います。

ジャンプ力あげたいんですけど、どっちがいいですかね?

ジャンプ力をあげたいのなら、ややクリーンの方がいいかもしれないよ;
と言うやりとりでした。
これは・・・かなり考えましたねf^_^;
まず、上記の理由はスタッフにも説明したのですが、何故クリーンの方がややいいと思ったのか?
二つのエクササイズの違い
この二つのエクササイズの違いは何なのか?ですが・・・
まずこの二つのエクササイズのご紹介です。
スクワットジャンプとは背中にバーベルを担いだり腕にダンベルを持ったまま、スクワットの動作からそのままジャンプするトレーニングです。
クリーンとは腕にバーベルを持って、ハーフスクワットの姿勢から一気にバーベルをあげ胸の前でキャッチするトレーニングです。
一見するとスクワットジャンプの方がジャンプ動作にそのまま負荷をかけているのでより良いトレーニングになると思われます。
活動様式の違い
しかし、僕はここでこの二つのエクササイズの筋肉の「活動様式の違い」について考えました。
まず、スクワットジャンプですが、この動作は膝や股関節を伸展していけばいくほどドンドン加速をつづけて行きます。
そして最後、膝や股関節が伸展しきる時に最大速度となりそのままジャンプします。
それに対してクリーンですが、まず爆発的に膝関節や股関節を伸展させて行く所はスクワットジャンプと同じなのですが・・・・
クリーンは動作の途中で、それまでとは「真逆」の筋肉の動きをしなければなりません。
どういうことかというと、足腰を爆発的に伸展させてた後、割とすぐに今度は「脱力」して、勢いのついたバーベルの下に身体を「潜り込ませる」ようにしなければならないのです。
そして上から降って来るバーベルを手首を返して受け止める作業が入ります。
このためバーベルに勢いをつける「区間」はスクワットジャンプよりかなり「短く」なります。
ここがポイントだと思いました。
ジャンプ動作はまさに「一瞬」で「いかに素早く動くか?」がとても重要だからです。
より短時間で筋肉を収縮させる必要のあるクリーンの方がジャンプ力向上のためのトレーニングとしてはより優れていると考えました。
フォームの違い
もう一つ「フォームの違い」にも着目です。
クリーンは、バーベルを「体の前で持って」動作をします。
それに対してスクワットジャンプはバーベルを「身体の後ろ」にかついで動作をします。
これが何を意味するのか?
ジャンプするときにとても大事になるのは足をいかに爆発的に伸ばすのか?だけではありません。
いかに「上半身を素早く起こせるのか?」も大事な要素になってきます。
クリーンは、身体の前でバーベルを持っているので、上半身を勢い良く「反らして」バーベルに勢いをつけます。
スクワットジャンプは、身体の後ろにバーベルがあるので「身体を反らす」と言う動作はそれほど入って来ません!
反らしたら・・・バーベル落っこっちゃいますよねf^_^;
腕にバーベルを持って動作するクリーンだからこそ、勢い良く身体を反らしても何の問題もなくトレーニングが出来るのです。
つまり、クリーンの方がスクワットジャンプより「より短い時間」で「上半身を大きく反らしながら」動作する必要のあるエクササイズなのです。
この「動きの違い」がジャンプには非常に大きな違いになって現れる考えました。
したがってやはり「クリーンの方がジャンプ力向上のためのトレーニングとしては優れている」と判断しました。
もちろんスクワットジャンプが全く効果がないとは言いません。
このトレーニングも非常にジャンプ力向上を目指すためには有効なトレーニングであると思います。
クリーンはキャッチ動作が入ったり、少しテクニカルな部分があります。
初心者には、動きのシンプルなスクワットジャンプから入り、基礎体力を十分につけてから、より短い時間で爆発的に動く必要のあるクリーンに進んでいく方が良いでしょう(^^)
あくまで個人的意見ですので、その点はご容赦ください(^^)
次のページではそんなクリーンへの質疑応答をもう一つご紹介します