2軸動作について

スピードの科学 上原投手のストレートを身体の軸の使い方から考察してみた

野球のグローブとボール

みなさんこんにちは

パーソナルトレーナーの野上です

今日はですね・・・・大リーガーの「上原投手」を考察してみようかなと思います。

先日ネットニュースでも取り上げられていました(^^)

時速140kmに満たないストレートで名だたる大リーガーの打者が振り遅れの三振を喫するのはなぜか?と・・・・

上原投手の場合一般的にこれはボールの回転数が、とても多い・・

つまり一般的な投手のボールは1分間に2200回転ほどに対して上原投手のボールは2700回転と非常に「スピン」の効いたボールになっているそうです。

そしてそれが初速と終速の差の少ないボールを生み出していると解説されることが多いです。

なので打者の手前で急激にボールが伸び、打者が錯覚し振り遅れてしまうというものです。

しかし・・・・「なぜ上原投手のボールが回転数が多いのか?」に関しては、あまり語られることのないように感じます。

(ベースボール専門誌なら書いているかもですが、あいにく僕はそこまでちょっと見ていませんので、その辺はあしからず(^^; )

それを独断と偏見で解説してみようかなと思います。

これは「身体の軸の使い方」が大きく関わります。

ちなみに、僕は上原投手の指の長さや握力を知らないので、もしかしたらその辺も大きく関わるのかもしれないです・・・が・・・・

ただ、握力だけ取れば大リーガーの中では割と細身の上原投手より強く、指に関してもより大柄な投手の方が上原投手の指より長いという投手もたくさんいるでしょう。

なのでここではそこには触れず、あくまで「身体の使い方」から考察をしたいと思います。

中心軸投法

僕は個人的に上原投手は完全な「中心軸」で投げている投手だと思っています。

これは巨人にいて20勝を挙げ話題になった時から思っていました。

かのイチロー選手とオールスターで初めて対戦した時に、イチロー選手が「時速140kmちょっとでしょ?そんなに速いわけない」と打席に立って、初級のストレートを見た時に「イメージと全然違う」と言わしめた逸話があります。

(でもその時はその後パックスクリーンにホームラン叩き込んでいる(^^; やっぱりイチローはすごい(^^;)

上原投手の投球フォームは「お尻」を中心にその場で「クルッ」と素早く回転して、まさに「身体の回転」で投げている投手の典型だと思います。

この「その場での身体の回転に特化した投げ方」とボールの回転数に相関があるのでは?と僕は感じています。

ではなぜ、身体の回転が速いのか?ですが、これは上原投手の「左の股関節の動き」にその特徴を感じます。

どういうことかというと、例えば2軸の動作だと、左の股関節と左の肩甲骨を結んだラインを「軸」に「右サイドを前に出しながら投げる」投法になります。

大リーガーにはとても多い投げ方で、かのランディジョンソン投手などはその典型です。

これに対して上原投手は、左の股関節を「左足の伸展」で「後方に回している」投げ方をしています。

わかりますでしょうか?

右足はもちろん「蹴り足」なので「右の股関節を前に押しだしながら」骨盤を回転させます。

「投手は足で投げる」の所以たるところで、この動作自体は「中心軸」も「2軸」もほぼ同じです。

問題は左の股関節の動きで、多くの投手はここで「受け」て「壁」と言われるものを作るのです。(この壁に対しても言いたいこと山ほどありますが、それはまたいつか別の機会で(^^) )

これに対して、上原投手は「受ける」のではなく「後方に向けて回転させる」ことによって非常に速い骨盤の回転を生み出しています。

右足は右股関節を前に押しだし、左足は左股関節を後ろに押し出す・・・

通常右足だけ(一つのエンジンだけ)で骨盤を回転させる投手が多い中、上原投手はいわば「二つのエンジン」で骨盤を回転させていると言えます。

実はこれ最近のプロゴルフの左股関節の動きと同じで、ロリー・マキロイ選手の左股関節の動きに注目してそのフォームをみているととてもわかりやすいです(^^)

ではそんなに早く回転しているのに、なぜ球が140kmくらいなのか?

この投げ方だと「重心の前後移動」がとても少なくなってしまうのです。

すると「球に力が乗らない」ことになります。

スピードだけでは物質は速く移動しません。

物質を速く移動させるには「パワー」が必要です。

パワーとは「力×スピード」の合計です。

パワーだけでスピードがなければ物質を「速く移動させる」ことはできず、スピードだけでも物質は速く移動させることはできません。

2軸の動作の場合、身体の右サイドを大きく前に出しながら投げます。

するとリリースポイントが打者近くになり、体重も乗りやすいので「力」をボールに乗せやすいのです。

上原投手の場合リリースポイントや球速をある程度犠牲にしてでも「ボールの回転数に特化」したフォームと考えられます。

むしろリリースポイントが打者から遠い方が「ボールの伸びを感じる時間が長い」ので打者を幻惑しやすいのかもしれません。

では、なぜこのフォームで「ボールの回転数が多くなるのか?です

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