皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「水風呂やプールと疲労回復との関係について」というテーマでお届けしたいと思います。
水風呂と疲労回復
えー・・・・個人的にですが・・・水風呂苦手です(^^;
うちのジムにも、サウナの横に水風呂あるのですが・・・
入社して30年以上になりますが、未だかつてここを掃除したことはあっても、入ったことは1度もありません(^^;
心臓が握りつぶされそうなあの感覚がもう苦手で苦手で・・・・
まあ僕のことはさておき、スーパー銭湯などでも必ずサウナとセットで水風呂はよくある施設です。
そしてこの水風呂が、アスリートの一部では疲労回復の効果があるとよく利用されている方がいることも事実です。
今日はこの辺をお話ししたいと思います(^^)
まず水風呂の効果の根拠ですが、基本的には「アイシング」と考え方はほぼ同じだと思っていただいていいと思います。
野球の投手がピッチングの後、肩や肘をアイシングしているシーンは良く見る光景だと思います。
これは激しい運動をした後にアイシングを行うことによって、筋肉が収縮し、疲労物質を押し流してくれる働きがあります。
またその後に温めることにより、血流の流れが非常に良くなり患部の疲労快復に非常に効果的なのです。
今では、スポーツ界全般に激しい運動の後のアイシング処理を行う行為は広く分布しています。
・・・・・なら・・・・
全身冷やしちゃった方が良くね?
てとこで水風呂の出番です(^^;
ちょっと単純すぎない?と思われるかもですが・・・
この効果についての研究ってされているんですよね(^^)
まずイギリスで2007年に行われた研究では、5度の水に1分浸かった後で1分休憩するプロセスを3回繰り返したところ・・・・
- 被験者は、筋肉の痛み・腫れ・損傷を示す数字には、室温の水に浸かった場合と、そもそも水に浸からなかった場合と比べてなんの改善効果の違いもなかったそうです。
別の研究で2009年にオーストラリアで行われた研究では、サッカー選手を対象に10度の水に1分浸かり、1分休憩するプロセスを5回繰り返したところ・・・
- 室温の水に浸かった場合と比べて主観的な・・・つまり感覚としての疲れと痛みが和らいだと被験者が報告したものの、快復速度の数値や筋肉の損傷を示す数字に変化は見られなかったそうです。
- 2009年にはやはりオーストラリアで10度の水に5分浸かり、2分半休憩するプロセスを2回繰り返す実験でもやはりほぼ同様の結果が出たそうです。
3番目の研究では、さらに「コンストラスト療法」という有名な処方とも比較されています。
これは5度の冷水と40度の温水それぞれ2分ずつ交代で浸かるプロセスを6回繰り返す方法で行われたそうです。
しかし、この研究ではただ冷水に浸かるよりこの「コンストラスト療法」の方が結果が悪かったそうです(^^;
これは筋肉の深部組織の温度を変化させるには2分間では短すぎたのではないか?と考えられています。
これは他の冷水に1分間しか浸からなかったための時の効果のなさにも共通して考えられています。
つまり・・・・いまのところ研究レベルでは、冷水の風呂に浸かることが疲労回復に明らかに効果があるかどうかは不明ということらしいです。
しかし、多くの研究者の間では結構この効果に関しては楽観的に見られています。
冷却効果を見込む場合は、10度の水に5分から10分程度浸かれば効果が見込める可能性が高いと思われているようです。
(だったらさっさと研究して証明してみてよ! と思うのは僕だけ?)
一応現段階ではその効果は証明されているというレベルではないらしいですが、少なくとも「疲労回復に害がある」ということではないようです。
よろしければ通っているジムに水風呂がありましたら、トレーニングの後、5分から10分ほど浸かって見てはいかがでしょうか?
ええ・・・僕は絶対にしませんが(^^; (多少疲労回復が遅れても構いません!)
関連ブログ記事 サウナは健康に良い?健康に良いについて語ってみた!
疲労回復とプールの関係
夏が近くなってくると、プールに入りたい!
そんな方も多いと思います。
もしくは、海に行こう!なんて言うかたも多いでしょう!
しかし、プールや海に行くと妙に疲れる・・・・
そう感じる方も多いと思います。
そんな「疲労」と「プール」の関係をちょっとご紹介して、効率よくプールを使っていただきたいと思います。
まずプールの疲労回復効果についてですが、こんな話をすると、
えっ? プール入るとめっちゃ疲れるんですけど・・・
疲労回復? 嘘でしょ?
なんて思う方もいるかもしれません。
実はしっかり疲労回復の効果はあるんです。
前述のオーストラリアのラグビーチームが取り入れているアクティブレストの方法がこれなんです。
アクティブレストとは、積極的疲労回復法とも言いますが、簡単に言うと「軽く体を動かすことで疲労を回復させよう」と言う手法です。
完全に休養するのではなく、軽く身体を動かす・・・・
こうすることにより身体の血流をよくして代謝をうながし、疲労物質を積極的に排除して行こう!と言う疲労回復法です。
オーストラリアのラグビーチームがやっているアクティブレストは簡単で、試合が終わった後にプールにドボンと入ってウォーキングなどの軽い運動をすることです。
「軽く」と言うのがポイントですが(^^)
ラグビーのような激しいコンタクトスポーツを行うと、身体のあちこちに接触などによって熱を帯びます。
そこでドボンとプールに入ることにより、全身を冷却しつつさらに軽い運動で血流をよくして代謝をあげよう!
と言うのが狙いなんですね(^^)
ここが前のページの水風呂にただ浸かるのとは違う点です。
ただ筋肉内の状態についてまでは研究はまだ及んではいないようです。
またラグビーのようなコンタクトスポーツだけではなく、一般の・・・例えばジョギングを毎日ハードに行なっている!
そんな方にもプールはオススメです。
ジョギング・ランニングのような一定の動作を長時間繰り返す運動を習慣化させているトレーニーは、身体の筋肉の特定の部分に過剰な疲労が溜まっていたりするものです。
また、大抵のスポーツは「下半身」を激しく動かすことがほとんどだと思います。
普段から下半身を酷使しているスポーツをしている方が、他のスポーツでまた下半身を激しく使っていたら疲労回復的にはちょっと問題です。
そこで「プール」の出番です!
- プールは、確かに足は使いますが、重力から解放されているので地上で行うスポーツと比較して下半身への負担は非常に軽くなります。
- ウォーキングや普通に軽く泳ぐだけでも、普段使っている筋肉への刺激とはまるで違うので酷使している箇所を休ませてあげることができます。
- スイミングは立派な「有酸素運動」であるので、血流はもちろん活発になります。
血流が活発になれば、代謝も良くなり、疲労物質の代謝も良くなると言う寸法です(^^)
・・・しかし・・・
1点だけ注意しなければいけないポイントがあります。
それは・・・やりすぎ注意です!
プールは重力から解放されると言いました。
しかしその分、水から上がると重力の重みを非常に感じやすくなり、身体が重く感じるものです。
これがプールから上がった時のあの独特の気だるさの原因でもあります。
アクティブレストは「軽く動く」ことがとても大切です。
いつものトレーニングのようにハードに行ってしまっては疲労回復にはならないです(^^;
特にプールでアクティブレストをするときは、特に時間はある程度短く、さっと気分転換ができる程度にとどめておくことが大切です(^^)
疲労回復や気分転換としてプールはとてもオススメですが、くれぐれも「やりすぎ」には注意してくださいね(^^)
色々書きましたがよろしければご参考にしてください(^^)
ではでは!