スピード・アジリティ

初動負荷マシンと「しなやか」な筋肉について!

2019年6月6日

初動負荷トレーニング(BML)

皆さんこんにちは

パーソナルトレーナーの野上です

今日はみなさまとのやりとりをご紹介したいと思います。

今日ご紹介するのは以下のようなやりとりです。

今日は僕のYouTubeチャンネルからのお問い合わせについてです。

質問
イチロー選手が実践していた初動負荷トレーニングはしなやかな筋肉をつくることができると動画で見ましたがそれは本当なんですか??
野上鉄夫
筋肉の繊維を見ていっても、「しなやか」な筋肉と「普通の筋肉」の違いなどはありません。あくまで「使い方」の問題だと思われます。

というものです。

別のやり取りでも

質問
質問なんですが自分はバーベルなどの初動負荷、チューブなどの終道負荷の両面から鍛えた方が良いと言われたんですが、それは問題ないですよね?
野上鉄夫
両面から鍛えたほうがいいと思いますよ(^^)

いろいろなトレーニングをすることはとても有意義です(^^)

という簡単なやり取りですが、やはりそこにはちょっと深い意味が(^^)

今日はちょっと難解なテーマかもしれないです。
初動負荷・・・・・・ってなに?・・です

まず、初動負荷理論ですが、すみません・・・正直よくわからないんです(苦笑)
ネットで調べると、特徴や効果などはよく強調されてでてきますが、僕はいつも

「なぜそうなるのか」
「理由は?」
「エピデンスはあるのか?」
という点で見てしまうのですが、そこまで言及されている書物を初動負荷に関しては見た事がありません。
もうひとつ、深く突っ込むのをためらうのは、「専用のマシンが必要」ということです。
すると僕の指導には関係がほぼなくなるという事もあげられます(^^;
なので、あまりその是非については深く語れないので上記のような一般的な答えしかでませんでした。

初動負荷がしなやかな筋肉を作る?

このトレーニングの先駆者といえば、何をおいてもイチロー選手でしょう!

これ、名前を知っている方はわりと多いと思うのですが、イチローがこの理論に沿って、わざわざアメリカ迄専用のマシンを持っていってトレーニングしているのは有名な話しですね。

家にまでこのマシンのセットを取り揃えて、この初動負荷トレーニング(Beginning Movement Load Training, BML)に心酔しきっています。

その謳い文句としては、普通のトレーニングは終動負荷となっていて、こういう一般のトレーニングで作られる筋肉は「硬い」筋肉だそうです

初動負荷は、動きの最初に負荷を入れる特殊なトレーニングで、このトレーニングで出来上がる筋肉はスポーツで役立つ「しなやかな筋肉」であると・・・・

一応基本的な所では、運動で力を入れる発揮するのは、初動動作がもっともパワーが必要なので(重い物を持ち上げるときを想像すればわかる)その時に集中して負荷がかかるトレーニングをすれば、柔らかく動ける筋肉が出来る・・・・・という所でしょうか?
こう聞くと一般の方は「なるほど」と思う方も多いと思いますが・・・・おいおい、柔らかい筋肉って・・・どう研究結果とったんだ?と思っちゃうのは僕だけでしょうか?

そしてこれに対しての僕の所感ですが・・・・

まあ・・・・物は言い様ですけど・・・・というのが僕の正直な感想です。

僕は以前初動負荷理論の本をさっと読んだことがあります。

そして、その本の感想は・・・・「よくわからなかった」です(^^;

効果に関しては色々とアピールしてあるのですが、そもそもなんで「しなやかな筋肉ができるのか?」というメカニズム的な部分が見当たらなかったからです。

まあ、しかし・・・それもそのはずだよね・・・と僕は個人的に思っています。

なぜならそもそもの話「しなやかな筋肉って何?」という話です。

質疑応答にも書きましたが、筋肉はその中身を解剖していくと、実は男性女性の性別差や、若い人の筋肉とシニア層の筋肉の差というのが、実は驚くほど少ないのです。

つまり、筋肉というのは、男性の筋肉も、女性の筋肉も、若い人の筋肉も、シニアの人の筋肉も、発揮できる筋力やその収縮スピードというのはほぼ同じなのです。

いやいや、でもパワーが違ければ、スピードも全然違うじゃん!

と思われると思いますが、それは「その他の要因」が原因であるのです。

筋肉の中身は同じでも太さが違ったり、腱の弾性パワーが違ったり、反射の能力が違ったり、それらを神経系が違ったりと、筋肉の発揮するパワーやスピードには色々な要素が加わります。

次に「しなやか」と言うものすごくアバウトな表現が問題です(^^;

しなやかって・・・・何を持ってしなやかとするのでしょうか?

個人的な考えですが、「しなやか」と言うのは、「動き」がしなやかに動けることを言うと思います。

そう・・・「動き」なんです。

それに対して「筋肉の動き」とは、これはシンプルに筋肉が収縮して、筋肉の両端である「起始」と「停止」が近づくことを言います。

アームカールなどで、上腕二頭筋の両端が近づいて、前腕の骨を、上腕の方向に肘の関節を中心に近づけさせる様を想像すればわかると思います。

この筋肉の動きに「しなやか」の要素が入る・・・・なんてことはありません(^^;

「しなやか」とは、複数の筋肉を「連動して動かして」初めて、そのしなやかな「動き」が表現できるものです。

そして、その動きを作るのは「脳」の仕事です。

脳が複数の筋肉に複雑な指令を出して「しなやかな動き」が達成されるものなのです。

ではこれをマシンで会得できるものなのか?です。

初動負荷のマシンは、その名の通り動きの初期に負荷がかかるようにできているのでしょう

(僕初動負荷のマシンを触ったことがないので、あくまで想像です)

そして、イチロー選手の初動負荷マシンを見ていると、何やら普通のマシンと違うのは、グリップや足を置くフットボードが「回転」 するようにできています。

イチロー選手はそれらを回転させながら、マシントレーニングをしています。

この動きの初期に負荷がかかってあとは抜けるようにできていて、動作の初期に強く出力するようなトレーニングをしていくと・・・・

んー・・・・しなやか?

まあ、何となく「雰囲気」はわかりますが・・・・(^^;

でも動作の初期に爆発的に「バネ」のように動きたかったら、この動作でプライオメトリックトレーニングをしてもらった方が実践的だと思うんですよねえ(^^;

上半身であればメディスンボール使うとか・・・

ただ、背中とかはプライオメトリックトレーニングの種目はほとんどないので、「あり」と言えば「あり」なのかもしれません。

またイチロー選手のマシントレーニングを見ていると、足を高くあげた状態でさらに足を捻ってマシンを押すような動作も見られます。

つまり、やはり「普通のトレーニングでは鍛えられないような筋肉の動き」をトレーニングしていることには間違いないようです。

ただ、それが「しなやかな筋肉を作るのか?」と言われれば、個人的な意見ですが、「それは違う」と思います。

筋肉自体は「しなやか」な筋肉も「固い筋肉」も構造的に存在し得ないからです。

「鍛えられていない所は強くならない」

僕はお客様に良く言う台詞に「鍛えられていない所は強くならない」といいます。
当たり前ですよね?
なので例えばベンチプレスを胸迄落とさず中途半端にやる方は、その「割愛している範囲」は強くなる事はありません。
いくら筋トレをしても、スピードアップに直結するかどうかが微妙なのは、単純に「スピードアップ専用のトレーニングをしていない」からで、その部分(スピードアップ)が鍛えられていないから伸びない・・というとてもシンプルな理論をつかっています。
たとえ足のスピードアップトレーニングしても、野球で160Kmのボールを打てるようになる訳ではありません。
だってバッティングの練習ではないのだから・・・
もちろんそれらは、他の能力をあげる基礎にはなりますが、直接専用の能力向上トレーニングをやらなければ、鍛えられていないので伸びないです(笑)
で・・・・・つまり・・・・・
初動だろうが、終動だろうが、鍛えられていない所は鍛えられないという事で、両方やった方がいい!という結論に相成る訳です(^^)
ちなみに、初動負荷理論にひとつもの申すなら、ゴム等をつかった終動負荷トレーニングは「筋肉を固くする」とディスってますが、ちゃんとエピデンスベースで話をしてもらいたいなと思います。
初動負荷理論では(そもそもほんとにちゃんとした理論なのか?)、終動で力が入るトレーニングをすると硬い筋肉が出来るとかなんとか・・・・
NSCAの研究では、ゴムを使ったトレーニングはちゃんと推奨されています。
ゴムは動きの前半は負荷が弱く、伸びていくに従って負荷が強くなります。

バーベルトレーニングでは、初動から真ん中位迄は負荷が強く、フィニッシュポジションになると関節の角度上、筋肉への負荷は弱くなる物です。
その両方を補完する意味で、ベンチプレスやスクワットをバーベルで行なう際に、バーベルにチューブをつないで、初動だけでなく、終動でも負荷が強くなるようにトレーニングする事は充分に有効であると考えられています。
すべての範囲で鍛えている訳ですから、全ての範囲が強くなれる・・・はい、もうシンプルにその通りです(^^)
初動負荷理論のことを語ってくれるのかと期待して読まれた方には大変申し訳ないのですが、僕自身あまりそれには興味がありません。
これは暴言かもしれないですが、ぶっちゃけ「そんな物に頼らなくても普通にトレーニングしてもらえれば充分いろいろな能力は鍛えられる」のです。
なので近くに専用マシンがないのであれば、気にせず普通にトレーニングしましょうよ!と言う事を言いたかったんです(^^)
フォロワーさんから先日「通っている整骨院においてあって自由に使えるんですけどどうでしょう?」というご質問を頂いたときは「せっかくなのでもったいないから使わせてもらった方がいいと思いますよ」と返信しましたが、あれば使い、なければ使わない・・・無理にこだわる必要は全然ないと思っています。

いつか初動負荷のマシンは触って見たいと思うのですが、おそらくは僕の想像からそう離れたところにはないように思います。

いろいろ書きましたが、初動負荷のマシンにご興味のある方は、よろしければご参考にしてください。

ではでは!!!

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