動作の方向が違えば鍛えられる筋肉も違う
ここでみなさまとのやり取りをご紹介したいと思います。
フラットは普段60キロでやってるんですが、インクラインはなんキロからはじめるといいですかね?
というものでした!
ここでは前のページでは背中を例にお話しをしましたが、そこで出てきた「動作の方向が違えば鍛えられる筋肉も違う」についてここでは「胸」を例にしてお話をしたいと思います。
まず大前提としてご紹介しなければならない事は「筋肉は縮む方向にしか力を発揮しない」ということです。
筋肉は「自らは伸びない」のです。
ベンチプレスが胸の筋肉のトレーニングになっているのは「胸の筋肉が縮んでいるときに負荷がかかっているから」です。
つまりベンチプレスの動作をしていても胸の筋肉が縮まらない動作やフォームでトレーニングしていたら胸の筋肉のトレーニングにならないと思ってください。
そんなフォームのトレーニングだと胸の筋肉は大きくもならないし、強くもなりません!
それが例えベンチプレスをしていてもです。
そんな人いるの?と思う方も多いと思いますが(^^;
例えばベンチプレスの大会で身体の柔らかい人は、お尻をベンチ台につけたままめちゃくちゃブリッジ(まさに橋のように)出来ます。
そしてお腹を突き出し、ベンチプレスのバーが移動する距離を極端に短くして記録を稼ごうとする人がいます。
ベンチプレスでの胸の筋肉の収縮は、バーが胸に触れてから15cmくらいまで上るときが最も筋肉の収縮距離が長いのです。
大きなブリッジをしてベンチをしているということは、ここをすっ飛ばしてベンチプレスをしていることになります。
「胸に下ろす」と言う可動域を体をそらしてバーに近づけてすっ飛ばしてしまうからです。
こういうフォームで普段からトレーニングしていると胸が全然大きくならないということはよくあります。
( 胸に全く負荷がかからないということではないので、もちろん「ある程度」は強く大きくなる)
そしてこの場合「胸の下にばかり筋肉がつく」という現象が起きます。
筋肉というのは、おおむね「動作をした延長線上の筋肉が鍛えられる」と思っていただいていいと思います。
つまりブリッジをしてベンチプレスをしているということは、身体の「下方向」に向けてバーを押すことになります。
その結果、胸の中でも「下の部分」が鍛えられてしまうのです。
逆に、この質疑応答された方のようにインクラインベンチプレスをしていただくと、バーを身体の「斜め上」に挙上することになります。
これは胸の中でも上部の筋肉がより収縮するために胸の筋肉の上部がより鍛えられることになります。
そしてさらに収縮する筋肉の大小で、発揮される力が変わります。
胸の上部の筋肉というのは中央部に比べて大抵薄い(筋肉量が少ない)ので、フラットベンチよりもどうしても使用重量が軽くなります。
とくにフラットベンチばかり行っているとインクラインをした時にあまりにも普段と使用重量が違うことに驚く方も少なくないです(^^;
逆にこの薄い部分を鍛えて厚くすれば、胸の筋肉が「分厚く」この方で言う所の「ボンッ」と見えてくるものなので、僕はいつもインクラインベンチをお客様にかなりお勧めしています(^^)
胸の筋肉というのは押す方向により、胸の中でも上部・中部・下部と鍛えられる所が変わります。
背中も引く方向でそれぞれ、上部・中部・下部と鍛えられる所がかわります。
それぞれ「動作の延長線上」の筋肉が収縮し、その時に負荷がかかっている(収縮している)筋肉が鍛えられている・・・・
と覚えておくと、自分の身体の鍛えたい所をより細かく鍛えていけます。
ではでは!


