皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日はちょっといつもと違う目線でいきたいと思います。
題して「スポーツにおいて「見て学ぶ」は本当に効果があるのか?」というテーマでお届けしたいと思います。
「見て学ぶ」は本当に効果があるのか?
「運動観察」
スポーツにおいてよく言われます! 「上手い人をまず見なさい!」と・・・
これは本当に効果があることなのかどうか?というのをスポーツの研究現場では、しっかりと研究がされている例があります。
まず、上手い人の運動を「見て学ぶ」というのを、専門用語で「運動観察」といいます。
そしてまず結論から言うと「もちろん効果がある」という研究結果が出ています。
テキストには「運動観察とも言われる実演は認知領域と神経生理学的領域のさらに深いレベルで効果を及ぼす」とされています。
んー、日本語って難しい・・・・(^^;
まず、実演が特に効果的なのはトレーニーが初心者である場合です。
スキル(技術)の獲得において情報を最もよく用いられる方法が「実演」です。
そして実演を通して観察者はスキルの一般的な運動パターンを観察します。
ては、他者が行うスキルを見ると何が起こるのか?ということですが・・・
- 筋電図を用いて行った研究によるとトレーニーが他者が課題を行っているのを観察している際は、被験者が実際に同じ課題を遂行している場合とよく似た筋肉の活動パターンが起こる。(Fadiga)
- MRIを用いた研究では、ダンサーが演技活動の準備と遂行に関わる運動野が演技を観察している場合にも活性化していることが証明された(Calvo-Merino)
- 運動を遂行しているのを観察すると、被験者の中枢神経における興奮が増し、同じ動作が頭の中で視覚化されることが証明された(Williams)
- 健常者だけでなく、脳卒中による運動障害のある患者の運動野を再活性化するため、神経リハビリテーションプログラムにプラスの効果を与えることも証明された。
- バレーボールのオーバーヘッドサーブでは初心者や3年以上のプランクのある選手に理想的な技術とフォームでオーバーヘッドサーブを行っているモデルのビデオ映像を見せると、その後のスキルの習得、保持に有意に向上することが証明された
んー、スポーツの技術の習得には、実演を見るとことはいろいろなメリットがあると言えますね(^^)
競技スキルの指導や体育、リハビリテーションなどの分野ではこの「運動観察」の効果に関しては肯定的な結果が多いのですが、こと「筋トレ」に関しては研究をされている例はかなり少ないようです。
その数少ない研究の中で「スクワット」でフリーウェイト初心者に、やはり事前に運動観察をしてもらってから実施した場合とそうでない場合、全ての群で技術が向上したそうです。
もちろん見ているだけでは「筋肉が肥大する」ということは起きませんが・・(^^;
僕もお客様にフリーウェイトトレーニングを指導する際は必ず自分で見本を見せるようにしています。
そうすることによってお客様が「フォーム」「リズム」などを視覚的に認証しやすくなるからです。
実際に運動観察のメリットは当該運動の「空間的な特徴(連続的な動作をとおして対象を調整すること)と、時間的な特徴(動作のタイミング)に焦点を合わせることによって学習されるそうです。
ちなみにこの運動観察は「全体を見る」ということではなく、ポイントだけ・・・・
例えばある関節の動きだけを映像などで見せて行ってもダンスなどの一連の動きにおける再現性が向上するそうです。
そして、もちろんですが、見本を行う実演者はその動作に習熟していることが勧めれます。
今回の記事は、普段皆さんのスポーツを行う現場では当たり前のように行われていることが、実菜に効果が本当にあるのか?という点でお話しさせていただきました。
ぜひ「言葉で説明する」のも大切ですが「見本を伴いながら」行っていただくとより効果的になりますので取り入れるようにしてくださいね(^^)
たまに見本を見せられないコーチも存在したりしますが・・・・・(^^;
その時は上手い選手を見本にしてスポーツ指導に取り入れるようにしましょう(^^)
フイードバックとフィードフォーワード
脳はいろいろなことを体験しいろいろなことを学習していきます。
これは何も勉強のようなことに限った話ではありません。
例えば熱いコーヒーを口にした時に、最初の一口は熱いですが、二口目になるとそんなに熱くない・・・
何て経験ありませんか?
熱湯おでんにしたって、フーフー息吹きかけて食べると思いますが、そんなに息吹きかけただけで急激に温度は下がるものなのでしょうか?
まあ、実際温度はある程度下がっていると思いますが、実はこれ「脳の学習」も影響があるんです。
要するに、一度経験することで「耐性」ができて同じ刺激でも感覚が鈍るのです。
熱いものを口に入れたことでその熱さを絶対値としてだけでなく、いわば参考値として学習して二口めにはストレスを感じないようにうまく脳が制御してくれているのです。
このようなストレスを受けると、脳はそのストレスから回復してさらにそのストレスに対して耐性が生まれるのです。
また、別の面では子供の頃乗れなかった自転車が練習すれば乗れるようになる・・・
初めてやったスポーツが最初できなかったのに、練習とともにどんどん上手くなる・・
そういう経験をしている方も多いとおもいます。
これは脳科学では「内部モデルが完成する」というのですが、今まで上手く連動していなかった神経のネットワークが小脳と大脳基底核の間で、一つ一つの「技」の記憶が繋がって成立していきます。
脳は「この動きならどう?」と指令を出し身体を動かします。
しかし、バランスが崩れたり上手くいかない感覚が脳に伝えられます。
そして脳が「これではダメだ」と過去の動きにいろいろと制御をかけて再び指令を出します。
これをフイードバックとフィードフォーワードというのですが、これらを何回も繰り返しながら脳の内部モデルを完成させていくのです。
また、身体の経年変化に基づいて、徐々に内部モデルは更新されていくのです。
いろいろな面で脳は「回復」と「成長」を繰り返しているのです(^^)
んー、脳ってすごい!
下手のそばにいると下手が伝染する?
そしてテーマで取り上げた「下手のそばにいると下手が伝染する・・・は本当?」ということについてですが、これ実は本当なんです。
これも実は「内部モデル」の一つで悪い動きの人を長時間目の当たりにしていると、そのうち自分もその動きを脳にフィードバックしてしまうのです。
そして、同じ動作を行おうとした時にその悪い動作を模倣するよう脳が指令を出してしまうことがあるのです。
技は目で盗め・・・
という格言がありますが、できるだけこれは「上手い人」の動きなり技を見るようにして、動きの悪い、もしくは下手な人の動きはあまり長時間目に入れないようにしたほうがいいとも言えます。
反面教師なんて言葉もありますが、ことスポーツに対しては下手な動きを目で追って反面教師にするということはしないほうがいいでしょう(^^)
よろしければご参考にして下さい!!
ではでは!
