筋膜性腰痛の原因と運動時の注意点
皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
野上の著書 頭からつま先まですべてのコリと痛みをとる事典「史上最高のストレッチ」Amazonのサイトはこちらから
今日は腰痛にお悩みの方からのご質問をご紹介したいと思います
このところ長い間腰痛がすごいです。
しゃがむ時とか痛いですし本当に困るのは体がすごい固くなったんですよ。
前までは長座はべったりいってたんですけど今では長座の姿勢になるだけで限界なんですよ。
なんか筋トレなどでアドバイスありますか?
という内容でした。
このかたの腰痛は症状から察するに「筋・筋膜性腰痛」という腰痛です。
この腰痛は腰の筋肉がずっと緊張をつづけ血流などを圧迫し筋肉性の痛みを発する腰痛です。
「筋・筋膜性腰痛」は筋肉が張っていることが原因なので、病院でレントゲンを撮ってもらっても、なにも悪い所が出ない言われる事が多いです。
ちなみに、筋肉性ではない・・
いわゆる「骨」になんらかの異常が生じる腰痛の場合にはレントゲンを撮ると悪い所がはっきり出ます。
だってレントゲンは主に「骨」を写すものですから(^^)
骨が原因の腰痛と言うのは「椎間板ヘルニア」「脊柱間狭窄症」「腰椎すべり症」「腰椎分離症」などがこれに当ります。
僕も腰が痛いといわれるお客様には、まず「医者に行ってレントゲンやMRIを撮った事があるか?」を最初に聞くようにしています。
もちろん、これらが一つではなく複数絡んでいる事も充分に考えられます。
皆さんもまず腰が痛い場合には、できれば医師に相談し「原因をはっきりさせる」事がとても大事です。
筋・筋膜性腰痛の原因について
まず一番ポピュラーな腰痛を簡潔にご紹介したいと思います。
皆さん腰痛というとどんな病名を思い出しますか?
ヘルニア? 滑り症?
たしかにそれも正解なのですが、一般に腰痛と言われる症例の85%を占めているのは「筋膜性腰痛」といわれる物です。
ちょっと難しい名前ですよね?
でも、皆さんも経験ありませんか?
腰痛で病院に行って、レントゲン、CT、MRIをとって、結局原因がわからない、もしくはお医者様に「骨には異常ないですね」といわれたことってありませんか?
先ほども述べましたが、この場合かなりの確率で筋膜性腰痛の可能性が高いのです。
ではこの筋膜性腰痛は、どんな事が原因で起こるのか?です。これは
- 長時間の活動、特に不安定で姿勢の立て直しを繰り返す
- 前傾して筋の緊張が高くなっている姿勢を続けた
と言う時に、腰の筋肉は強い筋疲労を起こします。
その結果、筋肉の内圧が高くなる事が報告されています。
脊柱起立筋の表面を覆う筋膜は厚く強靭なため、長時間同じ姿勢でいると筋内の血流が制限され、阻血状態に陥ります。
これは「コンパーメント症候群」と呼ばれ、慢性腰痛の原因になる事が知られています!
つまり腰部の筋肉と筋膜の緊張と興奮、炎症等が主な原因なんですね。
で、実際に腰の緊張の原因の一つと考えられる、腰にかかる負担を数字でご紹介したいと思います。
まず、立っている状態で腰にかかっている負担を100とした場合、
- 仰向けにねている状態 25
- 横になって寝ている状態 75
- イスに座っている状態 140
- 立位で前屈が加わると 150
- イスで前屈が加わると 185
となります。
いずれも腰椎椎間板内圧による変化の数値をご紹介しましたが、これらを見て気がついて方もいらっしゃると思いますが、イスに座っている状態の方が立っているより負荷が高いんです。
この負荷を支える為に腰周辺の筋肉がサポートするわけです。
そしてこの高い負荷を長時間続ける事により、腰の筋肉が緊張しまくります。
筋膜性腰痛を治す、もしくは予防するには「同じ姿勢を続けない」事が大事です。
例えそれが座っていたとしてもです。
デスクワーク中心の方は、少し席を立つ回数を増やせるようであれば増やした方がいいんです。
もちろん家にいるときも同じでパソコンの前に長時間座っているのではなく、こまめに姿勢を変化させて下さい。
ただし動くにしても注意点は山ほどあります!
筋・筋膜性腰痛の運動面での注意点
ここで注意点なのですが、腰をほぐす為に身体を動かす場合、血行を良くしなければなりません。
そこで運動は負荷の強さより回数を重視して行なうという事が大事です。
また、動かすと言っても「筋肉」をできるだけ「伸び縮み」させることも大事です。
つまり「ウォーキング」などのように血行はよくなるものの、腰の筋肉がずっと固定されたまま行なう運動だとけっこう腰が痛くなってきてしまう事があります。

この場合軽い負荷で筋肉をしっかりと伸び縮みさせられるような運動をしていただくと良いです。
また、極端な話、体操程度の非常にかるい強度の運動の方がオススメだったりもします。
腹筋やストレッチについて
また皆さんにも馴染みの深い腹筋運動も、お腹と反対側の腰の筋肉は伸び縮みいたします。

この「伸び縮み」が筋膜性の腰痛には良いのです!
とにかく筋膜や筋肉のこりをなくすには筋肉を伸び縮みさせてほぐしていくようにしましょう!
つぎに足を伸ばして長座が固くて出来ないという方がたまにいらっしゃいます(^^;
こう言う方は腰部の筋肉から、お尻、ハムストリングスの筋肉までがかなり固くなっていることが考えられます。
長座体前屈をやわらかくしたい場合、いろいろなストレッチをしていただく事は基本になります。
さらに割と知られていないですが、この質疑応答にあるように「腹筋」を鍛えていただく事も長座体前屈わりと有効だったりします。
理由は二つあります。
一つはこういう方は「腹筋の力」そのものが弱くなっている方が多く、そもそも身体を前に倒すだけの腹筋力がない事が考えられます。
実際ストレッチをあまりしていなくても、体幹を鍛え腹筋の筋力があがると体前屈がしやすくなるという方は多いですね。
次に筋肉は鍛えると、その反対側にある筋肉の緊張をなくしていく作用があるのです。
動かしたい筋肉と、その反対の筋肉(拮抗筋という)、の両方に力が入ってしまい、筋肉には力が入っているのにまったく動作自体出来ないことを「共収縮」といます。
筋トレをしている最中ももちろん共収縮は起きます。
これがないと動作が安定しないからです。
しかし筋トレをしていくと、鍛えている筋肉の反対側の筋肉(拮抗筋)の緊張をスムーズにほどいて、動作を滑らかにできるように身体が反応していきます。
症状にもよるのですが、僕は腰が痛いというお客様には、痛みの出ない範囲での軽度の腹筋トレーニングはかなり進めています。
最初は膝を立てた負荷の弱いプランクや、腰に負荷のかからない範囲での腹筋(カールアップ)をお勧めします。
そしてこの「痛みの出ない範囲」というのがポイントです!
痛いから動かさない・・・
あまりにも重症の場合は致し方ない部分もありますが、もし痛くない範囲があるようでしたら、ぜひその範囲内で「積極的に」体幹を動かしていただきたいと思います!
ちなみに質疑応答では答え損ねましたが(ごめんなさい)、筋トレをした「後」にいろいろとストレッチをしていただくとさらに筋肉の伸張具合は良好になります!
色々と書きましたが、腰痛の方々はぜひご参考にして下さいね(^^)
ではでは!
関連YouTube動画 筋・筋膜性腰痛の対策の基本!! 医者に行って理由がわからない方はほとんどこれです!!
PS お知らせ
本を出版することになりました。 頭からつま先まですべてのコリと痛みをとる事典「史上最高のストレッチ」と言う、全身のコリや痛みに対応するストレッチ本です。
全国の大手書店さんでもご購入いただけます。
どうぞよろしくお願いいたします。

