皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「上がらなくなるまで筋トレした場合の効果」についてお話ししたいと思います。
ベンチプレス・・・上がらなくなるまでやる・・・
さらに補助してくれる人に助けてもらいあと2レップ行う!
ジムでは割とよく見かけるシーンだと思います(^^)
果たして、この「上がらなくなるまで行う」トレーニングと「上がらなくなるまで行わないトレーニング」・・・・
どんな差があるのでしょう?
上がらなくなるまで筋トレする効果とは?
これを研究した諸機関が色々あります(^^)
Izquierdoによると、11週間に及ぶ筋トレを実施させた際、筋力(1RMのベンチプレス とスクワット)と、パワー(65%1RMでのベンチプレスとスクワット)に関しては、同程度に向上した・・・と報告しています。
トレーニング量は同等とし、失敗するまで行う群は1秒以上休止するか、スティッキングポイントを超えられない場合は負荷を減少させて行わせる、いわゆる「ウェイトリダクション」の方法をとったそうです。
ん?じゃあ失敗するまでやっても同じ?
というと、それはそうでもなく75%1RMの筋持久力に関しては、明らかに失敗するまで行った方が有意に向上したそうです。
また、興味深い報告ではトップジュニアアスリートに対しての研究で6週間の上半身プログラムを実施した例です。
この実験は6RMのベンチプレスとベンチプレススローに置けるパワーに対しての研究なのですが・・
何が興味深いって、失敗するまで行うグループのレップ数は補助者による助けが必要になるように多くし、失敗しないグループのレップ数は少なく・・
この対比が6レップ対3レップ・・・
これだけでは公平性に欠けるので、そこを調整するために、そこをセット数で調整・・
失敗するまで行うグループは4セット・・
失敗しないグループは8セット・・・・
これだとトレーニングの総数は同じになりますね(^^)
これで結果が違うのか?ですが・・・違ったそうです!
6週間のトレーニング後の6RMのベンチプレスの筋力と40kgのベンチスローの平均パワーは、明らかに失敗するまでトレーニングしたグループの方が明らかに向上したそうです。
んー、興味深いですね(^^)
参照元 NSCA全米ストレングス&コンディショニング協会 strength&conditioning journal
大概の研究では、失敗するまで行うトレーニングが、失敗しない範囲で行うトレーニングより大幅にパフォーマンスが落ちるという報告は見られないそうです。
特に筋肥大を目的とした場合は、このように「上がらなくなるまでトレーニングする」ことは、非常に効果が高いと考えられています。
しかし「怪我」「オーバーワーク」のリスクが入ってくることも当然予想されます。
理想的には「上がらなくなるまで行うトレーニング」は、全体のセットの1部して、上がらなくなるまで行うトレーニングを全セットに適用するというのはあまりお勧めではありません。
この二つをうまく組み合わせて、上がらなくなるまで行うトレーニングは、特にメインセットのみにする、もしくはメインセットとその後半のセットあたりに使用するのが望ましいと個人的には思っています。
また、当然ですが、失敗するまで行うというのは、補助者がいる環境で行うことが望ましく、いない場合にはセーフティーラック等は、高さなど必ず確認して安全を確保して行うようにしましょう。
気を付ける事
また、これは「筋肥大を目的とする種目」に適用された方がいいと思います。
つまりパワー系・・・クリーンなどのエクササイズでは、「上がらなくなるまで行う」というのは、非常に怪我のリスクが高まることが予想されます。
NSCAでのレポートでは、パワー向上のためのエクササイズでは、すべてのエクササイズがある程度コントロールされた負荷(例えば30〜70%1RM)の最大下レップ数・・・
つまり失敗しない範囲でのレップ数(例えば1〜6レップ)で実施されるべきであると述べています。
- 速度と素早いパワー系のエクササイズの出力は4〜6レップ後に低下します。
- 高いパワー出力はセット間の休息が3〜5分の場合が最もよく維持されます。
もしパワー系のエクササイズでこの休息時間がやや長い・・
つまり練習時間が勿体無いと感じる方は、そのパワー系エクササイズで使う反対の筋肉の種目を間に入れるという手もあります(^^)
ぜひご自身のトレーニングに色々と役立てて見てくださいね(^^)
ではでは!