皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は皆様とのこのようなやり取りをご紹介しようと思います。


(これ、僕知りませんでした(^^; )


胸まで下ろさないとなぜTUTが伸びるのでしょうか?
可動域が狭くなれば筋肉の稼働している時間そのものは基本的に短くなるはずですし・・・・
注 ここでとあるユーチューブ動画をご紹介されます。
これは外国人のボディビルダーが、ダンベルで斜めになるベンチ台(インクラインベンチ台もしくはアジャストベンチ台という)で、可動域を狭く・・・つまりダンベルを上げきらず、下げきらないトレーニングをしている映像でした

可動域を広くしたとして その時 肘はロックするんですか??それだったら完全に負荷は抜けますよね

パーシャルレンジでのトレーニングとフルレンジでのトレーニングは基本的に目的が違います(^^)

なのでこのビルダーさんもバーベルでのトレーニングをやった後に「ダンベル」で行っていると思われます(^^)

こういうトレーニングはバーベルでのフルレンジでのトレーニングの後に「追い込む」時によく使われます。
パーベルでもパーシャルをやることはありますが、同じ目的ならダンベルのほうがより効きます(^^)

フルレンジでの使用重量が伸びれば、パーシャルでやるときの使用重量も重くできやすいので(^^)

この二つを行なうことにより、「使用重量の向上」と「代謝ストレスによる肥大」の両立が可能です(^^)

中上級者レベル「ベンチプレスで少なくともマックス100kg以上」になってから、トレーニング後半にパーシャルを入れたほうがいいでしょう。
それまではフルレンジでの使用重量向上に努めたほうがいいと思います(^^)

バーベルでパーシャルレンジトレーニングを行なう場合の基本は「バーが胸に触れた」ところから「スティッキングポイント」までの間で行なうことが基本です(^^)
よろしければご参考にしてください(^^)
というものでした(^^)
ちなみに途中クエスチョンを飛ばしたのではなく、僕がずっと書いていました(^^;
いやあ、これはいいご質問だと思ったので熱が入ってしまいました(^^)
もうこの説明通りなのですが、ちょっと補足を入れます。
「パーシャルレンジ」トレーニングとは
「パーシャルレンジ」トレーニングとはバーベルやダンベルでのトレーニングの際「上げきらない」「下げきらない」で「中間ポイントだけ」で行うトレーニングです
可動域目一杯動かす「フルレンジ」トレーニングに対して「ハーフレンジ」とか「パーシャルレンジ」トレーニングと言われます。
関連YouTube動画 筋肉大きくしたい方へ!! パーシャルレンジトレーニングって何?
このトレーニングは、やり取りにもあったように「筋肉に常に負荷を与え続けて、筋肉にストレスを与えて続け、成長ホルモンの分泌を促していこう」ということを目的とする「追い込み系」トレーニングです。
このご質問をされた方は「上げきった時」「下げきった時」に筋肉から負荷が抜けてしまうのは良くないんではないか?という趣旨でご質問されていたと思います。
これと「バーベルのベンチプレスを胸まで下ろさない」トレーニングは、明らかに違いがあります。
トレーニングの原則に「鍛えていないところは強くならない」という、当たり前といえばごく当たり前な原則があります。
フルレンジが基本なのは「すべての可動域を鍛えているので、すべての可動域が強くなる」からです。
バーを胸まで下ろさないと「胸についたところ付近」が動作されていない・・・・
つまり鍛えられていないわけですので、その周辺で使う筋力が強くなりづらくなってしまうのです。
上げきらない・・下げきらない・・・
つまり鍛えない範囲が多くあるパーシャルレンジトレーニングは、あくまで「フルレンジをやった後!」に、筋肉を追い込む目的のためだけで行うからこそ意味があるトレーニングであるとも言えます。
また、通常パーシャルレンジトレーニングは「弱点の補強」の意味もあります。
大抵バーベルベンチプレスでは、下げきった所(ボトムポジション)~少し上げた所(スティッキングポイント)くらいが最も負荷が強くかかりバーが上がらなくなるものです。
なので「この範囲だけ」を鍛えるようにパーシャルで行うことが多いのです。
バーを胸まで下ろさないトレーニングとはある意味真逆のトレーニングと言えます(^^)
筋肉から負荷を抜きたくないということであれば「抜かなければいい」・・
つまり「胸に触れるギリギリであげればいい」のです。
・・・・かなりきついですが(^^;
Q&Aのやり取りでは、このように書きましたがもちろん例外もあります
ベンチプレスが「スティッキングポイント」と呼ばれる、胸から10cmくらいのところで止まりがちな方は5cmから15cmくらいの「スティッキングポイント周辺」のみのトレーニングをする方もいます。
また「胸だけでかくしたい」時期には、あえてパーシャルを先にやって胸「だけ」に事前にパンプを入れてからフルレンジでのベンチプレスを「後から行う」方もいます。
どちらにせよ、やり取りで書いたように「上級者向け」トレーニングであると言えますが・・・
基本はフルレンジでの使用重量を伸ばすことに注力して、ある程度余裕ができたら「パーシャルレンジトレーニング」に挑戦してみてください(^^)
トレーニングの可動域と、筋肉への効き方の違いについて
ここで別のやりとりもご紹介しましょう!

スピードアップを目指しているのですが、このままでは逆効果になってしまいますか?

あとスクワットやってスピードに不利になることは基本ないと思っていいと思います(^^)

というものでした。
ここでは「トレーニングの可動域と、筋肉への効き方の違いについて」というテーマでお届けしたいと思います。
この質疑応答ではスクワットでしたが、すべてのウェィトトレーニングには、
- フルレンジ
- ハーフレンジ
- スリークォーターレンジ
と言うように「可動域」が存在します。
フルレンジとは、その名の通り可動域目一杯を使ってトレーニングすることです。
それに対してハーフレンジとは、その半分・・さらにスリークォーターとはハーフのさらに半分の可動域でトレーニングすることです。
基本的には、もちろんフルレンジでトレーニングすることが基本です。
ハーフレンジやスリークォーターレンジというのはあくまで一時的な「重さ慣れ」として行われることが望ましいです。
そして、また今日言いたいのは、この「レンジ」によって筋肉への効き方が違うということです。
質疑応答におりましたが、ハーフレンジでスクワットをすると正直まだそれほど「お尻の筋肉を十分に使う」というところまではいきません。
スタート姿勢から、ハーフレンジくらいまではむしろ太ももの前・・
つまり「大腿四頭筋」への刺激が強く、そこから深くしゃがんで行くにしたがって徐々にお尻の筋肉への刺激が強くなっていきます。
ジャンプ動作において、各筋肉に筋電図をつけてどの筋肉がしゃがみこみの深さの違いで、どれくらい使用されていくのかを測った実験があります。
浅いしゃがみこみでは主に大腿四頭筋を使ってジャンプするのに対し、深くしゃがみこんでいけばいくほどお尻の使用される割合が大きくなっていくデータがあります。
筋トレは一つの動作でいくつかの筋肉を同時に使用して鍛えていくものです。
しかしその使用される割合は動作中均一に使われることはありません。
ここからここまでの可動域は、この筋肉が多く使われ、ここからここまでの可動域は別の筋肉の使用割合が多くなっていく・・・
このようなケースの方がむしろ普通です。
例えばベンチブレスで例えていけば、深く曲げていけばいくほど、胸の筋肉の使用割合が強くなります。
ハーフレンジ付近までしかバーを下ろさない場合は、肩や上腕三頭筋の使用割合が多いのです。
したがって胸を大きくしたいという目的でベンチプレスのトレーニングをする場合、ハーフレンジでのトレーニングは目的を達成できなくなってしまいます。
全体的な傾向ですが、体幹に近い大きな筋肉・・「胸」「背中」「お尻」を使う場合は、角度を深い位置までおろす必要があります。
浅い位置までしか動作しないトレーニングは、「腕」や「足」などの体幹より先端の筋肉の使用割合が大きくなる傾向にあると思ってください。
したがって色々な筋肉を一つの動作でトレーニングしたい場合は、やはり「フルレンジ」でトレーニングすることが望ましいです。
ウェイトトレーニングをしている方は是非ご参考にしてください(^^)
ではでは!