皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「ベンチプレスのあげるスピード気にしてる?」というテーマでお話ししたいと思います。
僕のこのブログを見ている方なら、筋トレを今行なっているという方も多いと思います。
しかしその中で、実際に筋トレをしている「スピード」に対して、目的を持って変化を加えている・・・
という方は、もしかしたら少ないかもしれません。
最初に皆様とのやりとりを詳しくご説明させていただきます。
ご紹介するのは、このようなやりとりです。

瞬発力を意識して早くやった場合どのような筋肉がつき、遅くやった場合どのような筋肉がつくのかは変わるのでしょうか

遅くやった場合は、動く筋肉というよりは、量の多い「肥大系」の筋肉になります。
というものでした。
みなさんベンチプレスをしているときの動作スピードって気にしていますか?
MAXに近い重量を扱っているときなんてスピードどころではなく、挙げるのに必死なんですけど!という方がほとんどだと思います。
ですが競技スポーツの筋力アップの為にベンチブレスを取り入れている場合、こういうトレーニングだと必ずしもトレーニングしている内容が実際の競技力につながらない結果になったりします。
一般的なベンチブレスのすすめ方は、ある程度の重量(6〜8回位しか扱えないような重量)でトレーニングし、回数が目標に達してさらに楽にこなせるようになったと感じたら「重量」をあげると思います。
そして重量があがるにつれ、どんどんベンチプレスの挙上スピードというのは「ゆっくり」になる傾向になります。
トレーニングの専門家の世界では「力」と「パワー」は違う概念でとらえられます。
えっ?、「力」も「パワー」も一緒じゃないの?なんて思われるかもしれないですが・・
実は「パワー」は「力」×「スピード」で表されます。
つまりパワーとはスピードの要件も含まれてくるんです。
確かに重い重さでベンチブレスをしていると挙げるのに精一杯になってしまうのはわかるのですが、そこに「スピード」の概念を加えて、ベンチの動作中常に「最大スピード」で動作を行おうと意識し行うとそこで初めて動員される筋肉もでてきます。
普段行っているベンチプレスに新たな意識を取り入れてみてはいかがでしょうか?
「ゆっくり挙上する場合のメリット」について
あえてゆっくり行うトレーニングにも実はメリットとなる面が存在します!
まず、このブログを呼んでいただいている方にとって一番気になる「筋肥大」という側面においては、とても有利な面があります。
ゆっくり行うといわゆる筋肉が緊張している時間が長くなります!
筋肉が緊張した状態で長くトレーニングをすると血管が筋肉に圧迫されている時間が長くなります。
そうすると・・・・いわゆる加圧トレーニングにみられる「圧迫」と同様の状態となり、筋トレ後に筋肉を成長させる物質がドバッとでるメリットがあるのです!
んー、ビバ! スロトレ!
筋肉が焼け付くような間隔、いわゆる「トニック」な状態を、ゆっくりとしたスピードでトレーニングすると作れます!
そしてこういう方々は、特に「ダウン」のセットが重要です。
筋肉の肥大は、筋トレの「終盤」に「いかに筋肉を追い込む人ができるか?」が、とても重要なファクターになります。
このダウンセットの時はすでに筋肉はかなり疲労していると思います。
この時にいつも以上にわざと「スロー」に動作することによって筋肉内の血管を「筋肉の収縮によって圧迫する」のです。
すると、筋肉の中は血流の制限に伴う「低酸素」の状態に陥ります。
この状態が筋肥大にとって「美味しい」のです。
この状態を作ると、低酸素の状態が解けた時に成長ホルモンなど様々な筋肉の肥大を助ける物質が大量に放出されます。
したがってダウンの時にわざと筋肉に効かせるように「スロー」でトレーニングを行うことはとても有効です。
筋トレの動作スピードは、その目的によって様々に変化を与え、工夫することによってより一層の効果を期待できます。
いつも一定の速度で筋トレしている方は、ぜひ「動作スピード」にも、いろいろな工夫を取り入れてみましょう(^^)
スポーツをしている方へ 「いいとこ取り」するためのより具体的な対処をご紹介
例えばベンチプレス の場合ですが・・
最初にウォーミングアップで概ね2セットをやったとします。
そのあと、メインセットを3セットから5セットやり・・・
さらにその後、ウェイトを軽くして追い込みセットを1〜2セット行う・・・
まあ、よくありがちなトレーニングの組み立て方です(^^)
これをそれぞれ「あげるスピード」に変化を加えているかどうか?です。
「筋肉に効かせよう!」と全てのスピードを基本通り「ゆっくり下ろして、ゆっくりあげる」という感じでやっている方もたくさんいらっしゃると思います。
それはそれで「あり」です(^^)
しかし、これは「目的」によっては、もう一工夫必要です。
例えば、先ほど述べたように何かのスポーツのために筋トレをしている場合です。
この場合「ただ筋肉がある」だけではダメです。
スポーツのために筋トレをしている人は「速く動く筋肉」や「力とスピードを兼ね添えた筋肉」を作っていかなくてはいけません。
そういう場合はどうするのか?というと・・
この場合アップの2セットとダウンの1〜2セットに工夫を加えることが大切です。
例えばアップのセットに関しては、ある程度「軽い重量」で行なっていると思われます。
このアップのセットを「速いスピード」で筋トレを行います。
やってみるとわかりますが、慣れていないと意外と自分が思っているよりも「速く」動作できない場合があります。
この時にゆっくり行っていると速いスピードでパワーを発揮するという能力はいつまで立っても養われません。
いつも「遅いスピード」に筋肉が慣れてしまっている方はアップ(特に2セット目」を、できる範囲で速く挙上してあげるようにしましょう。
さらに複数セットアップしている方も、セットを進めて行くうちに使用重量は重くなって行くと思いますが、その間もあげるスピードは出来る限り「速く」挙上するようにしましょう。
その日のベンチプレスの一番重い重さを扱っている時はさすがにゆっくりあげることしかできなくなると思いますが、それはそれで構いません。
とにかくここまでは「最大スピード」でバーベルをあげるのです!
そして、最後に(これをピラミッド法といいますが)使用重量を軽くしてクールダウン的なセットを行う時に、意識して「ゆっくり」と動作をしていただくといいと思います。
またダウンも2セットやっているようであればダウンの1セット目だけ「速く」挙上するようにし、効かせるやり方に関してはラストのセットだけ行う・・・
といった感じで挙上スピードに変化を加えると良いと思います。
メインセットの80%程の重さ、回数は10から12回程度行える重さで2セットほどやっていただければ十分だと思います。
これはもちろん、ベンチプレス だけでなくスクワットや背中の筋トレ全てに言えることです。
また「速く挙上する」だけでなく「あえて反動を使って」筋トレをすることも大切です。
反動を使えばさらに挙上スピードは速くなります。
スポーツシーンでは「反動を使わないで筋肉に効かせすがら行う」・・・なんてシーンはありません(^^;
人間の動作は全て「反動」を効率よく使って実施されるので、筋トレの時からわざと「反動を使うセット」を組み込んで置くのです。
「筋肉に効かせるセット」と「速度を重視するセット」と「反動を「使える」ようにするセット」を織り交ぜるようにすると「速く動く」筋肉が作られやすくなります(^^)
スピードトレーニングとスロートレーニング、両方バランスよく取り入れるようにしてみて下さい!
今回はベンチプレス の挙上スピードについて色々とお話しいたしました。
よろしければご参考にしてください(^^)
ではでは!!