「リウマチにストレッチと筋膜リリースは有効なのか?」
関節が徐々に硬化していくこの進行性の病気に対して、少しでも関節を柔らかくしようとストレッチをしたらいいんじゃないか?と思われる方もいると思います。
しかし、リウマチ患者さんへのストレッチを処方した研究というのは驚くほど少ないようです。
唯一、手のみにリハビリとして介入した研究があるくらいだそうです。
最初に気をつけなければならないのは、リウマチ患者さんに対してストレッチを処方する場合は、伸ばしすぎないように細心の注意が必要です。
次に、主観的なストレッチの強度のレベルをはっきりさせます。
「全くきつくない〜めちゃくちゃきつい」という範囲の間を自分で10段階くらいに分けてみましょう。
これは全く「自分の感覚」でOKです。
そして、10段階に分けたら、そのレベルのうち5以上のレベルで週に2回、痛みのない範囲で実施することが勧められています。
また、ストレッチには、じっとしながら筋肉を引き延ばす「静的」なストレッチと、ラジオ体操のように動きながら行う「動的」なストレッチがあります。
最近は、筋肉の出力、怪我の予防の観点からも、運動の前には「動的」なストレッチを行うことが運動の分野では主流となっています。
しかし、リウマチの患者さんへのストレッチの処方は、
- 静かにじっと筋肉を引き延ばす「静的」にストレッチが推奨
されいます。
これは研究例の少なさから言われている可能性もありますが、今後動的なストレッチを処方した場合の研究例が増えてくればまた違ってくるかもしれません。
そして、筋膜リリースです。
これは、筋肉の表面にある「筋膜」という膜をフォームローラーなどで引き伸ばして「筋膜のよれ」を正していこうというものです。
これは最近でできた手法なので、これも研究例は少ないのですが、Cubickという方の研究が研究されています。
それによると
- 3分から5分の筋膜リリースを5週間、週に6セッション行ったところ、リウマチ患者さんの症状の改善にいい影響を与えた
という報告がされています。
同じような種類のものとしては、ヨガや太極拳などがあります。
ヨガに関しては、痛みの改善、生活の質の向上のみならず、リウマチ患者さん特有の精神的な「鬱」の解消にも効果があるという研究が多数あるそうです。
太極拳に関してもリウマチ患者さんの痛み、関節可動域の向上、バランス能力の改善に効果があると言われています。
これらのように「ゆっくり」と動作しながら関節を色々な方向に動かすことは、関節が硬化していく病気であるリウマチという病気に対し、確かに効果が期待できると思われます。
リウマチ患者さんの方は、これらのエクササイズはジムでなくても自宅で気軽にチャレンジすることができます。
痛みの出ない範囲で、そして自分のできる範囲でよろしければチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
