皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日はみなさまとのやりとりをご紹介したいと思います。
今日ご紹介するのは以下のようなやりとりです。
今日は僕のYouTubeチャンネルからのお問い合わせについてです。


というものです。
別のやり取りでも


いろいろなトレーニングをすることはとても有意義です(^^)
という簡単なやり取りですが、やはりそこにはちょっと深い意味が(^^)
今日はちょっと難解なテーマかもしれないです。
初動負荷・・・・・・ってなに?・・です
まず、初動負荷理論ですが、すみません・・・正直よくわからないんです(苦笑)
ネットで調べると、特徴や効果などはよく強調されてでてきますが、僕はいつも
- 「なぜそうなるのか」
- 「理由は?」
- 「エビデンスはあるのか?」
という点で見てしまうのですが、そこまで言及されている書物を初動負荷に関しては見た事がありません。
もうひとつ、深く突っ込むのをためらうのは、「専用のマシンが必要」ということです。
すると僕の指導には関係がほぼなくなるという事もあげられます(^^;
なので、あまりその是非については深く語れないので上記のような一般的な答えしかでませんでした(TT)
初動負荷がしなやかな筋肉を作る?
このトレーニングの先駆者といえば、何をおいてもイチロー選手でしょう!
イチローがこの理論に沿ってわざわざアメリカ迄専用のマシンを持っていってトレーニングしているのは有名な話しです。
家にまでこのマシンのセットを取り揃えて、この初動負荷トレーニング(Beginning Movement Load Training, BML)に心酔しきっています。
その謳い文句としては、普通のトレーニングは終動負荷となっているそうです。
そして、こういう一般のトレーニングで作られる筋肉は「硬い」筋肉だそうです
初動負荷は、動きの最初に負荷を入れる特殊なトレーニングだそうです。
そして、このトレーニングで出来上がる筋肉はスポーツで役立つ「しなやかな筋肉」であると・・・・
一応基本的な所では、運動で力を入れる発揮するのは、初動動作がもっともパワーが必要なのでその時に集中して負荷がかかるトレーニングをすれば、柔らかく動ける筋肉が出来る・・・・・という所でしょうか?
こう聞くと一般の方は「なるほど」と思う方も多いと思いますが・・・・
僕に言わせれば「おいおい、柔らかい筋肉って・・・どういう研究結果とったんだ?」と思っちゃう次第です(^^;
そしてこれに対しての僕の所感ですが・・・・
まあ・・・・物は言い様ですね・・・・というのが僕の正直な感想です。
僕は以前、初動負荷理論の本をさっと読んだことがあります。
そして、その本の感想は・・・・「よくわからなかった」です(^^;
効果に関しては色々とアピールしてあるのですが、そもそもなんで「しなやかな筋肉ができるのか?」というメカニズム的な部分が見当たらなかったからです。
まあ、しかし・・・それもそのはずだよね・・・とも僕は個人的に思っています。
なぜならそもそもの話「しなやかな筋肉って何?」という話です。
質疑応答にも書きましたが、筋肉はその中身を解剖していくと、男性女性の性別差や、若い人の筋肉とシニア層の筋肉の差というのは驚くほど少ないのです。
つまり筋肉というのは、男性の筋肉も女性の筋肉も、若い人の筋肉もシニアの人の筋肉も、発揮できる筋力やその収縮スピードというのはほぼ同じなのです。
いやいや、でもパワーが違ければ、スピードも全然違うじゃん!
と思われると思いますが、それは「その他の要因」が原因であるのです。
つまり筋肉の中身は同じでも
- 太さが違う
- 腱の弾性パワーが違う
- 反射の能力が違う
- 神経系が違う
など、筋肉の発揮するパワーやスピードには色々な要素が加わります。
次に「しなやか」と言うものすごくアバウトな表現が問題です(^^;
しなやかって・・・・何を持ってしなやかとするのでしょうか?
個人的な考えですが、「しなやか」と言うのは「動き」がしなやかに動けることを言うと思います。
そう・・・「動き」なんです。
それに対して「筋肉の動き」とはシンプルに筋肉が収縮し、筋肉の両端である「起始」と「停止」が近づくことを言います。
アームカールなどで、上腕二頭筋の両端が近づいて、前腕の骨を上腕の方向に肘の関節を中心に近づける様を想像すればわかると思います。
この筋肉の動きに「しなやか」の要素が入る・・・・なんてことはありません(^^;
「しなやか」とは、複数の筋肉を「連動して動かして」初めて、そのしなやかな「動き」が表現できるものです。
そして、その動きを作るのは「脳」の仕事です。
脳が複数の筋肉に複雑な指令を出して「しなやかな動き」が達成されるものなのです。
ではこれをマシンで会得できるものなのか?です。
初動負荷のマシンは、その名の通り動きの初期に負荷がかかるようにできているのでしょう
(僕初動負荷のマシンを触ったことがないので、あくまで想像です)
そして、イチロー選手の初動負荷マシンを見ていると、何やら普通のマシンと違うのは、グリップや足を置くフットボードが「回転」するようにできています。
イチロー選手はそれらを回転させながら、マシントレーニングをしています。
この動きの初期に負荷がかかってあとは抜けるようにできていて、動作の初期に強く出力するようなトレーニングをしていくと・・・・
んー・・・・しなやか?
まあ、何となく「雰囲気」はわかりますが・・・・(^^;
でも動作の初期に爆発的に「バネ」のように動きたかったら、この動作でプライオメトリックトレーニングをしてもらった方が実践的だと思うんですよねえ(^^;
上半身であればメディスンボール使うとか・・・
ただ、背中とかはプライオメトリックトレーニングの種目はほとんどないので「あり」と言えば「あり」なのかもしれません。
またイチロー選手のマシントレーニングを見ていると、足を高くあげた状態でさらに足を捻ってマシンを押すような動作も見られます。
つまり、やはり「普通のトレーニングでは鍛えられないような筋肉の動き」をトレーニングしていることには間違いないようです。
ただ、それが「しなやかな筋肉を作るのか?」と言われれば、個人的な意見ですが・・・
「それは違う」と思います!
筋肉自体は「しなやか」な筋肉も「固い筋肉」も構造的に存在し得ないからです。