皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「ところでLT値って知ってる?」というテーマでお届けしたいと思います。
有酸素運動はどれくらいやったら一番効率的なの?
LT値・・・これまたなにやら難しい予感が・・・
なんて思われている方も多いと思いますが(^^;
脂肪を減らすのに直接脂肪を燃やす運動は「有酸素運動」になります。
有酸素運動とは「運動強度が低く長い時間できる運動」が「有酸素運動」だと思っていただければいいと思います。
つまり、逆を言えば「運動強度が高く」「短い時間」しかできない運動は、有酸素運動ではなく「無酸素運動」と言われるものになります。
ちなみに有酸素運動では「脂肪」が主にエネルギー源として使われます。
無酸素運動では「糖」が主にエネルギー源として使われます。
なので「脂肪」を落とすには「有酸素運動」という図式が成り立つのです。
そしてこう思う方も多いのではないでしょうか?
有酸素運動はどれくらいやったら一番効率的なの?・・・・と・・・
これ実は基準があるんです。
それが今回のテーマ「LT値」です。
乳酸性作業閾値
「LT値」の正式名称は「乳酸性作業閾値」という、なにやら難しそうな名前です(^^;
人間は有酸素運動の代表選手・・・
例えばウォーキングやジョギング、自転車は、速度が上がれば上がるほど心拍数も上がっていきやすくなります。
そして「ある心拍数より高くなると、筋肉内の乳酸の量が急激に増える」ポイントがあります。
このポイントが「LT値」です。
運動を行う時に強度・・・・この場合でいうと速度が上がれば上がるほどエネルギーの消費量も増えます。
しかし、このLT値を超えるような運動になると、だんだん運動が無酸素運動のようになってきて、主に使われるエネルギーが段々脂肪から糖になってしまうのです。
こうなると運動の持続時間が短くなり、結局エネルギーの消費消費量が少なくなってしまうのです。
つまりたくさん脂肪を消費したいのであればLT値付近の心拍数で長い時間運動をしていただくのが最も「効率の良く脂肪を燃やせる有酸素運動」と言えるのです。
LT値付近で運動するとなぜ脂肪が燃えやすくなるのか?
「じゃあ具体的にそれはどれくらいいいんだ?」ということが気になると思います。
特にLT値付近の運動から、最後に締めとしてLT値を超えるくらいの強度のトレーニングをした場合が顕著なのですが、PGC-1αという物質の量がトレーニング前より1.5倍にも増えたというでデータがあります。
(Med Sci Sports Exerc431849-1856 2011)
データ参照元 NSCA全米ストレングス&コンディショニング協会 strength&conditioning journal
脂肪をエネルギーにする場合には酸素が必要で、そのためには筋肉に血管が張り巡らされることが重要です。
しかし、速筋線維には血管や色素タンパク質のミオグロビンが少なく白く見えます。
LT値を超えた運動を締めに行うと、この白筋に血管が作られます!
また、PGC-1αという調整因子が分泌されることでエネルギー産生所であるミトコンドリアが増えます。
そしてミオグロビンも増えて白筋もうっすら色づいてピンクになり、このことで脂肪を燃やせるキャバシティが増えるのです。
えーっと・・・・・・難しいですよね(TT)
自分のLT値を推測してみよう!
これは「推測」で行くしかありません。
どういうことかというと、トレーニングしている人としていない人の間で、この差がかなり激しいからです。
最大酸素摂取量・・・・・つまりその人にとってもうめっちゃきつい!という最大の運動をしている時があります。
トレーニングをしてない人はそれを100とした場合の60%くらいの運動でもう乳酸が急激に上がってしまうものです。
しかし、これがトレーニングしている人だと80%くらいまで上げてもこの乳酸が急激に上がるポイントには差し掛かりません。
もちろんトレーニングしている人は、めっちゃきついと感じるポイント自体も、トレーニングしていない人よりはるかに高いのでその差は歴然と言えます。
トレッドルの速度で計測した実験もあり、トレーニングを普段していない人は時速8.4Kmを超えると乳酸が急激に上がり、トレーニングをしている人だとこの速度が時速12Kmまで上がるそうです。
やはりかなり幅があると言えますが、まだトレーニングを始めて間もない方には、これでもある程度の指標にはできます。
また心拍数をあてにするのも一つの手段です。
最大酸素摂取量の60%の1分間の心拍数とは
- 20代 135
- 30代 135
- 40代 130
- 50代 125
- 60代 120
と言われています。
(運動強度の捉え方(伊藤朗 図解運動生理学入門P129 医歯薬出版))
スピードもしくは、心拍数を目安に自分のLT値付近の運動強度をぜひ探して、効率的にダイエットを進めていただきたいと思います(^^)
今回は内容が難しかったですね(^^;
ちなみにこのLT値、数千円払ってトレッドミルを使って実際に測ってくれる機関もあるようです。
興味がある方は探してみてはいかがでしようか?
よろしければご参考に(^^)
ではでは(^^)
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