スプリント・短距離のスピード

【解説】スピードアップの為の意識の置き方について

短距離の全速力ダッシュ

スピードアップの為の意識の置き方

皆さんこんにちは!

パーソナルトレーナーの野上です

今日は「スピードアップの為の「意識」の置き方」について、というテーマでお届けしたいと思います。

速く走ろう!として、意識をどこに置くか?

割と大事だたりします!

もちろん「なんも考えてねえんだけど・・・・」という方もいるでしょう(^^;

逆に「手は速く降って、目線はこのへんに起き、足はこうやって」と色々考えながら走っている方もいるかもしれません。

これですね・・・・意識の置き方によって発揮されるパフォーマンスには違いが出るんです。

今日はこの点にフォーカスしてお話ししたいと思います。

「意識の置き方」には、3つのパターンがある

意識の置き方には3つのパターンがあります。

一つは先ほど行ったように・・・

何にも考えていない・・・つまり無意識です!

では後の二つは?というと・・・

意識を「外」に向けるのか「内」に向けるのか?です。

もう少し詳しく説明をすると、「内」とは「身体の筋肉の動かし方」に目を向けるといえばわかりやすいかもしれません。

これを「内的焦点化群」と言います。

それに対して「外」というのは「地面を強く蹴る」というような感じで、自分の体の外側に対して意識を向けるということです。

これを「外的焦点化群」と言います。

この「意識の置き方の差」によって発揮されるパフォーマンスに差が出るのか?に対して研究をした例があります。

Wulfという方の研究ですが、スキーのシュミレーション課題での実験です。

  • 一つは「足の外側に力を込めろ」という指示群(内的焦点化群)
  • 一つは「外側の車輪に力を込めろ」という指示軍(外的焦点化群)
  • 一つはなんの意識もしない群(非焦点化群)

の3つで比較したところ・・・

外的焦点化群に優れた結果をもたらしたそうです。

ちなみに内的焦点化群と非焦点化群とでは差は見られなかったそうです。

次に低スキルのスプリンターを外的焦点化群、内的焦点化群、非焦点化群に分けて20mスプリントをさせめ実験を行いました。

指示の内容ですが・・

  • 内的焦点化群は「加速時は一方の脚を設置させたのちに出来るだけ素早く引き戻し、もう一方の脚をできるだけ力強く前へ振り出せ」
  • 外的焦点化群は「加速時はできるだけ素早くシューズで床を踏みこみ、できるだけ力強く前方に進め」
  • 非焦点化群は「20mを全力で走れ」

です。

この実験でも外的焦点化群はそれ以外のグループに対して優れた成績を残したそうです。

スピードアップの為の意識の置き方

「熟練したアスリートレベル」に関して

そしてもう一つ興味深い点があります。

それは「熟練したアスリートレベル」に関してです。

この競技レベルのアスリートにはなんと非焦点化群がもっとも優れた成果を出したそうです。

んー、やっぱり熟練者に関しては「無の境地」の方が力を発揮しやすいということなのかもしれません(^^)

しかし無意識が一番効果があったという「熟練したアスリートレベル」に関しても気になるポイントが一つ・・・

何と10mまでのスプリントに関しては「外的焦点化群」の方がパフォーマンスが高かったそうです!

これは何も考えないで加速していくより「地面を爆発的に押せ!」という意識で行った方が加速にいい影響をもたらすということです。

・・・何となくわかるような気がしますね(^^)

また「熟練したアスリートレベル」に関しても、研究によっては「外的焦点化群」の方が無意識で走っている時よりも加速時のみだけでなくトータルでいい結果が出たと言う研究もあるようなんです。

しかしこれはむしろ「そうだろうな」とも思います。

100人「熟練したレベル」のアスリートがいて、100人とも同じ意識でないと結果が出ないなんてことあるわけがありません(^^;

「人の意識」と言うちょっと曖昧な事を研究した場合「個人差」が生まれることは当たり前で研究結果がバラバラになることもよくある話です。

また新人アスリートに関しても「シンプルな課題」に関しては、あえて無意識で行わせた方がいい結果が出た!

と言う研究事例もあるようです。

しかし、スプリントのような複雑な課題になると「新人アスリートは無意識がいい結果を出した」と言う報告はないようです。

なので新人アスリートに関しては、フィールドでのスプリントに関してはやはり「外的焦点化群」の意識で行った方が良いと言うことになります。

・・・・・ちょっとまとめると・・・・

新人アスリートも熟練アスリートも「内的焦点化群」よりは「外的焦点化群」の方が効果的であることは間違いありません。

その中で運動スキルがすでに自動化されている熟練アスリートに関してはケースバイケースで無意識に行わせた方がいいケースがある・・・

と言うまとめになります。

色々書きましたがよろしければご参考にして下さい!

ではでは!

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