自重トレーニング

【徹底解説】腕立て伏せのフォームの基本とよくある誤解

腕立て伏せ(プッシュアップ)によるトレーニング

皆さんこんにちは

パーソナルトレーナーの野上です

今回は「腕立て伏せ」についてです。

ええ・・・もう基本中の基本エクササイズです!(^^)

僕も学生の頃、映画のロッキーのトレーニングシーンのビデオで見ては腕立て伏せに没頭するという青春を過ごしてきました!(笑)

で、この腕立て伏せ、自宅トレーニングにおいては胸のトレーニングの第一候補に上がりますが実は誤解も多いので、ちょっと色々ご紹介しようかなと思います。

腕立て伏せの基本

肘の角度の誤解

で、なにが誤解かというとですが胸のトレーニングの為に腕立てを行なう場合、フォームによっては全然胸に効かなくなってしまうんです。

そしてこれは、もう「肘の角度」につきます!

腕立て伏せを行なわせると肘を締める(脇を締める)フォームで行なう方がいます。

しかしこのフォームで行なうとほとんど胸の筋肉への刺激はなくなってしまい、上腕三頭筋のトレーニングになってしまうのです。

腕立てを時間制限で何回出来るか?という競技をすると皆さん脇を締めたフォームで行なう方が多いですが、トレーニング的にはこれはダメです(^^;

胸に効かせたい場合、脇は肘と身体の角度が90度弱くらいの角度迄、しっかりと肘を横に張って行なっていただくのがいいのです。

具体的な角度のイメージとして、腕立て伏せの脇の角度はバーベルのベンチプレスを行なうときと全く同じ位迄肘を開いて下さい

ベンチプレスを肩幅より少し広くグリップして、脇(肘)をぴっちり締めてバーを降ろしていく方なんていないはずです(^^;

同じ胸の運動ですから、手幅も動作中のフォームのイメージも腕立て伏せとベンチプレスは同じで大丈夫です!

まず腕立てで胸にちゃんと効かせたい場合は肘の角度をちゃんと胸に効く角度まで開いて実施しましょう!

手幅について

これもベンチプレスのときと全く同じだと思って下さい。

基本は肩幅よりやや広めにします。

ただし、これだけだとざっくり過ぎてけっこう間違う方って多いです。

正確には、少し肘を曲げた時に「前腕が地面と垂直になるポイント」があると思います。

動作中、この垂直になっている時間が一番長く取れる手幅が最もよい手幅と言えます。

手幅が広すぎるときは肩に、狭すぎるときは上腕三頭筋に必要以上に負荷がかかってしまっています。

前腕が地面と垂直のときが一番、肩、上腕三頭筋に余計な負荷がかからず、胸に最も負荷がかかるポイントです!

腕立て伏せの場合、自分で簡単に視野に前腕を入れながらチェックできますので、ぜひご参考にして下さい!

身体と降ろす深さ

身体は「まっすぐ」をキープして行なうのが基本です。

そしてその時にとにかく注意してもらいたいのが「身体を降ろす時の深さ」です!

僕はいつも「床に鼻が着くくらい迄深く身体を降ろして下さい!」と指導しています。

もちろん、首が前に出ては行けません!(^^;

これが浅いと胸に全く効かず、どうにもならなくなります。

ブレスの動作は、手の位置がボトムの位置(ベンチプレスだったらバーが胸に着いた時、腕立て伏せだったら鼻が床に着いた時)から、15cmくらい上げる迄が一番「胸」を使い、そこから先15Cmくらいが「肩」が多く使われ、最後のフィニッシュの時に上腕三頭筋が使われやすくなります。

中途半端に身体を降ろしていると最大の強化ポイントである「胸」にトレーニングの刺激が行かなくなってしまい、なんのトレーニングなのかよく分からなくなっちゃうのです。

いわば「一番美味しいポイント」をスルーしちゃうんですね!

そうならないように、腕立て伏せではしっかりと鼻が床に触れるくらい迄身体を降ろし、そこから上げていくようにして下さい。

特に腕立て伏せは、バーベルのベンチプレスと違い負荷がなかなか上げられません。

なのでせめて動作の可動範囲だけでもしっかりと確保しなくては行けません!

ぜひ、ちゃんとした可動範囲でトレーニングして頂き、しっかりと胸にトレーニングの刺激を入れるようにしましょう!

また身体を上げる時に一瞬反らしたりしないようにも気をつけて下さいね(^^)

腕立て伏せの誤解

良くある質問と答え

「腕立て伏せでマッチョになれますか?」というご質問をたまに頂きます。

他にも

「胸を鍛える一番効率的な方法はなんですか?」

「腕を太くしたいんですけどどうすればいいですか?」

みたいなパターンも多いです。

すると、僕はこう答えます。

「ベンチプレスを6回から12回ギリギリ出来る重さで3セット90秒インターバルで週に2から3回行いましょう」とか、

「ベンチプレスとアームカールが一番のお勧めですよ」

とか、・・・

まあ、答える内容は異口同音で、だいたいこんな感じで返信をします。

すると、かなりの割合でこういう類の返信が来ます。

「器具はないので自宅で出来る物はなんですか?」とか「自重でできるものはないですか?」とかです(^^;

一番でとか、効率的とか言うから正直に答えたのにー・・・結局自重が前提なら先に言ってくれーーーー!

と言いたい所をそこは大人ですのでグっとこらえて「では腕立て伏せが基本ですね(^^)」なんて答えたりします(苦笑)

すると今度は「ほんとにつきますかね?」とか「腕立てやってんですけど最近筋肉痛こなくて・・大丈夫でしょうか?」とか質問が帰ってくるパターンが多いです。

このブログを読まれている方の中にはかなりの割合で「あ、そういえば野上さんとそんなやりとりした」とドキッとされている方多いのではないでしょうか?(^^)

で、僕の場合もうほんと正直に「腕立て伏せ」では頭打ちは早いですと夢も希望もないバカ正直な答えを返してしまう事がほぼ毎回です。

腕立てでマッチョにならない理由

これはですねえ、・・・・細マッチョならともかくちょっとゴリマッチョという所迄は行かないというのが正直な所なんです(^^;

筋肉を肥大させるには、ある程度の「重さ」が必要になってきます。

つまり、腕立て伏せが12回以下しか出来ない方にとっては、腕立て伏せは筋肥大の効果を見込める運動になります。

しかし、もう15回以上できるようになってしまうと余程の工夫をしない限り「あまり」筋肥大は見込めないんです。

まったく肥大しないとは言いませんが、ある程度効果は限定的にならざるを得ないと言えます。

そしてそれ以上に実施回数が出来るようになると「筋力」や「筋肥大」よりも「筋持久力」という能力が向上します

そして筋持久力の向上は、あまり筋肥大を伴わないんです。

ピントこない方は、僕がお客様に良く言う台詞があります。

「走るという競技で一番筋肉がついているのは短距離ランナーです。そして一番ほっそりしているのは長距離ランナーです。

運動時間が長ければ筋肉が太くなるなら長距離ランナーの足はマッチョでなければなりません。でも逆ですよね?

つまり、運動時間が長くなっても筋肥大とはあまり関係がないんです。時間ではなく、短距離ランナーの用に短時間で強い負荷がかかった方が筋肥大は起こりやすいんです。」

と僕はお客様にいつも言っています(^^)

腕立てでマッチョになるには?

では、腕立て伏せでは筋肉はつかないのか?という所に話は行くと思います。

器具がない、ジムに行けないという方は、腕立て自体に工夫をこらすしかありません。

どう工夫するかというと、要するに負荷を強くする工夫が必要です。

もうシンブルに12回以下しかできないように工夫をするんです。

工夫の仕方としては

  • 足の置く位置を高くしてみたり、
  • 背中に重りをのせて(リュックのような物に重量物を入れて)
  • 誰かに乗ってもらったり、
  • 超スローで動作をしたり
  • 腕立て伏せでジャンプするプッシュアップジャンプをしたり

と言った具合です。

それらの工夫で回数が12回以下になるようであれば筋肥大の効果は期待出来ます。

もしそれらの工夫をしても20回以上出来てしまうようでしたら・・・・・

あとはインターバルの時間を短くするか圧倒的にセット数を多くして対応するしかありません

そしてより効率的にしたかったらもうバーベルのベンチプレスなどを購入するか、学校のトレーニングルームを借りるか、ジムに通うかして下さい。

素直に器具をつかって頂く事を、切にお勧めいたします。

しかし「いや、俺は細マッチョ狙いだから・・・」という方なら腕立て伏せでもOKです!!

筋肥大を目的とする場合は「筋肥大は6~12回ギリギリ出来る重さで90秒~2分インターバルで3セット」を目安にトレーニングをしましょう!

よろしければご参考にしてください(^^)

ではでは!!

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