筋力トレーニング

【優しく解説】成長期の筋トレの適正なガイドライン!!

成長期の筋トレ

皆さんこんにちは!

パーソナルトレーナーの野上です!

今日は「成長期の筋トレ」についてというテーマでお届けしたいと思います。

成長期に筋トレ

よくいただくご質問にこういうものがあります。

「成長期に筋トレしたら身長止まってしまいますか?」と・・・・

僕はそういう時はこう答えています。

「それほど気にしなくても大丈夫ですよ」・・と・・・

一般的に言われている成長期の子供に対してのトレーニングの概念はこういったものが多いです。

成長期の子供は、神経系の伸びが最も伸びる時期です。

この時期は技術的なトレーニングを多く行い、筋肉をつけるトレーニングは身長の伸びが一段落する高校生くらいから行う方が良いだろう!

ただしある程度の筋力トレーニングも必要なので主に自重負荷の筋トレに関してはフォームなども気にせず根性論よろしく、ひたすら行わせる・・・

みたいな現場のケース多くないですか?

これ本当に正しいんでしょうか?

この時期の子供にバーベルを担がせてスクワットを行うと上から重い重量で押し付けるので身長が縮むからダメだぞ!!

そういうトレーニングより子供だから、飛んだり跳ねたりするジャンプ系のエクササイズは瞬発力も鍛えられるし、子供のうちにこういうエクササイズをしておけばジャンプ力や敏捷性が鍛えられて良いはず!!!

イメージとしてはこんな感じですよね?

まず最初に断っておくと「過剰な筋トレは行ってはいけない」!! これは本当です!

ここは誤解のないように最初に言っておきます!

ただしこれは成長期の子供に限った話ではなく、成長した大人でもよっぽど普段からハードにトレーニングしている人でない限りはどんな人でも「過剰に筋トレしてはいけない」のです。

ではどれくらいなら過剰なのか?ですが、その前に成長過程の骨についてお話をします。

関連YouTube動画 実はそんなことない!! 成長期に筋トレしたら背が止まる? エピデンスで説明します!?

成長過程の骨について

思春期に身長が著しく伸びる過程では、骨の先端にある「骨端軟骨部」と呼ばれる部位が増殖します。

この部位の強度は筋肉が骨に付着している「腱」の半分くらいしかありません。

また、骨の先端部付近には「骨形成層」と呼ばれる軟骨組織の層があり骨は完全につながっておりません。

このため大きな負荷で筋トレをすると「骨端軟骨部」や「骨形成層」に過大なストレスが加わり骨の付着部に炎症を起こしたり骨の成長不全をもたらす危険性があります。

こういった理論上の問題点について筋トレを実際に行わせた研究があります。

主に小学生期の子供の場合

  • 静的な筋力トレーニングを行わせた場合、筋肉量の増加は50%程度、筋力の増加は成人の50%以下であった。(1997 Lillegard)
  • 動的な筋力トレーニングを実施した場合筋力の増加は静的トレーニングと同等、筋肉量の増加はほとんど見られない(1992 Blimkie)
  • 高強度の動的筋力トレーニングを5か月間実施した場合、ベンチプレス・レッグプレスの1RMの向上は見られたが筋肉量の増加は見られなかった。

また

  • 「トレーニング期間においての骨の異常、障害の発生はなかった」(1990 Ramsay)
  • 適切な指導のもとでは筋力トレーニングを実施した場合、怪我の受傷率は他のスポーツと変わらない(1993 Mazur)

主に中学生に筋トレを実施した場合

  • 静的・動的筋力トレーニングを実施した場合、筋肥大・筋力の増加が認められる(1989船渡)
  • 5RMでは大学生と同じ比率で向上(1987 Sailors)

というものです。

総じて言える事は、過剰に筋力トレーニングをした場合は成人に比べ骨の骨端が弱いので成人に比べてリスクは確かに高いと言えます。

しかし適正にトレーニングを行った場合このような弊害が起こる可能性は低く、むしろ筋力向上のメリットの方が大きいと言えます。

しかし「じゃあどれくらいが適正なの?」と思われると思います。

「じゃあどれくらいが適正なの?」

まずエクササイズの種目です。

スクワット、ベンチプレスのように複数の関節を動かしてトレーニングする種目を、上半身、下半身、体幹を中心に、導入時には1回のトレーニングあたり3〜4種目、中学生で半年以上の定期的なトレーニングをまず行います。

半年経って経験を積んだら最大8〜10種目のトレーニングを選択します。

その他一つの関節しか動かさないトレーニング種目(フライ系など)や、複合動作のエクササイズ、バランス能力が要求されるエクササイズなども満遍なくとりいれます。

負荷抵抗の手段についてですが・・・

  • 日常生活やスポーツ動作において、重力下で効率的に力を発揮する能力がまず必要なので、筋トレでは自重トレーニングや軽いダンベルなどを用いてトレーニングするところから始めましょう。
  • 水平方向の負荷に関してはチューブがオススメです。
  • また、トレーニングパートナーの体重を利用してトレーニングしたり、徒手による抵抗もチームトレーニングでのコミュニケーションづくりにはおすすめとなります。
  • 負荷の大きさに関しては、最初は正しいフォームで12〜15回反復できる負荷を目安にすると良いでしょう。
  • 中学生である一定期間(半年以上)トレーニング経験を積んでいる場合「フォームを崩さずに&回〜8回反復できる負荷」まで徐々に上げていっても大丈夫です。
  • ただし、5回くらいしかできないような重量を取り扱うことはお勧めできません!
  • 反復回数は最初は10回を目安に行います。
  • つまり先ほど12回から15回反復できる重さでと述べましたが、最初は2〜5回ほど余裕を持ってトレーニングを行うということになります。
  • 最大反復回数は行わないようにしましょう!
  • セット間の休息は1〜2分を目安とします。
  • 1回のとトレーニング時間に関しては、小学校高学年に関しては20分程度、中学生は30分まで可能。
  • 頻度は、週に2回〜3回を目安とし連続してトレーニングは行わず必ず1〜2日以上の休養日を設けるようにしましょう!

以上がトレーニングのガイドラインとなります(^^)

(日本トレーニング指導協会より)

「体幹トレーニングを開始する最も適切な年齢」

世の中には小学生からスポーツを始める方もたくさんいらっしゃると思います。

サッカーを始めとする多くのスポーツではトップ選手ともなると、世界と対戦する機会も

てでくるほどです。

しかし、よくこんな事を言われることもあります。

成長期に筋トレをするとあまり良くない・・・と・・

これは、前のページでもご紹介したように適正にトレーナーが管理しながら行えば特に問題はないのですが、それでもそういうイメージはいまだに強く世間に浸透していると思います。

しかしそんな筋トレでも、こと「体幹トレーニング」に関しては、成長を阻害するようなイメージが少なく、どんなスポーツでも補強トレーニングとして取り入れられていたりすることも多いと思います。

適性時期

そして何事にも「適正時期」というものがあります。

例えば「バック転」を習得しようとしたとしましょう。

子供の頃に始めれば、比較的短期間で習得できる子供も多いでしょう。

しかし年齢を重ねていくほど、習得に時間がかかるようになります。

大人になってから習得しようとしたら、子供の時の何十倍もの時間がかかる・・・・

なんてケースを想像していただくとイメージしやすいと思います。

つまり、トレーニングを開始するには「至適時期」というものがあり、そこを逃すと対期間で習得できるものがてきなくなることがあります。

そしてこれは「遅すぎてもだめ」ですが「早すぎてもだめ」と言われることもあります。

例えば、「筋肉の肥大」を目的として筋トレしようとする場合です。

子供の頃からそれを目的にしても、年齢的に成長ホルモンの分泌がそれほど分泌されないので思ったように筋肥大することはありません。

しかしこれが高校生くらいになるとトレーニングをすればするほど強くなったり、大きくなったりするくらいの成長スピードがあったりします。

体幹トレーニングを始める至適時期はあるのか?

話を戻しますが「では体幹トレーニングを始める至適時期はあるのか?という問題ですが・・

あるんです!(^^)

とある研究で、身長の伸び率と体幹トレーニングを実施した場合の体幹の筋力の伸びとの相関関係を調べた事例があります。

それによると、体幹の筋力アップが最も著しいのは、

  • 身長の伸び率が最も高い時期の少し後

だったそうです。

年齢でいうと、

身長が最も伸びる時期は

  • 男性は 12.4才
  • 女性は 10.4才

に対し、上体起こしの発達スピードの最も著しかったのは

  • 男女共 12.9才

だったそうです。

つまり、中学生くらいから体幹トレーニングを始めておくと、比較的短期間で体幹の筋力の向上が見込めると思っていただければいいと思います。

ただあくまでこのデータは傾向的なものであって、たとえ大人から体幹トレーニングを始めても十分に筋力は向上します(^^)

もうその時期を外れたから体幹トレーニングするのやめよう・・・なんて決して思わないでくださいね(^^;

体幹は筋力が向上すると、姿勢の保持を始めとするメリットはたくさんあります(^^)

もちろん見かけでも腹筋が「シックスパック」になっていればかっこいいですよね(^^)

そして比較的体幹の筋肉はトレーニングの効果が現れやすい場所でもあります。

体幹は比較的短期間でトレーニングできる回数が増えたり強度を増やしている部位でもあります。

今日はあくまでこんなデータもあるんだなくらいの参考程度にとどめておいてください(^^)

ぜひ成長期の方でこれからトレーニングを始めたいという方は参考にしてください(^^)

ではでは!!

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