「プレーの質に必要な筋肉を見極めてみよう!」
「このスポーツに必要な筋肉はどこですか? 」というご質問はよくいただく質問です。
その度にある程度の傾向を指すものの、まず全身を満遍なく鍛えることを勧めています。
もしくは、できるだけ広い範囲を指すようにアドバイスしています。
例えば「足腰と体幹を鍛えましょう」・・・・・とか(^^;
自分で答えておいてなんですが、足腰と体幹が必要じゃないスポーツなんてあるのかな?(^^;
まあそれは置いておいて、なぜこのように答えるのかというと、特定の筋肉だけ鍛えてもプレーの質が上がるということは少ないからです。
スポーツのプレー中は身体中のあらゆる筋肉が連動して動いています。
特定の筋肉だけ鍛えるより全身の筋肉をまんべんなく鍛えておく方がプレーの質は向上しやすいと言えます。
なのでわざとあまり細かいことを指摘しないようにしています。
しかしそれでも傾向的なアドバイスをできる目安のようなものは実はあります。
二つのパターン
特に足腰ですが、プレーの傾向で主に二つのパターンに分かれると思っていただければOKです。
どういうことかというと、自分の行っているスポーツが
- 直線的なのか
- あちこちに複雑に動かなければならないのか?
です。
例えば陸上競技、野球のように、走る方向が主に一つの方向に走る競技に関しては、足は体幹部に近い筋肉が太く、ふくらはぎに向かって細くなる傾向にあります。
したがって野球やソフトボールの選手は比較的「お尻」が大きい傾向になるのです。
直線方向に走る場合、推進力の源となるお尻の筋肉が発達する傾向にあり、さらにトップスピードを速くしたい場合は膝から下の筋肉があまりない方がいいのです。
これは足のスイングに対して支点から遠くにある重量物が軽くなった方が有利という側面があるからです。
陸上競技の選手の足がサラブレッドのように太ももから下に行くに従って細くなっていくのにはその方が有利だからです。
これに対して、サッカーやバスケ、テニス、卓球、バレーのようにいろいろな方向に瞬時に動かなくてはならないスポーツの選手は膝やふくらはぎの筋肉が発達しやすい傾向にあります。
これはいろいろな方向に走り、そして止まらなければなず、そこから再びいろいろな方向にダッシュということを繰り返すとふくらはぎや膝周りの筋肉を酷使することになりこの筋肉が太くなる傾向にあります。
(だからこういう競技は膝を故障する選手が多い)
サッカーをしている方と陸上競技をしている方との足の筋肉を見てもらえれば、かなりの確率でサッカー選手の足の太さが、下に行ってもそれほど変わらず、ある意味「ずんぐり」している筋肉のつき方をしていることが皆さんの周りの方々にもいるのではないでしょうか?
ポジションによる違い
また同じスボーツの中でも「ポジション」によってもちろん筋肉のつき方の傾向は変わります。
例えば、野球であれば内野手は比較的いろいろな方向に走らなければならず、どちらかというとサッカー選手のようにふくらはぎが発達してあまり「すらっ」とした筋肉にはなりづらいです。
しかし外野手はボールの落ちる場所に一直線に走ることが多いのでイチローのようにすらっとした筋肉のつき方をしやすいと言えます。
サッカーでもサイドバックの選手は比較的縦方向に一直線に走る機会が多いので、割とすらっとしやすいと言えます。(まあでもふくらはぎ太い選手多いですが(^^; )
また先ほどソフトボールの選手はお尻が大きくなるといいましたが(これを気にする女子の方とても多いですよね)・・・
これは、陸上競技の選手より「腰を落としている時間」が長く、また骨盤を回転させるのに骨盤周辺の筋肉がよく使われ発達するためにこういう傾向になると言えます。
野球の投手は大抵「お尻が大きい」ものです。
ゴルフもそうですよね。
なので「どの筋肉が必要なのか」という場合、自分の行っているスポーツが
- 直線に走ることが多いのなら「お尻の筋肉」
- あちこちに方向転換&ダッシュが多いのなら、「膝周りとふくらはぎ」
- 骨盤を回転させる機会が多いのなら「骨盤周辺」(特に外側)の筋肉
が大切ということになります。
自分の行っているスポーツ・ポジションによってある程度の「傾向」を掴んでおくのもいいでしょう。
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次のページではさらにそんな筋肉に「魅せる筋肉」と「動ける筋肉」に違いはあるのか?というテーマでお話ししたいと思います。