皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「あえて片腕、片足でトレーニングするメリットについて」というテーマでお話ししようと思います。
ベンチプレス、スクワット、デッドリフト・・・・
BIG3と言われるこれらの運動はもちろん両腕、両足を揃えて使ってトレーニングする種目になります。
そのほかにも、マシントレーニング、自重トレーニング、ダンベルトレーニング・・・・
色々なトレーニング方がありますが、ほとんどの皆さんトレーニングって「両腕」「両足」を揃えて同時にトレーニングしていませんか?
もちろん基本的にはそれでOKです!(^^)
「片側だけの方が力が出る!」
みなさん、突然ですが「握力」を測られたことありますでしょうか?
それくらいあるよ!
学校の体力測定で測った!
なんていう方も多いと思います。
ではこんな測り方したことある方いらっしゃるでしょうか?
- 両腕いっぺんに力を入れて、両腕同時に測った
という方(^^;
あまりいらっしゃらないと思います
いやいや、握力計が普通一つだから片腕でやってるんでしょ?
そんな風に思っていませんか?
でも学校の体育館で生徒全員でどうせ左右やるのなら、握力計くらい二つ用意して、両腕いっぺんでやった方が進行は早いですよね?
もしくは、両腕いっぺんにやった方が握力の数値が強いなら、その方がいいと思いませんか?
これちゃんと理由があるんです。
実はパワーというのは両腕もしくは両足いっぺんに力を入れるより、片腕、片足だけで力を出した方がパワーが出やすいという傾向があるのです。
つまり片腕ずつやった方が、握力のスコアは高いのです!
いやいや、スクワットとかデッドリフトとか、両足いっぺんに力を入れてるけどめっちゃ重いもの持てるんだけど・・
片足でやったって、全然力出ないんだけど・・・
と言う方もいらっしゃるかもしれません(^^;
確かに片足だけで発揮できる力というのは、両足に比べて物理的に半分になるわけです。
当然扱える重さは両足の時よりも軽くなるのですが・・・
では重さが単純に「半分になるのか?」という話です。
これですね・・・違うんですよ(^^)
こちらのグラフをご覧ください(^^)
こういうのを「両側性筋出力低下」という現象です。
両側で発揮した力が、片足ずつ発揮した力の合計よりも低いことを表しています。
例えば両足でレッグブレスを100kgで扱えたとします。
これを片足でやったら50kgになる・・・・のではなく、片足でやったら60kgになり、これらを足すと120kgになる・・
そんな現象を指します。
この理由はまだ解明されていないのですが、脳からの指令で発揮されるパワーの量には一定の範囲があって、それを左右に振り分けるとそれなりにパワーも分散されてしまう・・・
そのように考えられています。
また考え方として「歩行」のように人間は普段片方ずつ力を入れることが多いので、高い筋出力を行うときもそのような傾向が現れるのではないかとも考えられています。
ただしこれらはまだ想像の域を出ず、研究によっては片足ずつの合計よりも両足でやった方がパワーが出たなんていう結果もちらほらあるようです。
また、普段からレッグランジのように、片足で力を発揮するトレーニングを積んでいる場合この現象が起こりやすいとも言われています。
確かに、普段から片足で力を発揮することに慣れている選手と、スクワットしかしていない選手とでは、その差が生まれやすいであろうことは想像できます(^^)
またこれは「力」だけでなく、実際のジャンプにも現れるそうです。
つまり、片足でジャンプした場合の両足の合計値が、両足でジャンプした時の数値よりも20%も高いという報告もあります。
また、この現象は、
- 年齢
- 性別
- 普段から運動をしているかどうか
などに関係なく見られる現象であるようです。
また、エクササイズによってもこの現象が現れやすいかそうでないのか?が出る傾向にあります。
例えば、筋肉の伸縮をともなわい、その場で力を発揮し続けるアイソメトリックという力の使い方があります。
両手を胸の前でお互い押し合うような力の入れ方のあれです(^^)
筋肉は伸縮しないですが力は入りますよね(^^)
この場合、高速で動く場合よりこの現象が出にくい傾向にあるそうです。
逆に言えばこの現象は身体を速く動かす場合に出やすいとも言えます。
確かにパンチは両腕いっぺんに行うより、片腕だけで行った方が絶対力は出るでしょう(^^)
もし両腕いっぺんに出した方がパンチ力が強い・・
その方が強いパワーを発揮できるのならボクサーは「両腕いっぺんパンチ」で戦いますよね?(^^;
また、足に関しても腕に関しても「押す」系の種目では、この現象は出やすいようです。
大抵のスポーツは「片腕」でパワーを発揮するシーンが多いものです。
(女子バスケのシュートやバスだけ両腕ですが・・・)
もちろんこれは「体幹の回旋動作」を生かして動作することができることももちろん関係しています。
では、筋トレに戻って・・・