ジャンプ

【真実】ブルブルマシンって本当に効果があるの?

ブルブルマシン

皆さんこんにちは

パーソナルトレーナーの野上です

今日は「ブルブルマシンの効果について!」というテーマで、お届けしたいと思います(^^)

ブルブルマシン・・・・ご存知ですか?

実はうちのクラブにもあります。

これですね・・・本当に頭の頭蓋骨の先端までかなりの勢いで「ブルブル」します(^^;

よくお客様には「耳垢全て耳の中で落ちますので、マシン降りたら頭傾けてトントンとした方がいいですよ」と言うくらい振動激しいです。

(お客様にはシャレに聞こえていない)

で、ですね・・・そう・・・

「このマシンどんな効果があるの?」です。

僕はいつもこのマシンに関しては「ブルブルする振動の中で力を発揮することによって、普段使用されない、動作を固定させたり安定させるために使われる筋肉を動員して刺激するトレーニングです」とお客様に説明しています。

実際相当細かく、見た目よりずっと激しい振動の中、いくつかのポーズをとっているだけでじんわり汗ばんできます(^^)

しかしこのブルブルマシンはトレーニング全体から見るとあくまで「キワモノ」的なポジションのトレーニングであるとも言えます。

一般的なウエイトトレーニングや有酸素トレーニングに比べて、メインストリームには乗らない「ちよっとした余興」のような感じで捉えられているトレーニングではないでしょうか?

しかし・・・・この「ブルブルマシン」が、垂直跳びやパワーの向上に役立つとしたら・・・・

そんな「キワモノ」扱いではなく積極的に身体パフォーマンス向上に使用されるトレーニングになるやもしれません。

今日はこの辺についてお話ししようと思います

ブルブルマシン(振動マシン)の効果って?

だだブルブルしているボードの上で色々な姿勢をとるだけなのに・・・

これですね・・・やって見るとわかるのですが・・・

ただじっとした姿勢でいるだけなのに、うちのジムのマシンは一つのコース9分ほどなのですが終わると割と汗かいて終了します。

なぜか?

これは「深層筋(インナーマッスル)」に働きかけるんですよね(^^)

専門用語で「不安定なサーフェイス上のトレーニング」というものです。

つまり「不安定な足場」でのトレーニングという意味です。

みなさんには「バランスボール」を思い出していただくとわかりやすいと思います。

フラフラした足場の上でトレーニングすると「動作を固定させるために必要な筋肉」の動員が非常に増えるのです。

頑強でビクともしないベンチブレス台の上でベンチブレスするのと、バランスボールに仰向けになってベンチブレスするのでは使用重量も力のいれどころも何もかも違ってしまいますよね(^^;

(危ないのでバランスボールの上でベンチブレスなんてしちゃダメですが・・)

この「動作を固定させる筋肉」は身体の深層部の小さな筋肉が色々と活躍していることが多いので「身体の深層部を刺激する」という表現を僕は使っています。

帆船の「船のマスト」を想像して見ていただくとわかると思いますが、マストは一本の柱を四方八方からロープを引っ張りあいながら支えています。

あれと同じ感じで、骨に色々な方向から筋肉が付着していて引っ張り合いながら動作を固定しているんです。

なので「ブルブル」すると、まるで船が激しく揺れているのと同じで、引っ張りあっているロープ(筋肉)にかかるテンション(張力)は強くなる・・・

そのようにイメージしていただくとこのマシンのトレーニングの負荷のかかり方が理解できると思います。

さらにブルブルマシンを効果的に使う方法

割と侮れない「ブルブルマシン」の効果ですが、これさらに「奥義」があります。

お客様には安全上まだ指導していないのですが・・

じっとしている・・つまり静的なトレーニングから、少し発展させて「動的」なトレーニングをこの上で行うとそれだけでかなり効果が上がります。

この上でゆっくりスクワットするとかですね(^^)

こうするとより一層深層筋への刺激が深まります。

垂直跳びや、スプリント・・さらにウェイトトレーニングなどの筋力に対して

次はアスリートに向けて効果があるのか?です

まず結論から言います。

ブルブルマシンは垂直跳びや、スプリント・・さらにウェイトトレーニングなどの筋力に対してパフォーマンスを向上させる研究がいくつもあります!

データ参照元 NSCA全米ストレングス&コンデイショニング協会strength&conditioning journal

一応ジャンプに関する研究結果をご紹介すると・・・

  • 男女90名に実施した研究で、平均5分実施で0.47インチ、10分実施で0.41インチの向上が見られたそうです。(Armstrong)
  • レクレーションレベルの男女30名に実施した研究で、平均0.98インチ向上(Dabbs)
  • 女子ホッケー選手18名に実施で平均8.1%の向上(Cochrane&Stannard)

などが、あげられます。

んー、すごい!!

これらは、あくまで向上の結果が出た研究でもちろん色々な研究の中には、変化なしとする研究も散見されます。

そして大事なことは、これらの研究はブルブルマシン実施後の「一時的なパフォーマンスの向上」を表しているということです。

つまりこの場合「効率的なウォーミングアップ」としての役割を果たしていると言えます。

しかし例え一時的なパフォーマンスアップだとしても「今まで飛べたことのない高さを飛ぶ」ことにはとても意義があります。

それを日常的に実施してトレーニングしていくことにより一時的なバフォーマンスの向上が、やがて「いつものバフォーマンス」に変化していくからです。

なかなか学校などではブルブルマシンを置いてあるところは少ないかもしれませんが、ジムに通っている方でこれらのマシンが置いてあったらブルブルマシンを実施した後にジャンプ系トレーニングを実施してみてはいかがでしょうか?

ただし、いくつかの注釈があるのも事実です。

まず、考慮しなければならないのは、

  • 振動の周波数
  • 振幅の幅
  • 実施時間
  • 休息時間
  • 振動の種類

これらをどう組み合わせるのか?です。

・・・・頭痛くなってきますね(^^;

一応一般的なパフォーマンスを向上させるための数値ですが・・

  • 周波数は約30Hz
  • 振幅の幅は4mmから10mm
  • 実施時間は30秒から4分の間
  • 研究でよく用いられるのは1回30秒から60秒で、運動休息比は、1:1〜1:3

になります。

振動の種類ってなんなの?と思われる巣もですが、振動には

  • 3D型(前/後、水平、垂直方向全て組み合わせて振動する)
  • 垂直型(主に垂直方向のみ振動する)
  • 回転型(軸を中心に傾斜する)

があります。

振動の種類に関してはまだ一貫した傾向は示されていないそうです。

「ブルブルマシンはパワー向上にも役立つ!」

まずブルブルしただけでパワーなんて向上するわけないだろ!と思われるかもしれませんが・・・

世の中には色々な研究があるもので、これも研究されているんです(^^)

その研究によるとですね・・・

ブルブルマシンを事前に実施した場合、なんとピークパワーの向上も認められるとのことなんです。

振動プラットフォーム(ブルブルマシンのこと)の上で様々なことなる周波数を使って実験したところ、30Hz〜50Hzの周波数でピークパワーが1〜1.75%優位に上昇したという報告があります。

  • Cormieらの研究によると30Hzの振動周波数と2.5mmの振幅を用いて30秒間刺激した結果、ジャンプの跳躍高が優位に増大した

そうです。

また振動プラットフォームに乗った後、様々な休息時間(0分、1分、5分、10分)を試したところ1分の休息時間後に実施した時が最もパワーが上がったそうです。

ただこれには個人差も見られるようです。

  • Dabbs らの調査では30秒を4セット、ブルブルマシンで刺激した後、最適なパフォーマンスを発揮する休息時間には個人差があり、アスリートに最適と思われる特定の休息時間は存在しなかった

そうです。んー、まあ・・・研究結果なんて色々だよね(^^;

そのため別の研究ではこの休息時間のベストは各自バラバラであったので、事前に個別のテストが推奨されています。

そして各自のベストパフォーマンスが発揮できる休息時間をあらかじめ調べておくことが大切であると述べられています。

ちなみにテストを行う時の注意点として最適なパフォーマンスには振動の周波数が低ければ振幅も小さくすること、周波数が高ければ振幅も大きくすることが必要であると示唆されています。

例えば周波数が30Hzなら振幅は2〜4mmにする、周波数を50Hz設定するのなら振幅は4〜6mmにすると行った具合です。

なぜジャンプ力やピークパワーが上がるのか?

ではなぜジャンプ力やピークパワーが上がるのか?です。

これは前のページでもお話ししましたがブルブルマシンがパフォーマンスを向上させるための「ウォーミングアップ」としての働きがあったためと考えられています。

もしジムにブルブルマシンとフリーウェィトトレーニングスペースが併設されていてパワートレーニングができる方は、クリーンなどのパワー系トレーニングの前にブルブルマシンでウォーミングアップする事をお勧めします!

ちなみにウォーミングアップとして行う場合、ただブルブルマシンに乗っているだけではダメです。

その上で「スクワット」(クォータースクワット)を5秒に1回のリズムで30秒から60秒、3〜4セット、運動休息比1対1で行うことが提言されています。

ちなみにちょっと難しいので説明をはしょりましたが、ピークパワーは以下の式にのっとって求められたそうです。

PPw(ワット)

=60.7×跳躍高(cm)

+(45.3−体重(kg))−2055

ゼミなどの研究で使う方はご参考にしてください(^^)

ブルブルマシンでストレッチ?

ここで皆様とのやり取りを一つご紹介したいと思います。

今日ご紹介するのは、このようなやり取りです。

質問
野上さん!YouTubeいつも拝見してます。

ご質問いいですか?

フィットネスとかに置いてあるブルブル震える機械があるんですが、震えるマシンでストレッチをすると『動的ストレッチ効果は得られる』が知りたいです!

宜しくお願いします。

野上鉄夫
スタティックストレッチ(静的ストレッチ)をブルブルマシンで行うと、ただ何もないところでスタティックストレッチを行うよりは動的になると思います。

血流も良いですし。

しかし、動的ストレッチをそのままやった方がより効果は高いでしょう。なぜなら関節の稼働が少ないためです。

というものでした。

ブルブルマシンの上で行うストレッチの効果

今回ご質問のあった、ストレッチですが振動板の上で静的なストレッチを行うと動的な効果があるのか?という点です。

これは、安定したサーフェスの上で行うよりは動的な効果が見込めると思います。

細かい振動により、筋肉の伸ばされ方は、ただ一つの方向に筋肉を引っ張るよりは多角的な刺激が得られると考えられます。

ただ、それでも関節が動く可動範囲自体は動的なストレッチをそのままやったほうが大きいです。

あえて振動板の上でストレッチをするよりはそのまま普通に動的ストレッチを行った方がシンプルに効果が上がるように思います。

どうせせっかく振動板の上でストレッチをするのなら、静的なストレッチではなく思い切って、振動板の上で動的なストレッチを行った方が、普通に動的ストレッチを行うよりも多角的な刺激が筋肉に入ります。

よしければ「ブルブルマシン」の上で「動的なストレッチ」を試してみてはいかがでしょうか?

色々書きましたがよろしければご参考にしてください(^^)

ではでは!!

 

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