皆さんこんにちは!
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「疲労の科学 深部体温」というテーマでお届けしようと思います。
深部体温とは何か?
これはこの名の通り、身体の「深部」、いわば奥の部分の体温をいいます。
そして、この体温は1日の中で緩やかに変化をしています。
その差は1度くらいで、皮膚の温度よりも上下幅が激しいのが特長です。
この深部体温の上下が、疲労回復にもっとも大切な「睡眠」と密接に関わっています。
この「深部体温」が最も低い時間は、起床する1〜2時間前くらいの時間です。
つまり起床するときは、この深部体温が徐々に高くなっていき起床に至るという過程を辿ります。
そして起床からそのあとは、深部体温はどんどん上昇の一途を辿ります。
そして夕方から夜にかけてピークを迎え、これが崖を下るかのように下がって眠りにつく・・・。
これが本来あるべき深部体温の変化です(^^)
つまり疲労を回復させるためにとても大事な睡眠に入るという時点では、夕方から夜にかけて上昇した深部体温と睡眠時に低下する深部体温のいわば「ギャップ」が大きければ大きいほど眠りに入るのがスムーズになるのです。
夏の時期などは、どうしても冷えた飲み物をがぶ飲みしてしまう時期ではあります。
夜にピールを飲むのも同じです。
するとせっかく上がっていった深部体温の上昇を妨げてしまうことにつながるんですね。
睡眠前に口にする飲み物はあまり冷えたものではなく、どうしても冷たいものが飲みたい場合は睡眠の時間よりかなり前に飲むようにすることをお勧めいたします!
また起床時はしっかりと朝食をとると、この深部体温が上がりやすくなります。
ここで日中の活動的な行動で深部体温がさらに上がり、夕食を摂ることでさらにぐっと深部体温は最後の上昇を迎えます。
逆に朝食をとらないと深部体温が上がりずらく、それが夜まで引きずった場合は「ギャップ」が生まれづらくなり、睡眠のリズムの乱れの原因になったりするのです。
深部体温をあげるには?
良い睡眠を取るには睡眠前に深部体温をいかにうまく上げていくかというのが一つのポイントになります。
じゃあ運動しよう!なんて思うと、その場合交感神経も刺激してしまうので入眠しずらくなってしまいます。
なので「上手くあげる」ことが大事なんです。
この上手くあげるテクニックの一つに「入浴」があります。
よし、じゃあお風呂の温度を高くしたり、熱いシャワーを浴びれば高くなるんじゃ・・・・というのも間違いです。
その場合も体を興奮状態にしてしまう交感神経を刺激してしまいます。
深部体温はぬるめのお湯にすこし長く入る方が高くなる傾向にあります。
38度、40度、42度のお風呂に入り、30分後の体温を測った実験によると、30分後の体温は38度で入浴したグループがもっとも高かったそうです。
熱いお湯に入ると、人間は本能的に体温を下げようとして調整を図る(積極的な発汗作用等)ので入浴後すぐに体温が下がるという現象が起きるのです。
また深部体温の面から見るとシャワーを浴びるよりは、浴槽入浴の方かオススメです。
しかし当然かもしれないですが、統計をとると、夏場と冬場では、夏場の方が浴槽入浴の時間は短くなり、また、全体の40%は夏場はシャワーだけで済ませてしまうという統計データがあります。(東京都市生活研究所 現代人の入浴事情2012)
最適なのは38度くらいのお湯に10分ほど入り、1〜2時間後に入眠・・・というパターンがもっともオススメです。