「筋肉痛をあてにするな!」
筋トレをしてるんですけど、最近筋肉痛が来なくなっちゃいました。追い込みが足りないのでしょうか?と言う質問も多くいただきます。
その度に僕は「筋肉痛はあてにしないでください」と答えています。
前述しましたが筋肉痛は未だに細かいメカニズムが判明はされていないのです!
もちろんこれは世界中で研究されていますが、本当のところは未だによくわかっていないというのが現実です!
その中でよく言われるのが「筋トレによって筋肉に微細な損傷が生じ、それが痛みを伴っている」というものです。
近年ではこの定説は「違うのでは?」ということで概ね見識が一致してきています。
えっ?と思われる方多いと思いますが本当です!
筋肉痛は何故起こるのか?
まず「筋肉痛は何故起こるのか?」です。
これみなさんが最も誤解している部分だと思います。
一般的には先ほど述べたように筋トレなどで筋肉が損傷したために筋肉痛が発症すると考えられています。
まず、ここで大事な事なんですが、・・・
そもそもな話です!
筋トレで筋肉が損傷したら痛いの?
と思いませんか?(^^;
いやいや、損傷したら痛いでしょ?
と思われるかもですが、よく考えてみて下さい!
筋肉痛っていつ来ます?
大抵、次の日とか翌々日とかですよね?
でも筋トレで起こる筋肉の損傷は当然筋トレをした直後に起きているはずです。
筋トレをしてから1日経ってから損傷が起こる・・・・なんてあるわけありません!
ここから考えるに実は筋肉痛の「痛み」と「筋肉の損傷」は、関係ないのです!
とある実験
動物実験で筋肉痛を起こしている動物の筋肉を研究したところ筋肉に微細な損傷などおこっていない・・・
というか、筋トレで筋肉に損傷らしきもの自体が起きていないことがわかってきています。
では、何故痛いのか?と言うと、これは痛みを発する物質が分泌されるからです。
痛みを発する物質とは
- ヒスタミン
- ブラジキニン
- プロスタグランジン
と言った発痛物質です。
この痛みを感じるブラジキニンという物質が分泌され筋肉の感覚神経を刺激するから痛くなるのでは?という仮説がでています。
なんで分泌されるかというと、普段膜があって染み出してこない「クレアチンキナーゼ」「ミオグロビン」といった物質があります。
しかし筋トレ初期に
- その膜が損傷することにより、
- 血管の中に入り、
- 血管の内壁を形成する血管内皮細胞に作用し、
このブラジキニンが分泌されるようです。
まだ、仮設段階ではありますが筋肉痛は単純に痛みを発する物質が筋トレ初期にながれ出しやすくなり、それを筋肉内のセンサーが感じ取っている・・・・
逆にいえばつまりブラジキニンがでてこなければ筋肉痛は起きないということがいえます。
そして筋肉痛の特徴として筋トレを繰り返していくとやがて起こらなくなるということは誰でも経験していることだと思います。
めっちゃ仮説ですが、筋肉痛は、痛みを発する物質が染み出してくる原因の「膜の損傷が起きる」か「膜の損傷が起きない」かだけの差なんじゃない?とされています。
超回復と筋肉痛の関係
そして痛みの物質の分泌・・というか漏れと、筋肉内における筋トレによる超回復の効果の相関関係なんて立証がされていないのです。
なぜならば、筋肉痛が起こらないようなトレーニングをつづけても、パフォーマンスが向上していくなんてどのスポーツでも日常茶飯事で起こることだからです。
だって練習を継続していると筋肉痛の起きないトレーニングのほうが本来普通ですよね。
たしかに、新しいトレーニングをするとたしかに筋肉痛は起こりやすいです。
ただし、それも数回行えば、ほぼ筋肉痛というのは起こらなくなります・・・大抵のトレーニングはそうです。
(膜が丈夫になった?)
また筋肥大を目的としたトレーニングに置いて「筋肉痛になった」「ならなかった」が筋肥大の要素に入りますよ!なんてことが書かれているテキストはこの世にまず存在しません!
だって「筋肉の損傷」と「筋肉痛」は関係がないんですからf^_^;
「筋肉痛」は、筋トレの効果の目安としてあてにしなくていいということは、トレーナー界の常識です。
そしてトレーニングの効果というのは、筋肉痛が引いて筋肉痛の起こらないようなトレーニングを続けたはるか後に、徐々に現れくるものです。
もちろんトレーニングに手を抜いているということではなく、毎回限界までやってもやがて筋肉痛はおこらなくなっていきます。
目一杯やっているのに筋肉痛がでない・・・・なんて不安に感じる必要はないです!
筋肉痛が起きないトレーニングでも安心して常に「目一杯」やってください(^^)