皆さんこんには!
パーソナルトレーナーの野上です。
今日は「逆三角形の上半身を作る背中の筋トレのポイント」というテーマでお届けしたいと思います。
逆三角形の上半身・・・・憧れる方も多いと思います。
女性の方でも、フォルム的に正三角形・・・
より逆三角形の方がかっこいいと思うのですが、いかがでしょうか?(^^)
この逆三角形の形を作るのに大切なのは身体のどの部分か?ですが・・
胸の筋肉が大きい・・・
というのは若干関係しますが、それよりももっと大切な場所があります。
それは「背中」です!
広背筋という背中の筋肉があるのですが、この広背筋が発達しているかどうかに寄って逆三角形のフォルムが決まると思っていただいて間違いないと思います。
この背中を鍛えるのが、実は全身の筋トレの中で最も難しい場所になるんです。
なぜ難しいのか?というと、僕がよくお客様に伝える定番のセリフに
「お腹に力入りますよね?」
「腕に力入りますよね?」
「足に力入りますよね?」
「では最後に背中だけに力を入れてください!!」
というのがあります。
大抵の方は困った顔をして「できません」と答えます。
そう背中の筋肉は、そもそも力をどうやって力を入れていいのかわからない場所だから難しいのです。
ここでまた僕の定番の説明文になりますが(^^;
背中への力の入れ方
「腕を「前へならえ」してください。」
「この時に肩甲骨と肩甲骨をできるだけ離すようにして、猫背になりましょう。」
「そこから今度は離れた肩甲骨同士をくっつけるように、肘と肘が身体の後ろでくっつくようにしてみましょう」
と、お客様にやってもらいます。
すると自然と手は身体の横に来るようにして腕を引くはずです。
この「肩甲骨同士が広がった状態」から「肩甲骨同士がくっつく状態」の間で、手で何かを持って負荷をかけることが背中のトレーニングになります。
肩甲骨同士がくっつくまで寄せ合うと、肩甲骨の周りや間に力が入るのがわかると思いますが、それが「背中に力を入れる」ということです。
つまり、背中のトレーニングとは「肩甲骨をいかに動かすか?」がポイントになります。
しかし、ここで一つ大きな問題点が出ます。
自然と「引く」トレーニングになるのですが、この時に前述のように「肩甲骨で引く」ことが大切なのですが、どうしても「腕で引く」ということになってしまうんです。
これを防ぐために必要なのが、先ほどの僕の説明に入っていた「肘を引く」です。
僕はこれが背中のトレーニングの最大のキーワードだと思っています。
こちらの写真をご覧ください。
谷本道哉 トレーニングのホントを知りたいより
この写真が最も分かりやすいと思います。
この写真のように「腕」を曲げるのではなく、「肘から引く」ようにして、肘から先は動作の力の方向と一緒になって入れば、腕の力を使うことはほとんどありません。
よく「背中のトレーニングをしていて腕が先に疲れてできなくなっちゃう」というのは、この下の写真のように力の方向と違う方向に腕を曲げて使うので、疲れてしまうのです。
まずは「肘から引く」ことを念頭に、このような引く運動(ローイング系の運動)を行うようにしましょう。
あとは、もちろん肘だけ引いても肩の後ろの筋肉にしか効かなくなってしまいます。
これも前述した「肩甲骨も引く」動作を同時に行なって、背中の筋肉を効率よく動かしてもらいたいと思います。
ちなみに、この写真はワンハンドダンベルローイングという種目ですが、他の種目・・
例えばラットプルダウンとか、シーテッドローイングとか
あとはバーベルのベントオーバーローイングなども基本的に気をつけるポイントは「全く同じ」です。
関連YouTube動画 背中の筋トレの正しい順番!! ラットプルダウン シーテッドロー ベントオーバーローイング!!
逆三角形の身体を作る上での僧帽筋の誤解
僧帽筋・・・みなさんご存知ですか?
知っているという方もいれば「何それ?」と思われる方もいらっしゃると思います。
この筋肉は、よくお子さんがお母さんやおばあさんの肩を家の縁側で「トントン」と叩く「肩をたたく場所」のことを言います。
(例えが古いですかねえ・・縁側なんてもうサザエさんの家くらいしかないかもしれない(^^;)
しかし、実はこの筋肉の形は特徴的で「菱形」をしています。
肩たたきの場所はあくまで僧帽筋の一部で、ここは僕らは「僧帽筋上部」と読んでいます。
ここから背骨の方に向かって縦にも長く走っていて、肩甲骨の間のあたりから下の方まで割と長く走っている筋肉です。
でですね、この筋肉結構誤解が多いんです。
どんな誤解かというと、筋トレをしている方から割とよく「僧帽筋鍛えると「なで肩」になっちゃいませんか?」というようなご質問をいただきます。
「僧帽筋鍛えると「なで肩」になっちゃいませんか?」
例えばラグビー選手を想像していただくと僧帽筋が山のように盛り上がっていて、ややもすると多少「なで肩」に見える選手がいらっしゃいます。
このイメージが頭に残っていて「僧帽筋を鍛えるとなで肩になる」と思う方が割といらっしゃるように思います。
こういう方が目指すのはやっばり「逆三角形の身体」であり、なで肩というのは、そのイメージとは真逆のちょっと弱々しいイメージの体型であるとも言えます。
ここでまずちよっと想像してほしいことがあります。
それは「水泳選手」の体型です。
水泳選手はよく「逆三角形」の身体をしているスポーツの代表のように扱われます。
この体型を目指してトレーニングしているという方も多いのではないでしょうか?
ここではっきり言っておくと、この体型を目指すのであれば「僧帽筋の筋トレをするのが最も手早い」と言えるのです。
それはなぜか?
水泳というスポーツは、常に「腕を頭上に伸ばしていくこと」を繰り返すスポーツです。
クロール、平泳ぎ、バタフライ、背泳・・・全てそうですよね?(^^)
特に逆三角形の身体の象徴なのは「バタフライ」の選手です。
この「腕を上に伸ばしていく」という動作は、さっきの肩たたきの部分・・つまり僧帽筋上部を常に収縮させている動作と言えます。
しかし「高重量のウエイト」をかけて動作をしているわけではなく、あくまで「水」と「腕の自重」のみの負荷での動作のため、ラグビー選手ほど山のような筋肉は作られることはありません。
ではなぜこれで逆三角形のフォルムができるのか?
よく言いますが筋肉とは「ゴム」のような性質を持っています。
この腕をあげる動作で僧帽筋の上部を鍛えることによって「肩を引き上げる」効果があるのです。
僧帽筋上部は首から肩にかけて走っている筋肉です。
ここのいわば「ゴムの力」が強くなることにより、首と肩の間を引っ張る力が強くなり、もともと自由に動く関節である肩関節の位置を引き上げてくれるのです。
よくベンチブレスだけを頑張っていると、胸の筋肉ばかりが強くなり肩関節を前方に引っ張ってしまって、猫背になってしまう方をよく見かけます。
これはゴムの力が「前後方向」に働く、ちょっと悪い例です。
この場合は背中の筋肉も鍛えて肩関節を後方に引っ張る力を強くしなければいけません。
しかし、僧帽筋に関しては、その力が強くなると「逆三角形のフォルム」を作る上ではとても有効なのです。
実はラグビー選手のような山のような僧帽筋を作るのは並大抵のことではできません。
一般的な筋トレレベルであそこまでいくのはかなり大変で、むしろ「なで肩になるのがいやだから」という理由で僧帽筋のトレーニングをやらないほうが、逆三角形の身体を作る上では遠回りになっている可能性があります。
一般的な筋トレ・・・ショルダープレスやサイドレイズくらいでしたら、肩の筋肉を鍛えるととともに僧帽筋上部も適度に鍛えられます。
肩の筋肉が発達するとより「逆三角形」の身体に近づくので、これらの筋トレを「僧帽筋がつくからいやだ」と思わないで、積極的に取り入れてもらいたいと思います。
逆三角形の身体を目指したい!という方はよろしければ色々とご参考にしてください(^^)
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ではでは!