スピード・アジリティ

方向転換のスピードアップのために

2018年12月25日

回転スピード

皆さんこんにちは!

パーソナルトレーナーの野上です

今日は、「方向転換のスピードアップのために」と言うテーマでお届けしたいと思います。

スポーツを行う上で「方向転換」に迫られるシーンというのは非常に多く見られるシーンだと思います。

サッカーやバスケは言うに及ばず、野球のベースランニングや守備、はたまたテニス、バトミントン、バレーボールなど、様々なスポーツで「方向転換」をしなければならないことが数多くあります。

この方向転換のスピードが速くなればなるほど、今まで拾えなかったボールが拾えるようになったり、今まで抜けなかった相手を抜き去ったりすることが出来る可能性が高くなります。

しかし、・・・あまり方向転換に関わる筋肉ってどんな筋肉があるんだろう?と疑問を持ってトレーニングすることって、あまりないと思います。

今日は、そんな「方向転換のスピードアップのためにはどの筋肉を鍛えたらいいのか?」と言うテーマで色々とお話をしていきたいと思います。

まず、Neptuneという人が、方向転換(サイドシャッフルと、45度カットイン)を行なった際の下半身の筋肉に筋電図をつけてどんな筋肉をよく使っているのか?を測定した研究データがあります。

この研究では以下の筋肉が方向転換の際に使われる主な筋肉であることがわかったそうです。

  • 股関節伸展筋群
  • ひざ関節伸展筋群
  • 足関節の底屈筋群

えーっと・・・・わからないですよね(^^;

まず股関節の伸展筋群と足関節の伸展筋群とは、簡単にいうと、スクワットの動作を思い出していただければいいと思います。

股関節と膝を伸ばす動作になるのですが、これに関わる筋肉群のことだと思ってください。

また、足関節とは、足首の関節のことです。

底屈とは、足首を伸ばす・・つまり爪先立ちになる方向に足首を伸ばす動作のことを言います。

全体的に言えば、ジャンプするときの下半身の動作に使われる筋肉が、そのまま方向転換時にも使われます。

方向転換は、身体を内傾させながら上記の筋肉を使って各関節を伸展させて地面を蹴り、その反発力により、内側に働く力を大きくさせて身体の進行方向に変化を加える動作となります。

また、この際、股関節を外転させる筋肉の働きも重要になります。

外転とは、足を外側に広げていく動作のことを言います。

方向転換って、下半身をスクワットのように伸ばす働きが重要になるということは、まあ、言われなくても実は誰でもある程度想像出来ることだと思います。

しかしそれと同時に、足を外側に蹴るような動作をイメージする方も多いと思います。

そのため、股関節の外転・・つまり足を外側に広げる筋肉も重要なのでは?と思われる方も多いでしょぅ。

しかし、やはりNeptuneの研究によると、方向転換時の股関節の外転の角度というのは、あまり大きく変化はしないことがわかったそうです。

そして、股関節を外側に開く時に使う筋肉というのは、中臀筋や小臀筋(お尻の少し外側にある筋肉です)の筋肉の活動もほぼ一定した活動量だったそうです。

このことから、股関節を外転させる筋肉というのは、股関節内転筋群と共に、大きく伸縮して方向転換に大きく関与するというよりは、股関節を安定させる働きの方が強いと考えられるのです。

んー、この辺がちょっと興味深いですよね(^^)

また、片足で立っている時・・・

つまり方向転換する際に踏み出す足ではなく、地面を蹴っている足の股関節の外転筋群は、足を「外側に蹴り出す働きをする」というよりは、足が浮いているサイドに、「骨盤が傾いていまうことを防ぐ」ために、収縮をしている働きの方が強いそうです。

また、静止時から側方や、斜め前に一歩を踏み出すシーン・・バレーボールのレシーブを思い出してもらうといいと思います・・では、下半身の伸展のパワーを適切な方向へ発揮されるよう動作の時の身体の傾きの調整に働いているという研究データもあります。

つまり、方向転換の速度を上げるために筋トレをする場合は、スクワットやレッグプレスなどの下半身の伸展系のエクササイズにまず力を入れてもらった方がスピードアップにはいいかもしれません。

股関節を外転させる筋肉はそれほど必要ないのかか?

これを実際に研究した事例があります。

まずこの表はその研究の結果です。

この表だけだと、流石に股関節の外転の力とタイムの相関関係はよくわからないですよね(^^;

しかし、この研究をして行く際に、両足の股関節の外転の筋力は以下の項目で強い相関があったそうです。

  • 180度方向転換走における各方向走行タイム
  • 90度方向転換走における各方向走行タイム

これはどういうことか?・・・です。

先ほど述べたように、股関節を外転させる・・・つまり足を外側に開く動作は、直接的な推進力というよりは、骨盤を安定させる働きの方が強いのですが・・・

そう、これが大切なんです。

どんなスポーツにも「モビリティ」と「スタビリティ」というものが存在します。

モビリティとは、「動的な動き」を指し示しており、スタビリティとは、「安定させる働き」を示しています。

手足を自由に、力強く動かすためには土台となる「体幹部」が安定していないと上手く力が発揮できないのです。

クレーン車の土台がグラグラしていると、いくらクレーンの力が強くても重いものを持ち上げられないのと一緒です。

方向転換の際には、「急ブレーキ」と「急発進」の両方の働きを求められます。

この時に骨盤がグラグラしてしまうと、地面を蹴る力が逃げてしまうので、上手く地面からの反力が体に伝わらずタイムがロスしてしまうのです。

股関節の外転の筋力を鍛えるというのは、なかなかやり方も、その効用もよくわからないという方が多いと思います。

その効用は今述べたように、しっかりと骨盤を安定させ、他の筋肉が十分に働けるように裏方の働きがありますが、この「裏方力」が、タイムにも大きく影響をいたします。

股関節の外転の力を鍛えるには、サイドプランクや、ラテラルバウンドという種目が適しています。

裏方の働きといえど、タイムに影響を与える大切な筋肉ですので、メインの筋肉のみならず、しっかりこれらの筋肉も鍛えて「使える筋トレ」を目指しましょう!

方向転換のスピードを上げたい!という方はよろしければご参考にしてください(^^)

ではでは!

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