2018年11月20日

スプリント中のハムストリングスの肉離れについて その2

みなさんこんばんは!


毎週月曜日は「ジャンプ力、スピード」をテーマにお届け致しております。


今日は、「スプリント中のハムストリングスの肉離れについて その2 」 と言うテーマでお届けしたいと思います。


オリンビックや世界陸上の短距離走でよく見られるシーンがあります。


それは、全力疾走中に、ランナーが突然足を抱えて痛みを訴え、レースができなくなるシーン・・・


そう、肉離れです。


今日は、このハムストリングスの肉離れについて色々とお話をしたいと思います。


では、なぜ走っている時・・それも全力疾走で走っている時に肉離れを起こしやすいのか?ですが・・・


これにはスプリント特有の筋肉の働きが関係しています。


ちなみに、ハムストリングの肉離れに関する原因などは、いまだに詳しくは解析がされていないそうです。


なぜかというと、全力疾走中のハムスリングスのの実測が非常に難しく、ほとんど研究テータがないためです。


なので、今日お話しするのは、あくまでバイオメカニクスから考えられている推論ですので、その点はご容赦ください。


前回は「一つは、足を振り出して、着地寸前に手前に足を引き寄せる瞬間」についてお話をしました。


今回はもう一つのゲインと考えられている、「着地してから、足を後方に蹴り出そうと引き戻すその瞬間」についてお話したいと思います。


足が着地している状態のことを「立脚期」と言います。


この立脚期の足の動きは当然「足を後ろに運ぶ」働きがメインとなります。


足が後ろに行くことによって相対的に身体は前方に推進されて行くわけですが・・・


この時にハムストリングスは当然収縮して、股関節を伸ばすように働きます。


ではこの時に膝の関節はどう動くでしょう?


着地して身体の重量を支えなければならないですよね?


しかも着地の勢いは結構な外からの外力をもたらします。


なので、膝に関しては着地してすぐくらいは、膝を伸ばす方向に力を働かせて身体を着地から支えなければなりません。


つまり膝は伸びようとする方向に力を発揮して身体の勢いを支えます。


そして膝を伸ばすということは、ハムストリングスも伸びる方向に力が働くことになります。


あれ?でも股関節を動かして足を後ろに運ぶためには、ハムストリングスは縮まらなきゃならないよね?


あれ?ハムストリングスは伸びるの? 縮むの?


なんいう状況になるわけです。


この時、ハムストリンクズには強く伸ばされる方向に力がかかりつつ筋肉が収縮しなければならないというジレンマな状況が発生します。


そしてここでもう一つ重要なことがあります。


走っている時って、足がカチコチになるくらい力を入れて走っているでしょうか?


違いますよね?


少しリラックスしているくらいの方が四肢は速く動いてくれます。


つまりハムストリングスはこの「瞬間的に力がかかる手前はリラックスしている」と考えられるんです。


そして特に膝の曲がりが強いと、相対的にハムストリングスはゆるむ方向になります。


この「緩んでいる時」から「瞬間的にものすごい力がかかる」わけです。


緩んだゴムを急激にすごい力で引き延ばすイメージを持ってもらえればいいと思います。


IMG_5260.jpeg



さらに伸びるのか縮むのかコントロールが難しい状況にハムストリングスが陥るので、この時に筋肉の断裂などが起きやすいと考えられています。


緩んでいる状態から急激に力がかかる状況というのは、他の筋トレ、例えばスクワットとかレッグカールとかでは考えられません。


これらの筋トレは動作中ある程度一定に負荷がかかり続けるからです。


なので、全力疾走中というのは、どんな重いスクワットやデッドリフトを行なっている時より受傷リスクが高いのです。


さらにこれが少し足場の悪い土のグランドでだったりすると、さらに受傷リスクは高くなります。


割と起こしやすいハムストリングスの肉離れですが、ぜひウォーミングアップをしっかりと行い、これらの怪我を起こさないようにすることはとても大切です。


色々書きましたが、怪我を防止するためにもそのメカニズムを理解しておく事は色々と役に立つと思います。


よろしければご参考にしてください(^^)


ではでは
posted by てっちゃん at 00:27| ジャンプ、スピード、アジリティ