皆さんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日は「スポーツしている方必見! 重力の使いかた」というテーマでお届けしたいとおもいます。
人間が地球で生活する以上、必ず影響を受ける力があります。
それは「重力」です。
スポーツシーンにおいて、この「重力」をいかに使うのか?
これはとても大切な要素になります。
ある意味重力をいかに上手に使えるかどうか、一流ブレーヤーとそうでないプレーヤーとの「差」になるのではないかとすら感じずにはいられません。
いやいや、重力って・・・・
強い筋力とスピード、瞬発力や技術があれば大丈夫でしょ!
なんて思っている方も多いと思いますが・・・
甘いです!
それだけしか頭にないとちょっと上のレベルにいくのは厳しいと思います。
もちろん、それらの面を普段から鍛えておく事は基本です!
しかしそれにプラスα「重力」をいかに上手く使いこなせるのか」が身につくとプレーヤーとしてさらに高みにのぞめるでしょう!
重力の使い方が最も威力を発揮するスポーツ
まず重力の使い方が最も威力を発揮するのは「コンタクト型」のスポーツです。
組み技系の格闘技や、バスケットボール、サッカー、ラグビー、アメフトのように、相手とぶつかる事の多いスポーツにおいて圧倒的に威力を発揮します。
まず柔道を例に例えてみましょう。
相手に組み付かれて投げられそうになったとき、皆さんどうしますか?
大抵の場合、その場でグッと脚に力を入れて足を「ふんばる」のではないでしょうか?
「踏ん張る」という動作は、地面を蹴る方向に力を入れる事だと思います。
これですね・・・逆なんです。
力を入れて踏んばるのではなく・・・・
「膝の力を瞬時に抜く」事が大切です。
するとどうなるのかというと、いきなり重心が落ちます。
しかもある程度「下に加速度」がつきます。
落下するスピードを伴なっている数十kgの物体を他の方向に投げとばすというのは至難の技になります。
ちよっと想像してみてください!
60kgのバーベルを下に落下させている途中でバーを摑んで、そこからさらに上に持ち上げたり他の方向に投げたりできますか?
無理ですよね(^^;
また相手を投げ飛ばす時も同様です。
筋力で相手を振り回すのではなく、例えば背負い投げでは、いかにすばやく相手の懐にもぐりこむかが勝負を決めます。
このときに「素早く膝の力を抜いて」身体を「下方向に加速」をつけます。
そして「自分の体重+加速」を伴った力を利用して相手を「下方向」に崩すのです。
その後そのまま下に投げるのか、崩したあと相手を腰にのせて跳ね上げるように投げるのかはケースバイケースになると思いますが(^^)
「少よく大を制す」「柔よく剛を制す」場合の基本的な考え方です(^^)
しかも仕掛ける時に最初の何回かはあえて「筋力」だけで技を仕掛け、ここ!という時に「膝抜き」をして一気に投げると技がかかりやすくなります。
この辺は柔道をやっている方なら誰でも分かる話でしょう(^^)
ではほかの組み技系の格闘技ではどんな例があるのかというと・・
「タックル」があります!
「タックル」の場合
ラグビーやアメフトでも使いますね(^^)
タックルで相手の体幹部にコンタクトした後、どうするのか?です。
相手を「押す方向」にプレスをかける・・・では効率的ではありません。
相手の体幹部に密着し、腕をまわしたらそのまま「下」に相手を押します。
正確には自分も勢い良く相手にぶつかっているので「斜め下」に相手を押すという表現が正確だと思いますが・・・
こうすると「自分の体重」+「勢い」+「重力」の総合的なパワーが相手にかかるので、とても強大なパワーが相手にかかります。
これを相手は床を踏ん張って自分の筋力だけで支えようとすれば簡単に倒されてしまうでしょう。
この場合相手は「タックルを切る」と表現しますが「自分の力」だけで対抗するのではなく、相手を「上からつぶす」とか「手で相手の押す方向を変える」(この場合には上から押すとさらに効果的)ようにして対抗するのが基本です。
自分の力のことを「内力」と言います。
これに対して「重力」を代表とする自分の体の外からかかる力を「外力」と言います。
「内力」+「外力」を如何に上手に使えるか?が、色々なスポーツで勝つのには必須な条件になります。
(しかし決して外力だけで勝てるとも思わないようにしましょう! 「達人」と言われている人はここを勘違いしている人が多いです)