みなさんこんにちは
パーソナルトレーナーの野上です
今日はジムで実際にあったお客様とのやり取りについてご紹介したいと思います。
今日ご紹介するのはこのようなやりとりです(^^)
体重減ったんじゃないですか?
トレーニング後も全然筋肉張らないし・・・
こういう時期はバルクアップはかなり難しいと思いますよ。
ちょっと重量重視の時期に変えてもいいかもしれないです(^^)
というものでした。
脂肪を減らしつつ筋肉をつける!
脂肪を減らしつつ筋肉をつける!・・・
理想ですよね(^^)
実際にこれを可能にしている方もたくさんいらっしゃると思います。
しかし、現実問題として、誤解を恐れずにいうとトレーニングの上級者になればなるほどこれを同時に達成するのが難しくなっていくように思います。
もう何千人も体組成計で測定してきた所感として「脂肪が落ちて筋肉がつく」のは比較的トレーニング初心者の方に多いように思います。
いや、トレーニングの上級者ほどこういうのは得意なんじゃないの?
なんて声が聞こえてきそうですが・・(^^;
例えば究極のボディを目指すボディビルダーが一年中常に「脂肪を落として」「筋肉を増やせているのか?」と言われればこれはノーと言わざるを得ません。
どんなトップビルダーでも多少なりとも「オン」と「オフ」の時期が必ずあります。
これにはちゃんと理由があります。
筋肉が作られるときには、多少でも消費カロリーより摂取カロリーの方が多い方が「有利」だからです。
今まで何年も身体を動かしていなかった方が、筋トレや有酸素運動をすれば当然脂肪は燃えますし、筋肉もトレーニングの刺激が強い分つきやすいと思います。
今まで何年も何もしていなかったのなら、この両者が同時に起こるのも頷ける話です。
もともとの筋肉量は少なく脂肪の量は多いわけですから・・・(^^;
しかし何年もトレーニングを積み重ねていけば、当然それ相応に筋肉の量は多くなっているでしょうし、脂肪もそれなりに少なくなっているはずです。
トレーニングによる刺激も日常的に身体に与えられています。
「ここからさらに」脂肪を落としつつ、筋肉を増やす・・・
これが至難の技になってきます(^^;
大抵のボディビルダーはコンテストの時に「筋肉も落ちる」のをある程度覚悟して望むものです。
もちろん筋肉が減らないように最善の努力をするのですが、それでも「落ちてしまう」のを頭に入れつつコンテストに臨みます。
そして減量期は「脂肪を減らす」ことにとにかく全精力を傾けます。
そしてこの時期に「筋肉を大きくしてやろう」と思っている選手はほとんどいないでしょう(^^;
維持でも精一杯なのがわかっているのです。
では、筋肉を大きくするのはいつ?と思われると思いますが、これは「試合が終わってからすぐの時期」です。
どんなスポーツも大きな試合があったらそのあとオフに入ると思います。
身体作りに関しては、この「目一杯減量した試合の後」の時期が「最も美味しい季節」なのです。
この時は「体重が増えてもいい時期」です。
したがって目一杯食べます!!!
すると「摂取カロリーが消費カロリーよりはるかに多い」ので、この時期に目一杯「筋肉の肥大系」のエクササイズをそれこそ目一杯行います。
筋肉の肥大系のエクササイズとは、「回数が6回〜12回」「インターバルは60秒から90秒」「セット数は3セット以上、できれば7〜8セット」です。
種目もできるだけたくさん行います。
一年の中で一番忙しい時期かもしれません(^^;
ここでいかに筋肉を大きくして「減量期に多少筋肉が落ちてもいいように筋肉の貯金をしておく」のかは、身体作りの世界ではとても大切です。
さらにお客様には、この時に高重量低回数のトレーニングもプラスして入れてもらうようにして、使用重量も伸ばすことを勧めています。(鬼ですね(^^; )
ボディビルダーやフィジークの選手は「試合の度に大きくなる」と言われるのは、この減量と増量を繰り返して、筋肉が大きくなる季節を試合に出ることによってたくさん作り出しているからです。
では、このQ&Aにあった、使用重量重視というアドバイスの真意は?というと、この方は特に試合に出るわけではありません。
ならば「筋肉が多少少なくなってもいい」ので「使用重量の低下」にポイントを絞ったのです。
減量期は筋肉の縮小のみならず、使用重量も低下しがちです。
この二つ両方減ると、次の増量期に二つともリカバーしなければなりません。
コンテストに出るということであれば、どうしても「筋肉の減少防止」に最大限の注意を払います。
つまり使用重量の低下にはある程度目をつぶるものです。
しかし一般のボディメイクなら、これはケースバイケースで対応できます。
特にこの方の場合、普段が肥大系のプログラム構成なので、変化ををつけるためにも「今は肥大は難しいから、あえて高重量低回数の時期にシフトしてみては?」とアドバイスしたのです。
この辺は、本当にケースバイケースなので「こういった例もある」程度に捉えてください。
あと、もう一つプラスでいうと、減量期でも筋トレ後に筋肉を張りたかったら、筋トレ直後だけでも「糖質」を取事がお勧めです。
筋トレ直後には「GLUT4」という、糖質を筋肉内に運ぶ物質が活性化しています。
これはとった糖質が最も脂肪になりづらく、筋肉内のグリコーゲン回復に使われ筋肉が張りやすくなる事を示しています(^^)
脂肪を落としつつ筋肉をつけたい・・を同時に行うのはトレーニングを進めていくと両立はなかなか難しいです。
それよりは減量期と、増量期を明白に分けて取り組んだ方が結果的に良いです(^^)
ただし増量期に脂肪での増量のしすぎは良くないですよ・・
たまに「増量期だから」と、だらだら太る人います。
それはただ甘えているだけですので 決してお勧めではありません!(^^;
「筋肉を残しながら体重を落としたい時の落とし穴!」
トレーニングをすると体重が落ちる・・・・
食事制限をすると体重が落ちる・・・・
まあ、これは誰でもわかることだと思います。
しかし、その落ちた体重の中身が気になるという方も多いと思います。
よく「食事制限だけのダイエットをしていると筋肉もなくなるから代謝が落ちる・・・」
そして「代謝が落ちるとリバウンドをしやすくなる・・・・」
というセリフもみなさん一度は耳にしたことのあると思います。
私の落ちた体重が果たして、脂肪が落ちたのか?
それとも筋肉が落ちたのか?
この点については、以前のこの記事で書いているので、ちょっとご参考にしてもらえればと思います。
そして今日はその「筋肉」と「脂肪」以外の観点で、ちょっとお話をしようと思うのです。
筋肉」と「脂肪」以外の観点でダイエットを語る
え? 体重が落ちるのって、脂肪と筋肉以外に何かあるの? と思われるかもしれませんが実は他にも体重が落ちる要素があるのです。
それは・・・・水です!
よく「むくみ」とも言われますが、体重やスリムな体型を語る上で実はこの「水分」は大きな関係があります。
あまりエステの業界のことは言いたくないのですが、お腹や足などの気になるところを色々とマッサージしたり揉んだりして瞬間的に細くなるような経験をされている方もいるかもしれません。
あれは「揉んでいる場所の脂肪が燃えて無くなっている」わけではありません。
あれはその部分にたまっているあるリンパなどを押し流して、部分的にスッキリと見えるようにしている技術です。
つまり水分を一時的にそこから除去していると思っていただければいいと思います。
決して脂肪が燃焼されているわけではありませんので念の為!
しかし一瞬細く見せたかったら、割と「あり」だと僕は思っています。
ただもちろん水分なので、当然また水分がそこに集まってきたら元の状態に戻ってしまうのは言うまでもありません。
次にみなさん大好き「糖質制限ダイエット」についてです。
今や知らない人はいないと言っても過言ではない「糖質制限ダイエット」ですが、これに関してはもちろん脂肪が減少する効果はあります。
しかし割と知られていないことは、この糖質制限ダイエットをすると「水分」も体から抜けてしまうのです。
そしてこの「水分が抜けた量」はかなり大きな割合で体重の減少に影響します。
ではなぜ糖質制限により水分が抜けるのか?というと、糖質・・
体内ではグリコーゲンというエネルギーで貯蔵されますが、このグリコーゲンは1個の分子に水が3倍から4倍結合しているのです。
このグリコーゲンは筋肉(筋グリコーゲン)や、肝臓(肝グリコーゲン)に多く貯蔵されていて、運動に素早くエネルギーを供給できるように蓄えられています。
なので筋肉が多い人は水分の貯蔵量も多いのです。
この糖質制限ダイエットをすると、この筋肉や肝臓のグリコーゲンが少なくなるので、自然と体内に含んでいる水分も無くなり体重減少の一助となります。
しかし・・・これを聞くとちょっとこんな心配が起きませんか?
筋肉や肝臓のグリコーゲンがなくなると、運動時のエネルギーがなくなったり水分も抜けて筋肉が小さく見えちゃうんじゃない?・・・と・・・
はい、それは正解です!!
そりゃそうです!
筋肉内に含まれているグリコーゲン&水分が少なくなるということはそのまま見た目の筋肉の容量も少なくなります!
なので、筋肉を残しながら脂肪を減らしたいと考えている方にとっては極端な糖質制限をするのはあまりお勧めではありません。
少なくとも朝や昼、筋トレ前にはある程度の糖質を体内に入れておかないと、筋肉に貯蔵されている水分が少なくなって筋肉が小さく見えていてしまうのです。
また、水分が少なくなってしまうので肌がカサカサになりやすくなります。
筋肉を残しつつ脂肪だけを減らしていきたい!
そんな方は極端な糖質制限に頼るのでは無く、カロリーの収支を適度にマイナスにしながら体重だけに目を向けるのでは無く、脂肪だけに目を向けてダイエットしていくようにしましょう(^^)
ダイエットをしている方はよろしければご参考に(^^)
ではでは!