毎週火曜日は、「肩こり・腰痛」をテーマにお届けいたしております。
今日は、「椎間関節性腰痛」というテーマでお話をしたいと思います。
椎間関節・・・椎間板のこと?
なんて思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、これは椎間板とはまるで違うものです。
まず、こちらのイラストをご覧ください。

この図でわかるように、椎間関節というのは、背骨の後ろに出ている骨同士が接触している部分です。
この部分は、図にも書いてあるように、関節包という膜に覆われています。
関節包というのは、膜の中にぬるぬるとした「滑液」が入っています。
この「滑液」が軟骨の間に入っているので抵抗が少なくなり、関節をスムーズに動かせるようになっているのです。
まあ、CRE556みたいなものが詰まっていると思ってもらえればいいと思います(^^)
その関節包ですが、その中には、刺激を感知する侵害受容器というものがあります。
これがあるため、ここに過度な負担がかかると、即座に痛みを感じてしまうのです。
では、この関節に過度な負担がかかるときとはどんな時でしょう?
イラストをもう一度見ていただくとなんとなくわかってくると思います。
そう、身体を反らすような動作をすると、ここが詰まるようになり、負荷がかかるようになっています。
ちなみに関節には、もともと多数の神経が存在していて、痛みの種類は刺すような痛みが生じるのが特徴です。
特にスポーツで過度に背中を反らすような動き、(バレーのスパイクや、テニスのサーブなど)を繰り返していると、関節に障害が起きてしまうことがよくあります。
また、それ以外でも、椎間板が潰れてしまうと、2次被害で負担が増え障害を起こすケースもあります。
特に、軟骨成分が減って、椎間板の中の水分が失われている中高年世代(ギク!! 僕もだ(TT))に関しては、椎間板のクッション性そのものが落ちている方が多いです。
するとその椎間板が潰れた分を椎間関節が支えるという構図が出来上がります。
運動習慣のない方でもこのような形で、この関節に負荷がかかって炎症を起こす方もいらっしゃいます。
背骨はその姿勢によって、荷重がかかる部位が変化します。
例えば、体感が前かがみになれば、椎間板そのものに負荷がかかります。
なので椎間板ヘルニアの方は、シットアップはしてはいけないエクササイズとされています。
そして、背中を反らすと今度は椎間関節に負荷がかかります。
また、この後ろに突起した骨が分離してしまう脊椎分離症も、背中を反らすエクササイズが禁止エクササイズになっているのも、これらの説明を聞いていただくとうなづける話だと思います。
そのため、どちらの姿勢にもならない、負担のかからないニュートラルゾーンに背骨や骨盤を置くことはとても大切なことになってくるのです。
特に立ち仕事の方は、このニュートラルゾーンから反った方向に姿勢を保とうとする傾向にありますので注意が必要です。
このニュートラルゾーンをキープするためにも、姿勢を固定しながら体幹を鍛えるプランクやサイドプランクをやっておくことは、腰痛予防にとって、とても大事なエクササイズとなります。
もし、腰を反らす方向に体勢を変えて腰に痛みを感じる方は、もしかしたら、この椎間関節性の腰痛である可能性もあります。
ただ、この腰痛は、分離症やヘルニアと違い、骨そのものには変化は見られないので、レントゲンをとっても原因として見出せないことも多いです。
なので、骨が原因の腰痛ではあるものの、お医者さんに行っても原因がわからないと言われた時の代表的な腰痛、「筋膜性の腰痛」と勘違いすることも少なくありません。
椎間関節性の腰痛は、上記で行っている通り、背中をそらしたり、痛みが刺すように痛むのが特徴です。
それに対し、筋膜性の腰痛は、痛みが重い感じてあり、腰の筋肉を押すとカチカチであったりすることがあります。
それぞれ対策は微妙に違ってきますので、原因に関してはある程度特定して対策していってもらいたいと思います。
ちなみに筋膜性の腰痛は色々な方向にストレッチすることがオススメですが、これまで書いてきた通り椎間関節性の腰痛は背中を反らす方向のストレッチはダメです。
それぞれ原因に合わせて対処していきましょう(^^)
なんか腰の痛みが刺すようなんだけど・・・という方は是非今日の記事をご参考にしていただければと思います(^^)
ではでは!!