2017年09月08日

疲労の科学「疲労はだませる」について

みなさんこんばんは!


今日は「疲労はだませる」というテーマでお話ししたいと思います。


疲労を騙す・・・


まるで疲労が一人の人格のような扱いですが・・(^^;


この場合、もちろん騙すのは「自分」です!!


自分で自分を騙す・・・


なんか怖いような気もしますね(^^;


でも、これ実は日常的におこなわれていたりします。


「マスキング」というのですが、「疲労を隠してしまう」という意味だと思っていただければいいと思います。


こんな経験をしたことはないですか?


自転車競技でも、マラソンでもいいです。


もう長距離をひたすら走ってきて、疲労困憊状態・・


足もパンパンで息も絶え絶え・・・ゴールしたあとは倒れこんで動けない・・・


箱根の駅伝ではよく見られるシーンです。


もう極限の疲労困憊状態で1歩も動けないはずだと思います。


しかし・・・しかしです。


この「もう一歩も歩けない」・・という状態・・


本当でしょうか?


ここが実は、結構曖昧というか、騙されているというか・・・


例えばこの倒れこんだ選手全員に「あっ、ごめんごめん、ゴールあと50m先だった」って言って見たらどうでしょう?
(かなり不謹慎な例えですが(^^; )


全員倒れこんだまま一歩も動けないでしょうか?


50mくらいならなんとかしよう・・と立ち上がりフラフラとしながらも走る選手・・・


いるのではないでしょうか?


50mが遠いのなら、「あと10mなんだけど・・・」だったらどうでしょう?


かなりの確率で各選手は10mくらいは動けるのではないでしょうか?


実は人間というのは、距離を計算しながら絶えず速度調整をして動く動物なんです。


運動の限界に達するのは、筋肉の痛みや、心肺能力ではなく、「脳」です。


身体はまだ少し余力が残っていても「脳」が「これ以上動けない」と判断したら、もう身体は動かせなくなってしまいます。


脳は、体温、血液内の酸素量、筋肉の信号などのデータを身体中から集め、過去の経験に基づいて、あとどれくらい運動ができるのかを判断します。


そしてこの判断は当然、「安全マージン」を、ある程度取りながら判断をくだします。


これを「運動の精神的限界」と呼びます。


これに対して本当にダメな限界は「運動の生理的限界」と呼びます。


この両者の間にあるのが「安全マージン」です。


例えば、長距離のラストスパートです。


ゴールが目の前に見えたら自然とペースが上がりますよね。


これは「脳」が安全マージンをある程度解除して良い!!と判断するから「自然と」ペースが上がるものなのです。


本当に疲労が溜まっていたらペースなんてあげられるわけがありません。


この安全マージンを少なくするのは確かに危険ではあります・・・


が、記録を伸ばしたい!! 能力を伸ばしたい!!と思うときは、多少「自分を騙して」でも、この安全マージンの領域を侵してトレーニングする必要に迫られるときがあります。


これは自分で騙すというよりコーチなどにやってもらった方がいいのですが、苦しい時に掛け声をかけてもらうなどが、ベタですが、割と有効だったりします。


また「もう少しで自己ベスト」みたいな掛け声もらえると、さらに頑張れますよね(^^)


IMG_3290.jpg



自分には「安全マージン」がある程度存在して、ペースを調整しながら活動していることをまず認識します。


そして、時に(本当にたまにで良い)その領域を侵す覚悟で自分を誰かに騙してもらってトレーニングすることにより、まさに「限界を突破できる」トレーニングをすることができたりもします。



よろしければご参考にしてくださいね(^^)


ではでは!
posted by てっちゃん at 00:17| 疲労